Weekend Mathematics/情報/2004「情報B」の授業
詳しくは、こちら第21回・事業所見学のしおり作り(1)
総合学科1年次生が必ず履修する科目として、「産業社会と人間」という科目があります。 自己を見つめ、社会や産業、職業についての理解を深め、自己の将来の生き方を考え、 そのための履修計画をたてるというガイダンス科目です。
この授業の一環として、25ヶ所の事業所見学と(株)日揮でのジョブシャドウを計画しました。
「情報」の授業では、その準備としてしおりの作成に取り組みました。 最初の授業では、その趣旨とスケジュール(3時間で印刷まで)、評価の観点などを説明し、 具体的な作業に入りました。行き先の住所から地図検索をし、周辺地図をしおりに添付し、 場所の検討をつけ、次に最寄り駅までの行き方を検索します。
「産業社会と人間」の授業で、行き先別グループでの打ち合わせが予定されていますから、 そこで集合時間や集合場所を確認してくるように指示してこの時間は終わりました。
(この単元は、情報A、情報Bの選択者とも、一緒に授業をしました。)
「ジョブシャドウ」については、ジュニア・アチーブメントのプログラムで、このサイトに詳しい説明があります。
また、10月6日(水)の行われる日揮株式会社でのジョブシャドウについては、10月28日(木)NHK総合19:30〜の「クローズアップ現代」で取り上げていただく予定ですので、是非ご覧になってみてください。 →11月16日(火)に延期になりました。
第22回・事業所見学のしおり作り(2)
「産業社会と人間」の授業での行き先別グループ打ち合わせも済み、 集合時間や集合場所も記載します。
動物園の絵を表紙にしたり、行き先の事業所のロゴを使わせてもらったりして、 表紙に凝っている生徒もいましたが、一番の目的は訪問する事業所の事業内容を 調べて、理解することだということで、こちらを中心に取り組んでもらいました。 事業内容がある程度整理できてきたら、当日の質問項目をまとめてもらいます。
第23回・事業所見学のしおり作り(3)
続きの作業をした後、全体で8〜10ページ程度になりますので、 ページの切れ目をきちんと整え、プレビューしてから印刷をしてもらいました。 カラープリンターは1台しかないのですが、最後の10分程度、40人分の印刷にひやひやしましたが、 無事に終わりました。A4用紙を2つ折りにして綴じてできあがりです。 事業所見学当日はこれを持って、いくことになります。
第24回・プレゼンテーション
10月6日(水)の事業所見学&ジョブシャドウも無事に終了しました。1日の体験の中で、各自が得たもの、感じたこと、考えたことを他者に伝えるということを題材にして、プレゼンテーションの授業を組み立てました。
実は同じ題材で、生徒たちには2回のプレゼンテーションをしてもらうことになっています。「情報A・B」の授業では、1人ずつクラス内でプレゼンテーションをする。持ち時間3分。それに対して「産業社会と人間」の授業の方は、グループ単位で持ち時間10分、「学校へ行こう週間」 の公開授業にあえてぶつけて、外部の人にも見てもらう。それぞれ条件も違うし、観客の状況も違うので、同じ題材と言ってもそれぞれ工夫が必要になってくるだろうということです。
今日の授業では、この2つの課題を説明しながら、プレゼンテーションとは、という話をしました。プレゼンテーションで大切なのは、何を伝えたいかということだと思います。何度も強調したのは、 「事業所の説明をしてはだめ。前置きとしては必要かもしれないけれど、あなたがこの1日の体験の中で、何を一番感じたか、考えたか、それこそが結論になる」はず。
後半は、用意したワークシートに取り組んでもらいました。最も伝えたいことは何か、ということを確認した上で、プレゼンテーションで使うスライドの絵コンテを描いていきます。
第25回・プレゼンテーションソフトの活用
前回プレゼンテーションのためのスライドの絵コンテを描いてもらいました。 今日の授業では、最初にその絵コンテの確認をしました。 その後、それに基づいて実際にスライドを作っていきました。 スライドはあくまでも脇役でありプレゼンテーションを効果的に行うための補助手段であること、 見やすさが最も重視されるのでカラーリングやデザインもその視点で検証すること、 などを説明しながら、パワーポイントの基本的な操作方法を指示し、スライドを3枚ほど作成、最後にスライドショーを実行して確認しました。
扱った内容:パワーポイントの起動、テキストボックスの挿入、背景の設定、文字フォントの変更、 新規スライドの挿入、レイアウトの変更、画像の挿入、スライドの入れ替え、スライドショーの実行、ファイルの保存 などです。
第26回・プレゼンテーションの準備(1)
教育実習生(後期)さんに授業を担当してもらいました。
実際のプレゼンテーションの場面では、話をする態度も重要であるということで、 ボディランゲージ、アイコンタクト、服装、熱意などについて話をしました。
また、評価の観点としては、内容、構成、話し方(スピード、強弱、間の取り方)、ボディランゲージ・アイコンタクト、熱意などを提示しました。
教育実習生さんが、3分間の(あえて不完全な)プレゼンのデモンストレーションをし、 それを生徒に評価してもらいました。生徒の評価としては、
- 原稿を棒読みしているばかりで、アイコンタクトがとれておらず、熱意が感じられない。
- 2枚目のスライドは、文字がカラフルだが、その意味はない。
- 声がたんたんとしていておもしろみがない。
- かかった時間が2分55秒というのは、すごい。
- 内容は、コンパクトにまとめられていて、言いたいことも伝わる。
- 「フリーターになるのは危険」というタイトルのつけ方が良かった。主題が伝わってくる。
- 写真を効果的に使っていた。
最後に私の方からも講評をしました。これによって、生徒たちは3分間のプレゼンテーションのイメージを持ち、また評価の観点を理解してもらえたかなと思います。
イメージが持てたところで、後半はスライドの準備の続きです。
第27回・プレゼンテーションの準備(2)
教育実習生さんに授業を担当してもらいました。
スライドの準備ですが、今日の授業ではノートの活用を指導しました。 そして、授業の最後にノートを印刷(A4で4画面)し、持ち帰ってもらいました。 つまり、次回はリハーサルなので、その時までに準備を整えておくようにということです。
第28回・プレゼンテーションの準備・リハーサル
教育実習生さんに授業を担当してもらいました。
4人1組で、2教室を使用して、リハーサルをしました。
最初に今日の授業の流れ、リハーサルの進め方、評価シートの記入の仕方などの説明、 評価の観点の確認などをした後、2教室に分かれて進めました。 3分間の持ち時間ですが、時間を残してしまう人が多かったようです。 評価シートにそれぞれ記入した後、まず本人がコメント、そして聞いている人がそれぞれ改善点などを言い、ディスカッションが行われます。 改めてリハーサルという形を取ることで、遅れ具合や、改善する必要のある点、 またプレゼンテーションのむずかしさを再認識したようです。 次回、1時間をとって改善の時間とします。
リハーサル風景です。
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第29回・プレゼンテーションの改善
教育実習生さんに授業を担当してもらいました。
次回から発表本番になるということで、リハーサルの状況を踏まえて最終的な改善の時間としました。 前回のリハーサルでの評価シートに、教員からもコメントを加え、フィードバックしました。 それらを参考にしながらの作業です。 改善にあたって強調したことは、 「スライドの作成にエネルギーを注いでいる人が多く見受けられるけれども、 メインはあくまでもあなた、結局のところ何を言いたいのか、 何を伝えたいのかが重要。そこをしっかり押さえてプレゼン本番に臨んでほしい。」 ということです。
この時間の最後には、ファイル提出をしてもらいました。 この時間を前後して、放課後に残って作業をする生徒も多く、 お互い聞き合ってアドバイスをする光景なども見受けられました。
第30回・プレゼンテーションと相互評価(1)
本番は、多目的ルームを借りて行いました。部屋を仕切って20人ずつに分け、 それぞれに、ノートPC、プロジェクター、スクリーン、ビデオカメラ等を用意しました。 毎時間ごとの設営は大変でしたが、やはり場の雰囲気というものを大事にしたかったからです。 記録用の意味もあってビデオ撮りもしましたし、写真もたくさん撮りました。 フラッシュが光る中でも物怖じせず、伝えられるようにという意図です。
順番に1人ずつ前に出てプレゼンテーションを行っていきます。 発表が終わると、聞いている生徒たちは、評価の観点に従って評価シートに記入をしていきます。
第31回・プレゼンテーションと相互評価(2)
前回と同様です。要領がわかってきますし、 生徒の方も心の準備ができていますから順調に進んでいきます。
本番の様子です。
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プレゼンテーションの本番前日までにファイル提出を完了させるよう指導し、 公平を期すために、それ以降の変更は一切認めませんでした。 本番中は、教員の方もコメントを控えます。これも公平を期すためです。
第32回・プレゼンテーションと相互評価(3)とまとめ
3回めの授業の半分ほどで、全員のプレゼンテーションが終わりました。 後半はコンピュータ教室に戻り、総括をしました。 この単元を振り返って、何を得ることができたのか、 また続く課題は何なのかを書いてもらいました。
その後、教員の方で全体的な講評をしました。 総合学科の生徒たちであるということもあり、卒業までの間に、発表活動も多く設定されるでしょう。 そのために、情報A・Bの選択に関わらずこのプレゼンテーションに取り組んでもらいました。 今回はその基本を学んだということで、今後は情報機器があってもなくても、 人にいかにして伝えるかということを課題にしていってほしいと思います。
プレゼンテーションコンテスト
全国プレゼンテーションコンテストに参加しました。 各クラスで生徒からの推薦を募り、最終的に8名の生徒を選び、約2週間をかけて準備をしました。 制限時間が3分だったところを5分へ、校内での発表を全国向けに、そして内容を精選し更に充実したものへと、編集作業が続きます。そして繰り返しリハーサル、ビデオ撮り、それを見ながらの検証、そして本番のビデオ撮り・・・。大変な作業でした。でも生徒たちは、本当に一生懸命取り組んでくれ、日に日にいいものに仕上がっていくのがわかりました。やって良かったと思います。今後は、この経験、この成果を8人だけにとどめず、 他の生徒にも広げていくにはどうしたらいいかを考えたいと思います。
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入賞しました!!
神奈川県立横浜清陵総合高等学校 A班
『アンテナ 〜ジョブシャドウを終えて〜』
神奈川県立横浜清陵総合高等学校 松岡志穂
『この地球に日本人として生まれて…。』
第33回・問題とそのモデル化
問題解決の方法として、その問題の本質を損なわないようにモデル化をし、 シミュレーションをしていくというやり方があり、現実の社会でも日常的に 行われているという話から導入していきました。
最初の具体的な例として、テキストにある「席替えシミュレーション」を取り上げました。 例えば40人のクラスでくじによって席替えをしたとして、すべてに人が以前と違う席に座っているというケースがどのくらいの割合で発生するか? というものです。
最初は、ハンドシミュレーションということで、トランプを使ってみました。 13枚1組のトランプを2組ずつ配ります。1組は番号順に並べ、もう1組はシャッフルして端から並べていきます。番号が一致したところは、以前と同じ席に座ってしまったと解釈し、モデル化しました。 それぞれ10回の試行をしてもらい、すべての人が以前と違う席に座るというケースが何回発生するか記録してもらい、クラス全体で平均値を出してみました。 結果は3.5回でした。13人の「席替えシミュレーション」では、10回のうち平均3.5回は、すべての人が以前と違う席に座るということになります。では、40人でやったらどうなるか? 予想を立ててもらいました。この数値は上がる、下がる、半々くらいでした。変わらないという人も若干いました。 これを検証するには、トランプによるハンドシミュレーションでは大変なので、次回コンピュータを使ってシミュレーションすることにしました。
第34回・シュミレーションによる解決(1) 席替え
40人の「席替えシミュレーション」をExcelを用いて行いました。 再計算機能を止めた上で、A列には、1〜40までの番号を振り、これが座席を表します。 B列で乱数を発生させます。オートフィル機能を使うとすべて同じ数値になるので、 生徒たちはあれって思いますが、それは再計算機能を止めているからよ、 手動で再計算(F9)してほっと安心。 そして、C列には、乱数の順位付けを出します。「rank」関数を使うのは初めてなので、 戸惑っている生徒もいました。この順位付けを席替えした生徒と見なし、 A列、C列の数値が一致している箇所を探します。 条件付書式の機能を用いて、一致しているセルを赤くする、などとすると 視覚的にわかりやすくなります。
再計算(F9)する度に一致している箇所を数えていき、この試行を10回行ってもらいました。 そして前回同様クラス全体で平均値をとると、結果は3.9回でした。 このシミュレーションの結果からは、40人の「席替えシミュレーション」の方が、 すべての人が以前と違う席に座るという発生率はあがりました。最後に数学的にはこの問題はどう解釈できるかという話をしました。
第35回・シュミレーションによる解決(2) 釣り銭問題
最初に課題「クラス会の会費は1500円、出席者は25人。つり銭の500円玉を何枚用意しておけばよいか?」に対する答えを予想してもらいました。5枚? 10枚?
500円玉を用意してくる確率を設定(ここでは0.5)し、 自分の持っている500円玉の個数の推移を観察していきます。手持ちの500円玉の個数が最低になった場合を見れば、予め何枚用意しておけばいいかがわかります。
下のワークシートを順に作成していきます。シミュレーションの信頼性を高めるために、10回試行して平均と最高をとることにしました。
このモデルでは、500円玉を用意してくる確率を0.5としましたが、その値の設定を変えてシミュレーションすることも簡単にできます。このように条件を変えて実験できるというのもシミュレーションの利点です。
E列のデータを折れ線グラフにすると、500円玉の個数が増えたり減ったりする様子を視覚的に見ることができます。
500円玉の個数の動きは、「1次元ランダムウォーク」と呼ばれるもので、 一直線上を確率的に右に行ったり、左に行ったりする動きになります。
「ランダムウォーク」については、シミュレーションのページにある、2次元ランダムウォーク、2次元ランダムウォーク(6方向)などでその動きを見てもらいました。
第36回・シュミレーションによる解決(3) モンテカルロ法
乱数を用いたシミュレーション(モンテカルロ法)の例として、ゴマをまいて円周率πを求めるというシミュレーションを取り上げました。一定数(n)のゴマをまいて、そのうち何粒が1/4円内に落ちたかを数えれば(r)、その面積比から円周率πの値を近似できるというものです。円周率πという確定した値を、偶然性によって近似するというのは、おもしろいなあと思います。
実際にゴマをまくのは厳しいので、今回は最初からコンピュータを使いました。下のワークシートを順を追って作成していきます。
グラフについては、円弧の入ったものを予め用意し、それに点をプロットする形で追加してもらいました。 シミュレーションの結果が目で見えるというのも大事な要素かなと思います。
次にこれの応用として、放物線y=x2と直線x=1、x軸で囲まれた部分の面積を求めてもらいました。 生徒たちは、まだ数学の授業で積分を学習していないので、1/3になるという結果を知りません。
まいたゴマが、放物線の上か下かを判断するには、まいたゴマのx座標の2乗とy座標の大小を比較することになりますが、その判定がむずかしかったようです。
第37回・シュミレーションによる解決(4) サイコロ
コンピュータ上でサイコロを作成しました。 乱数を発生させ、それを6倍して1を足し、小数点以下を切り捨てることで、 1〜6までの数値が、均等かつランダムにでてくるということになります。 次に、応用として20面サイコロも作ってもらいました。 これを応用すると、面の数が任意のサイコロも作成することができます。 (実際には、正多面体は5つしか存在しないわけで、たとえば17面サイコロは作ることはできません・・・)
更に時間に余裕のあるクラスは、基本のサイコロを500個作成し (コンピュータなら簡単ですね)、「=countif()」という関数を用いて、 1〜6の目が出る頻度を調べて、 本当に均等に出ているかどうか確認してもらいました。 グラフにしてみてというと、ほとんどの生徒はほぼ6等分された円グラフ にしていましたが、棒グラフ、レーダーチャートにしている生徒もいました。
第38回・シュミレーションによる解決(5) セルラオートマトン
確定的なシミュレーションの例として、セルラオートマトンを取り上げました。 初期値と世代交代のルールを決めてやることで、大局的な動きをシミュレーションするというものです。 ここでのルールは、両隣に生物がいる、もしくはいない場合に次世代では死滅、両隣のうちどちらか一方に生物がいてもう一方にはいない場合に生存するというルールです。 最初は、用意した方眼でやってもらいました。方眼をぬっていくうちに何となく規則性がみえてきます。
次にコンピュータを用いてやってみようということで、Excelを使ってシミュレーションをしました。 第1世代として生物を1つだけおいてシミュレーションをすると、 きれいなフラクタル図形(シェルピンスキーのギャスケット)が現れてきます。
第39回・シュミレーションによる解決(6) ライフゲーム
前回と同様、確定的なシミュレーションの例として、ライフゲームを取り上げました。セル構造の中で、自分のまわりの8つのセルに生物がどれだけ生存しているかどうかで、自分の生死が決まっていきます。ルールは以下の通りです。
生存 → 自分のまわりの8つのセルのうち、2〜3個のセルに生物がいる場合 → 延命
→ それ以外 → 死滅
存在しない → 自分のまわりの8つのセルのうち、3個のセルに生物がいる場合 → 誕生
→ それ以外 → そのまま
例)
上の例のようにセル9つのフィールドで、いくつかのパターンをシミュレーションしてもらいました。 (例によって、ぬりえです。)
その後は、コンピュータ上でもう少し広いフィールドでのシミュレーションを体験しました。 初期値を変えると、様相が劇的に変わったりするので、おもしろいですね。