Weekend Mathematicsコロキウム室/NO.114

コロキウム室



NO.963 2001.5.3.Junko4桁の数字(2)

ABCD
×4

DCBA

Aは4の倍数の1の位なので、可能性は0,2,4,6,8
ところが、4桁の数ABCDを4倍しても4桁の数DCBAであることから、A=2

2BCD
×4

DCB2

Dを4倍して1の位A=2であることから、Dの可能性は3,8
もちろんD=8

2BC8
×4

8CB2

百の位から千の位への繰り上がりがないことから、Bの可能性は、0,1,2
2は数字がだぶるからだめ、0は該当なし。
B=1、C=7でめでたくOK! 他に条件を満たすものはなし。

2178
×4

8712





NO.964 2001.5.4.Junko 「情報世紀」の主役たち (2)

GW後半の初日、あいにく雨でしたので、以前から一度行ってみたいと思っていた 国立科学博物館(上野)に行ってきました。

「情報世紀」の主役たち という特別展が開催されていました。(3/6〜6/3)
電話、テレビ、コンピューターと今ではあたりまえのように利用しています。 これらもひとつひとつ技術の積み重ねから生まれたものです。 それが理解できるようにと、情報技術の進化を示すさまざまな機器が紹介されています。

  1. 情報通信技術
  2. 画像を送る
  3. コンピューター
  4. 演算素子と記憶素子
の4部構成でしたが、特に第3部コンピューターのところが興味深かったです。
この写真は、 手計算による膨大な作業量に限界を感じた国勢調査局が1889年に行った国勢調査用機械 のコンテストで最優秀賞を獲得したというホレリスのパンチカードシステムです。
机上にあるのが、穿孔機とカードリーダー、前面が表示装置、横にカードの分類機と今のPC を思わせます。 ホレリスの始めた会社が、のちのIBMということです。
他には、真空管式計算穿孔機UNIVAC120、真空管式計数型電子計算機FUJIC、座席予約システムMARS101、 中央演算処理装置IBM1401など なかなかおもしろかったです。




NO.965 2001.5.8.水の流れ5×5の魔法陣 (2)

皆さん!魔方陣という言葉をご存じでしょう。 1からnまでの自然数を2辺の縦、 横がn個の正方形に分割されている中に埋めてある数字の表を言います。 ただし、各行、各列、対角線上の数を加えても同じ数字になるようになっています。 このように配置してある正方形に表をn次の魔方陣と言います。
1次の魔方陣は1個、2次の魔方陣は存在しません。 3次の魔方陣は1個で、4次の魔方陣は880個で、 5次の魔方陣はコンピュータで、275,305,224個発見されています。
ところが、6次の魔方陣はまだ、幾つあるかは確定していません。 何次の魔方陣でもイイですから、自分で作ってみるのもイイでしょう。 コンピュータさん、一度4次の魔方陣を教えてくださると幸いです。



NO.966 2001.5.8.水の流れ 4桁の数字(3)

今朝、対向車の4桁ナンバーにある1桁の数字を掛けると、 数字の順が逆になっていました。この4桁のナンバーは一体どんな数でしょうか。
※こんな具合に □△○◎×◇=◎○△□ となっていたのです。



NO.967 2001.5.16.kiyo5×5の魔法陣(3)

4次の魔方陣を求めてみました。1個の完成図から、回転、裏返しで8個が求められます。
重複を許せば、880×8=7040(個)となります。

4次の魔方陣(407KB)



NO.968 2001.5.16.水の流れ無限級数の値(1)

第75回数学的な応募問題

太郎さんは、WOLFRAM社の数式ソフト「Mathematica Versin4」 を持っています分からないままに、時間をみながら、使っていましたところ、 次のような無限級数の値を瞬時に求めてくれましたが、 いつも通り、答えに至るまでの過程が全然わかりません。


問題1:s=1のとき、無限級数Sの値

問題2:s=1+1+1+・・・+1 のとき、無限級数Sの値

問題3:s=1+2+3+・・・+n のとき、無限級数Sの値

問題4:s=1+2+3+・・・+n のとき、無限級数Sの値

問題5:s=1+2+3+・・・+n のとき、無限級数Sの値

問題6:s=1+2+3+・・・+n のとき、無限級数Sの値

・・・・・・

太郎さんは、早速、過去の大学入試に同じような問題がなかったか調べようと、思っています。



NO.969 2001.5.18.浜田 明巳5×5の魔法陣(4)

2の魔法陣の解法プログラムをエクセルで作ってみました.
綺麗なプログラ ムではないのですが,なるべく分かりやすく作ってみました.
2のプログラムもほぼ同様です.
j(1)〜j(16)の配列を考えて,それらに1〜16の数を当てはめます.
対称性を考えて,j(1)<j(4)<j(10),j(1)<j(13)としてあります.
データを掃き出すには,エクセルが一番ですね.

Option Explicit
Sub mahoujin4()
 'j1  j2  j3  j4
 'j5  j6  j7  j8
 'j9  j11 j14 j15
 'j10 j12 j16 j13 (j1= 1 + 2 + 3 + 16 Then
         j(5) = 1
         While j(5) <= 16
          If dame(5, j()) = 0 Then
           j(6) = 1
           While j(6) <= 16
            If dame(6, j()) = 0 Then
             j(7) = 1
             While j(7) <= 16
              If dame(7, j()) = 0 Then
               j(8) = wa - j(5) - j(6) - j(7)
               If dame(8, j()) = 0 Then
                j(9) = 1
                While j(9) <= 16
                 If dame(9, j()) = 0 Then
                  j(10) = wa - j(1) - j(5) - j(9)
                  If dame(10, j()) = 0 And j(4) < j(10) Then
                   j(11) = wa - j(4) - j(7) - j(10)
                   If dame(11, j()) = 0 Then
                    j(12) = wa - j(2) - j(6) - j(11)
                    If dame(12, j()) = 0 Then
                     j(13) = j(1) + 1
                     While j(13) <= 16
                      If dame(13, j()) = 0 Then
                       j(14) = wa - j(1) - j(6) - j(13)
                       If dame(14, j()) = 0 Then
                        j(15) = wa - j(4) - j(8) - j(13)
                        If dame(15, j()) = 0 And wa = j(9) + j(11) + j(14) + j(15) Then
                         j(16) = wa - j(3) - j(7) - j(14)
                         If dame(16, j()) = 0 And wa = j(10) + j(12) + j(16) + j(13) Then
                          kotae = kotae + 1
                          j1 = j(10)
                          j(10) = j(11)
                          j(11) = j(14)
                          j2 = j(12)
                          j(12) = j(15)
                          j3 = j(13)
                          j(13) = j1
                          j(14) = j2
                          j(15) = j(16)
                          j(16) = j3
                          Cells(4 * (kotae - 1) + 1, 1).Value = kotae
                          For j1 = 0 To 3
                           For j2 = 1 To 4
                            Cells(4 * (kotae - 1) + 1 + j1, j2 + 1).Value = j(4 * j1 + j2)
                           Next j2
                          Next j1
                          Cells(4 * (kotae - 1) + 1, 1 + 4 + 1).Value = wa
                          j1 = j(11)
                          j(11) = j(10)
                          j2 = j(14)
                          j(14) = j1
                          j1 = j(15)
                          j(15) = j(12)
                          j(10) = j(13)
                          j(12) = j2
                          j2 = j(16)
                          j(16) = j1
                          j(13) = j2
                         End If
                        End If
                       End If
                      End If
                      j(13) = j(13) + 1
                     Wend
                    End If
                   End If
                  End If
                 End If
                 j(9) = j(9) + 1
                Wend
               End If
              End If
              j(7) = j(7) + 1
             Wend
            End If
            j(6) = j(6) + 1
           Wend
          End If
          j(5) = j(5) + 1
         Wend
        End If
       End If
       j(4) = j(4) + 1
      Wend
     End If
     j(3) = j(3) + 1
    Wend
   End If
   j(2) = j(2) + 1
  Wend
  j(1) = j(1) + 1
 Wend
End Sub
Private Function dame(ByVal n As Integer, ByRef j() As Integer) As Integer
 Dim i As Integer
 dame = -(Abs(j(n) - (1 + 16) / 2) > (1 + 16) / 2 - 1)
 i = 1
 While dame = 0 And i < n
  dame = -(j(i) = j(n))
  i = i + 1
 Wend
End Function




NO.970 2001.5.19.浜田 明巳4桁の数字(4)

□△○◎×◇=◎○△□
 ワードのマクロで解いてみました.
 解は
   2 1 7 8× 4= 8 7 1 2
の1つです.問題文で使われている文字をそのまま使った方が分かりやすいですね.

Option Explicit
Sub Macro1()
    Dim □ As Integer
    Dim △ As Integer
    Dim ○ As Integer
    Dim ◎ As Integer
    Dim ◇ As Integer
    Dim 繰り上がり(3) As Integer
    Selection.TypeText Text:="□△○◎×◇=◎○△□"
    Selection.TypeParagraph
    For ◎ = 1 To 9
      For ◇ = 1 To 9
        If ◎ <> ◇ Then
          □ = (◎ * ◇) Mod 10
          If ◎ <> □ And ◇ <> □ Then
            繰り上がり(1) = (◎ * ◇) \ 10
            For ○ = 0 To 9
              If ◎ <> ○ And ◇ <> ○ And □ <> ○ Then
                △ = (○ * ◇ + 繰り上がり(1)) Mod 10
                If ◎ <> △ And ◇ <> △ And □ <> △ And ○ <> △ Then
                  繰り上がり(2) = (○ * ◇ + 繰り上がり(1)) \ 10
                  If (△ * ◇ + 繰り上がり(2)) Mod 10 = ○ Then
                    繰り上がり(3) = (△ * ◇ + 繰り上がり(2)) \ 10
                    If □ * ◇ + 繰り上がり(3) = ◎ Then
                      Selection.TypeText Text:=Str(□) + Str(△) + Str(○) + Str(◎) + "×" + Str(◇) + "=" + Str(◎) + Str(○) + Str(△) + Str(□)
                      Selection.TypeParagraph
                    End If
                  End If
                End If
              End If
            Next ○
          End If
        End If
      Next ◇
    Next ◎
End Sub




NO.971 2001.5.23.かつ無限級数の値(2)

問題1

これは比較的簡単ですね。
初項1、項比(1/2)の無限等比級数の和なので、



となる。

問題2


なので、


として、これをまず求めます。


となるので、


である。 これから求める



問題3

問題2と同様に


とする。このとき


である。


となるので





です。このあともあるのですが同様の解き方をすると良いのではないでしょうか? 今度また送ろうと思います。ちなみにここまで来るとつぎのn項までのを和というのは想像できると思います。



NO.972 2001.5.24.DDT2000年の問題・その後(2)

NO.733ヴァーさんに続いて、 2000年の問題その後の後のつもりです。

[問い]
任意の曲線を中心線とする幅一定の道の面積は、曲線長×道幅か?

任意の曲線を中心線とする幅一定の道の定義]



図-1のように、任意の曲線である道路中心線から必ずその法線方向に、 等しい幅wで拡幅されたものを、任意の曲線を中心線とする幅一定の道の定義とします。

[方針]
@面積は積分だと考えて、道路の微小要素の性質だけで済む話に限定します。 つまり図-2のような、大域的性質まで考慮しないといけない曲線は除外します。



A道路の微小要素で話が済むならば、局所的性質だけに注目すれば良いはずだ。

[面積を積分として計算すると・・・]
通常は、図-3にようにx-y座標系を入れて計算すると思います。



道路の微小要素が取り囲む領域をAとしたとき、面積Bは、

B=∬A dxdy

となります。これに対して道路面積=曲線長×幅とすることは、図-4のように、



曲線に沿ったs軸を立て、sの法線方向にn軸を立てた直交曲線座標系で面積を計算するのと 同じと思います。sはもちろん曲線長を表します。s-n系での面積は、

C=∬A dsdn

です。BとCの関係を求めるために、Bをs-n系で表します。

B=∬A |det(J)|dsdn

となります。ここでJはヤコビ行列、



です。Jは局所的には、図-4に表した局所直交座標系s'-n'系からx-y系への線形変換になるはずです。 いまは面積を求めるので、s'-n'系とx-y系で計量構造が違うわけがないです。 さらにJは直交座標から直交座標への変換なので、直交変換です。よって、

det(J)=±1

となり、

|det(J)|=1

なので、

=∬A |det(J)|dsdn
=∬A dsdn
=C

となります。
以上は、曲線は必ず微分可能と思いこんでる頭の硬い奴の考えです。 よって曲線Sは、少なくとも区分的に微分可能な曲線ということにしておいて下さい。







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