Colloquium

NO.243
Weekend Mathematicsコロキウム室/NO.243

NO.1788   重複組合せ(2)  2009.5.5.  エルドス

NO.1774 重複組合せを改めて投稿します。
高校数学でもお馴染みの重複組合せの問題に  a1<a2<a3<・・・<am の条件を付け加えると非常に面白い問題になります。

問題1
a1<a2<a3<・・・<am , a1+a2+...+am=nを満たすm個の自然数の組合せの数をf(m,n)とするとき、f(m,n)を求めよ。

例1 m=4,n=18のとき、
(1,2,3,12)、(1,2,4,11)、(1,2,5,10)、(1,2,6,9)、(1,2,7,8)、
(1,3,4,10)、(1,3,5,9)、(1,3,6,8)、(1,4,5,8)、(1,4,6,7)
(2,3,4,9)、(2,3,5,8)、(2,3,6,7)、(2,4,5,7)
(3,4,5,6)
よって、f(4,18)=15

【参考1】m=2のとき、関数INT(整数化、切り捨て)を用いて
f(2,n)=INT((n-1)/2)
【参考2】m=3のとき
(1)n=3k+1,3k+2のとき、f(3,n)=( n-12 -3*int{(n-1)/2} )/3!
(2)n=3k    のとき、f(3,n)=( n-12 -3*[(int{(n-1)/2}-1] -1 )/3!
重複組合せ n-12 から、同じ数が2個となる場合を引き、 nが3の倍数の時は3個とも同じ数になる場合を引いて3の階乗で割りました。 ただし、この考え方ではmが増えるに従って同じ数になる場合が増えるので、一般化は難しいように思えます。
【参考3】
漸化式を用いて表すと
【1】f(1,1〜n)=1,f(1〜m,0)=0
【2】m≧2のとき、
   s=int(m/n),t=n-m*s

  

例1のf(4,18)を図に表すと、各過程でのnの減少分を足し合わせると全て18になります。

f(4,18)→f(3,14)→  f(2,11)    →f(1, 9)⇒ 4+3+2+1+1+1+1+1+1+1+1+1
         (1,*,*,*)  (1,2,*,*)    (1,2,3,12)
                                 f(1, 7)⇒ 4+3+2+2+1+1+1+1+1+1+1
                                 (1,2,4,11)
                               f(1, 5)⇒ 4+3+2+2+2+1+1+1+1+1
                               (1,2,5,10)
                                  f(1,3)⇒ 4+3+2+2+2+2+1+1+1
                                 (1,2,6,9)
                                f(1, 1)⇒ 4+3+2+2+2+2+2+1
                                 (1,2,7,8)
                     f(2, 8)→   f(1, 6)⇒ 4+3+3+2+1+1+1+1+1+1
                     (1,3,*,*)   (1,3,4,10)
                               f(1, 4)⇒ 4+3+3+2+2+1+1+1+1
                                (1,3,5,9)
                                 f(1, 2)⇒ 4+3+3+2+2+2+1+1
                                 (1,3,6,8)
                     f(2, 5)→   f(1, 3)⇒ 4+3+3+3+2+1+1+1
                    (1,4,*,*)  (1,4,5,8)
                                 f(1, 1)⇒ 4+3+3+3+2+2+1
                                 (1,4,6,7)
         f(3,10)→  f(2, 7)→    f(1, 5)⇒ 4+4+3+2+1+1+1+1+1
         (2,*,*,*)  (2,3,*,*)   (2,3,4,9)    
                                 f(1, 3)⇒ 4+4+3+2+2+1+1+1
                                (2,3,5,8)
                                 f(1, 1)⇒ 4+4+3+2+2+2+1
                                (2,3,6,7)
                    f(2, 4)→    f(1, 2)⇒ 4+4+3+3+2+1+1
                   (2,4,*,*)    (2,4,5,7)     
         f(3, 6)→  f(2, 3)→    f(1, 1)⇒ 4+4+4+3+2+1
         (3,*,*,*)  (3,4,*,*)   (3,4,5,6)

【結論1】f(4,18)は、1,2,3,4を少なくとも1回用いて和が18となる場合の数となっている。
【結論2】用いない数があってもいいと言い換えると、18-(1+2+3+4)=8より、和が8になる場合の数 (8の4までの自然数を用いた分割数)となる。
【結論3】問題2のように0以上の整数にして等号を付けた場合の数をg(m,n)とすると、
f(4,18)=g(4,8)となる。

問題2 0≦a1≦a2≦a3≦・・・≦am , a1+a2+...+amを満たすm個の整数の組合せの数をg(m,n)とするとき、g(m,n)を求めよ。
漸化式を用いて表すと
【1】g(1,0〜n)=1,g(1〜m,0)=1
【2】m≧2のとき、
   s=int(m/n),t=n-m*s

 

  g(4, 8)→g(3, 8)→  g(2, 8)    →g(1, 8)⇒ 1+1+1+1+1+1+1+1
         (0,*,*,*)  (0,0,*,*)    (0,0,0,8)
                                 g(1, 6)⇒ 2+1+1+1+1+1+1
                                 (0,0,1,7)
                               g(1, 4)⇒ 2+2+1+1+1+1
                               (0,0,2,6)
                                 g(1, 2)⇒ 2+2+2+1+1
                                 (0,0,3,5)
                                g(1, 0)⇒ 2+2+2+2
                                 (0,0,4,4)
                     g(2, 5)→   g(1, 5)⇒ 3+1+1+1+1+1
                     (0,1,*,*)   (0,1,1,6)
                               g(1, 3)⇒ 3+2+1+1+1
                                (0,1,2,5)
                                 g(1, 1)⇒ 3+2+2+1
                                 (0,1,3,4)
                     g(2, 2)→   g(1, 2)⇒ 3+3+1+1
                     (0,2,*,*)  (0,2,2,4)
                                 g(1, 0)⇒ 3+3+2
                                 (0,2,3,3)
         g(3, 4)→  g(2, 4)→    g(1, 4)⇒ 4+1+1+1+1
         (1,*,*,*)  (1,1,*,*)   (1,1,1,5)    
                                 g(1, 2)⇒ 4+2+1+1
                                (1,1,2,4)
                                 g(1, 0)⇒ 4+2+2
                                (1,1,3,3)
                    g(2, 1)→    g(1, 1)⇒ 4+3+1
                    (1,2,*,*)   (1,2,2,3)     
         g(3, 0)→  g(2, 0)→    g(1, 0)⇒ 4+4
         (2,*,*,*)  (2,2,*,*)   (2,2,2,2)

以下、f(m,n),g(m,n)を求めるBASICのプログラムです。
同じ漸化式となるので同じループでまとめてみました。
初期値がf(1,1〜n)=1,g(1〜Mmax,0)=1,g(1,0〜Nmax)=1となります。
f(m,n)がs-1まで、g(m,n)がsまでの足しあわせとなっています。
これらも漸化式の図を見ればその意味もよく分かると思います。
Mmax、Nmaxを色々と変えて増減をお楽しみ下さい。
m=nとするとg(m,n)はmの分割数そのものとなります。
また、m≧nのとき、g(m,n)はnの分割数になります。

 
10 CLEAR
20 OPTION BASE 0 
30 INPUT  PROMPT "Mmax= ":Mmax
40 INPUT  PROMPT "Nmax= ":Nmax
50 DIM f(Mmax,Nmax)
60 DIM g(Mmax,Nmax)
70 REM f(1,1〜n)=1,g(1〜Mmax,0)=1,g(1,0〜Nmax)=1
80 FOR n=1 TO Nmax
90    LET f(1,n)=1
100 NEXT n
110 FOR m=1 TO Mmax
120    LET g(m,0)=1
130 NEXT m
140 FOR n=0 TO Nmax
150    LET g(1,n)=1
160 NEXT n     
170 FOR n=1 TO Nmax
180    FOR m=1 TO Mmax
190       LET s=INT(n/m)
200       LET t=n-s*m
210       FOR i=0 TO s-1
220          LET f(m,n)=f(m,n)+f(m-1,m*i+t)
230       NEXT i
240       FOR i=0 TO s
250          LET g(m,n)=g(m,n)+g(m-1,m*i+t)
260       NEXT i
270    NEXT m
280 NEXT n
290 PRINT "f(m,n)  a1+a2+a3+...am=n,0<a1<a2<a3<...<am"
300 PRINT "g(m,n)  a1+a2+a3+...am=n,  a1≦a2≦a3≦...≦am"
310 PRINT "m","n","f(m,n)","g(m,n)"
320 FOR m=2 TO Mmax
330    FOR n=2 TO Nmax 
340       PRINT m,n,f(m,n),g(m,n)
350    NEXT n
360 NEXT m
370 END


NO.1787   電磁気学Minimum-6(電磁場)     2009.5.5.  DDT

以下、 ベクトル解析Minimum-1234 の式は、無条件に使います。

電磁気学Minimum-4では、Ampareの法則とFaradayの法則を整理した結果、真空中の電磁場の支配方程式、

    (a)

    (b)

を得たので、これをMaxwellの方程式と呼びました。 ベクトルポテンシャルA,スカラーポテンシャルφと、 電場E,磁束密度B(磁場H)との関係は、

    (c)

    (d)

です。観測にかけられる物理量は、BとEなので、これらが最終目標となります。 しかし論理的には、(a)からAを求めれば、(b)からφが決まり、それらから(c),(d)でBもEも計算できるので、 まず電磁気学Minimum-5で、(a)を解きました。
 その結果は3次元に対して、

    (e)

というものです。
 ここでn1〜n4 は、(x,y,z) 空間の単位ベクトルで、r=(x,y,z) です。留意事項として、 n1〜n4 には何らかの拘束条件が付くはずだ、という事があります。 n1〜n4 の具体的形は計算していないからです。
 (e)を使って(c),(d)からB,Eを計算すると、ある程度具体的なB,Eの形と、 一般的に成り立つと考えられる定性的な結果が得られます。
 もう一個の留意点として、今まで(a),(b)をMaxwellの方程式と呼んできましたが、オリジナルな形は、

    (f)

    (g)

    (h)

    (i)

というもので、普通はこちらをMaxwellの方程式と呼びます。これらは、今までの結果から全て導けます。

1.電場と磁場
 前振りの(e)、

    (1)

のもとで、Minimum-4で導かれた

    (2)

    (3)

    (4)

を考えます。
 まず特徴をつかむために、1次元、

    (5)

    (6)

    (7)

    (8)

を扱います。
 (8)には、

 

を使っています。
 (5)を(6),(7)に代入すれば、

    (9)

    (10)

です。(9)をtで積分する事により、

    (11)

が得られます。f3 はx の任意の関数です。(11)を(10)に代入すれば、

 

となるので、電場と磁場に関して、

    (12)

を得ます。
 (12)では磁場がなく、かつ電場は時間変化しないので、静電現象を表わしています。 Eは静電場で、静電ポテンシャルはf3 です。つまり1次元の波動現象としての電磁場は存在しない、 という結論になります。
 2次元の場合は以下です。

    (13)

なので、まず、div・,∇,rot×などに関する合成関数の微分演算を整理します。

 

 

 すなわち、

 

です。
 これらと(13)より、

    (14)

    (15)

    (16)

が得られます。
 (14)から、

 

です。tで積分すれば、

    (17)

となります。f4 はr の任意の関数です。
 (17)を(15)に代入します。

 

なので、y,z も考慮すれば、

 

とおけます。従って(17)より、

    (18)

であり、(18)を(15)に代入すれば、

 

ですが、fi'・ni とは、ベクトルfi' の単位ベクトルni への正射影成分であり、 fi'−(fi'・ni)niは、 (x,y)平面内でのfi' のni への直交成分を表わします。そこで、

 

とおけば、

    (19)

と書けます。Ei×ni は、(x,y)面内のベクトルです。一方、磁束密度B(磁場H)については(16)より、

 

です。ここであらためて、fi'=Bi とすれば、

    (20)

とかけます。Bi×ni は、z方向のベクトルです。  E・Bをつくれば、∇f4(r) も(x,y) 面内のベクトルなので、

    (21)

が得られます。こうして、電場と磁場は直交しながら空間を伝播するという表現が生まれます。 しかし伝播すると、どうして言えるのでしょう?

 

だからです。伝播するのは、波動方程式の性質に基づいています。
 今までの話から見て取れるのは、磁束密度の定義、

 

が上手く機能するにはどうしても、空間(x,y,z) の3成分が必要だ、という事です。 特にそれは、電磁場が2次元平面を伝播する場合でも、磁場はz方向に飛び出してしまうことからわかります。 またそのために、1次元波動としての電磁場は存在しない事もわかります。 1次元の電磁現象として許されるのは、静電現象だけです。
 3次元の場合は、

    (22)

だろうと、容易に想像がつきます。(22)のn1〜n4とr は、 もはや同一平面上にあるとは限らないので、

 

が成立するかどうかは、定かではありませんが、少なくとも同一方向の電場と磁場、 ±cEi×ni,Bi×ni については直交性が成り立ちます(少なくとも平面波についてはOK)。 この場合も全体としてE・B=0 が成り立つのかも知れませんが、ここでは確認できません。
 しかし成り立つとすれば、電磁気学Minimum-5で省略した、線形変換L:(x,y,z,t)→(ξ,η,ζ,τ) における、 n1〜n4に対する拘束条件が関係すると思えます。線形変換Lの具体的計算手順を想像すると、 以下のようになります。
 3次元の場合変換行列は、4×4=16 の16成分あります。一方、変換結果は対称なので、 (16−4)/2+4=10 の10個の条件です。そうすると6個の成分を任意に選べます。
 2次元の時にやったように、内4個は変換結果の対角成分に対して定めるのが便利です。 そうすると決めるべき成分12個に対して、条件10個になりますが、まだ成分2個を任意に決めれます。 何らかの方法でその2個も指定したとすると、決めるべき成分10個に対して、条件10個になります。
 2次元の場合、対角成分に対して条件を指定し、決めるべき成分6個に対して条件6個になっても、 成分1個分の不定性が、なお残りました。これは変換結果の非対角成分の条件が、方向n1〜n3 を定める条件だったためと考えられます。 そのとき例えばn1 を任意に選べますが、いったんn1 の方向を選ぶと、 それは他の2方向を定めるための基準軸として機能します。2次元平面において方向を測るためには、 方向を測る基準軸の指定が必要で、n1 はそのような役割を自動的に果たします。
 しかし波動方程式が物理現象を表わしている以上、その指定は任意にできなければなりません。 物理現象は、人間が勝手に定めた基準軸とは無関係に、同等な現象として現れるからです。
 3次元空間で方向を測るためには、一般的に2つの基準軸n1,n3 が必要です。 2つの基準軸は任意の方向に取れるので、直交させられます。よって例えば、n1,n2 の張る平面とn3,n4 の張る平面とを直交するように取れるかも知れません。 それぞれの平面内では、2次元と同じ状況が成り立ち、(n1,n2)と(n3,n4) のペアに関しては、基準軸の直交性から、 やはり直交するという事になって、従って3次元の場合も全体として、

 

となるかもしれませんが、しかしもう一回言いますが、これは憶測です。

2.電磁場
 前振りで述べた、

    (f)

    (g)

    (h)

    (i)

に戻って、もう一回電磁現象を見直してみます。
 今は真空中の電磁場を考えているので、ρ=j=0 であり、(h)はベクトルポテンシャルの立場で言うと、 数学的恒等式なので、(f),(g)で考えれば十分です。

    (1)

    (2)

となります。ここで、

    (3)

です。(1)と(2)は、BとEに関して綺麗な対称形をしていますが、これが電磁波発生と伝播の理由だと考えられます。
 (1)左辺の第2項目は変位電流で、これこそMaxwellが予想したものです。これの存在を実証するためには 、電磁波の存在の実験的検証が必要でした。変位電流の存在は、時間的に変動する電場を取り扱う必要があるからです。 (1),(2)に基づく電磁波の発生機構とは、次のようになります。
 まず時間的に変動する電場は、現実に作り出せます。例をあげれば、アンテナの中の交流電流がそうです。 ここで(1)を信じれば、すなわちそれが、磁束密度Bに対する変位電流になるのを信じれば、(1)より、

    (4)

という一種の磁束密度Bの勾配が、同じ場所に発生します。
 Eが動き出した瞬間には、たとえ同じ場所でB=0 かつ E=0 であったとしても、rot×Bという勾配と、 ∂E/∂t という変化速度は、0でない事は可能です(微分の不思議?)。 つまりその瞬間は全空間でB=0 かも知れませんが、少しでも時間が経つと、 少なくとも考えている点の近傍には、空間的なBの凹凸が出来きます。
 この事態を少し経った時間の0 の極限で考えれば、その瞬間にその点で、Bは変化速度∂B/∂t≠0 を持つ、 という事です。
 よって(2)より、

    (5)

という一種の電場Eの勾配が同じ場所に発生します。つまりその瞬間は全空間でE=0 かも知れませんが、 少しでも時間が経つと、少なくとも考えている点の近傍には、空間的なEの凹凸が出来きます。
 次にさっきの場所から少し離れた、近傍中の1点に注目します。時間は少し経った後です。 そこでは(5)と(4)により生じた、空間的なEの凹凸とBの凹凸があります。ここで少し経った時間の0 の極限で考えれば、 その瞬間にその点で、Eの変化速度∂E/∂t≠0 とBの変化速度∂B/∂t≠0 も発生します。 この∂E/∂t と∂B/∂t は最初のものと全く同じではなく、空間的なEとBの凹凸の影響をほんの少しだけ含むはずです。 この影響は(4)と(5)を通じて、再びBとEの凹凸にフィードバックされ、この点においても、 最初の点と同じように、電場と磁場の相互作用が起こると言えます。
 以上は全く曖昧な言い方ですが、上記と同じ現象が、その点の近傍の各点の近傍においても繰り返し起こり、 近傍の各点の近傍へと拡がっていって、電磁場は伝播すると曖昧ながらも言えます。
 以上の曖昧さは、偏微分,常微分を問わず、微分方程式をデジタルな差分感覚で解こうとした場合にいつも生じる、 お馴染みのものでもあります。
 曖昧さを取り除く一番手っ取り早い方法は、解いてしまう事です。 (1)と(2)は、電磁気学Minimum-5で解いた、

    (a)

    (b)

と同等です。従って以上の現象は、速度、

 

で伝わる波動現象となります。これが電磁波です。
 伝わる現象をまとめると、

 

となりますが、もし変位電流

 

が存在しないならば、常に、

 

となって、静磁気ポテンシャルと静電ポテンシャルしかない事になり、電磁波の伝播はありえない事になります。
 電磁波の存在を確認したのはHerzです。 そして電磁波の伝播速度は、実験的に得られたμ0とε0 の値から、

 

と予想されました。上記の単位は、

 

 

です。従って、光速度c は、

 

すなわち、

 

となります。
 これもHerzの実験結果を支持する大きな理由になりました。 従ってMaxwellが予想した変位電流の存在は実証され、その後Maxwellの電磁場理論は一般に受け入れられて行きました。

3.まとめ
 まぁ、この辺がMinimumの限度のようです。 実際にアンテナから発生する電磁波の伝播を扱うためには、j=0 でもなく、ρ=0 でもないし、 遅延ポテンシャルの扱いも必要になります。また、電磁場のエネルギーであるPointingベクトルの事も全然扱っていません。
 それはそれでまたの機会に、・・・って、もういいって?、・・・(^^)。

[参考文献]
[1] 現代物理学叢書,電磁力学,牟田泰三,2001年,岩波書店.

NO.1786    階段の昇降数   2009.5.5.  水の流れ

第224回数学的な応募問題


下図のようなn段の階段がある。これを昇るにも、降りるにも、1段ずつでも、2段ずつでもよいし、 また1段と2段とを混ぜてもよいとすれば、昇って降りる仕方は何通りあるか。
ただし、1昇降の間には各段を少なくとも1回は必ず踏むものとする。
このとき昇って降りる仕方をa(nは2以上の自然数)として、次の順序で答えよ。

問1 n=2,3,4、5のとき、a ,a  ,a ,aの値を それぞれ求めよ。

問2 an+2をan+1とaで表す漸化式を求めよ。

問3 aをnで表せ。

注:この記事に関する投稿の掲載は、2009年5月25日以降とします。

NO.1785   三角形の個数(2)    2009.5.5.  夜ふかしのつらいおじさん

問題1
43=4個 (図1)

問題2
93−8=76個 (図2)
横3点、縦3点、対角線3点を選ぶときは、三角形になりません。



問題3
163−10×43−4=516 (図3)
横4点から3つ、縦4点から3つ、対角線4点から3つを選ぶときは、三角形になりません。
また、太青線の3点を選ぶときも、三角形になりません。

問題4
253−12×53−4×43−4−12=2148個 (図4、5)
横5点から3つ、縦5点から3つ、対角線5点から3つを選ぶときは、三角形になりません。
また、太青線の4点から3つを選ぶときも、三角形になりません。 (図4)
さらに、太緑線の3点、太橙線の3点を選ぶときも、三角形になりません。 (図5)






戻る