Weekend Mathematics情報/「ロボット入門」の授業


「ロボット入門」の授業

「ロボット入門」の指導計画


* はじめに *

「ロボット入門」という科目を今年度は、短期集中講座(1単位認定)という形で実現することができました。自分の作ったロボットが動く感動を味わってもらいたい、プログラミングすることで実体としてのロボットを制御することを体験してほしいということでこの科目を計画してきました。また、最近のロボット研究の成果は本当に素晴らしいものがあります。ロボットと共に生きる、あるべき未来像を描いてほしいということもあります。
この科目の実現は、県立磯子工業高校電気科の多大なる協力があってのものです。ライントレーサの製作実習を工業高校で指導していただくことで、普通科の限界を超えた、より内容の深い学習ができると感謝をしております。



第1回・科目オリエンテーション/ロボットと人間

* 科目オリエンテーション *

初日、この科目の概要説明(内容、スケジュール、評価、諸注意など)をしました。

* ロボットと人間 *

授業に入り、まず最初に ロボフェスタ神奈川2001公式記録のDVDをみました。ちょうど2年前に横浜をはじめ、横須賀、相模原、川崎の4会場で開催されたものです。2年前の映像ではありますが、様々な分野で活躍しているロボットの様子が映像でよくわかります。後で生徒に感想を聞いてみると、


ロボット開発の歴史

などの話をしました。


活躍するロボット

様々な分野で活躍するロボットを映像なども交えてみていきました。


ロボットが動くしくみ

ホンダのアシモを例に、ロボットが動くしくみ(情報の入力 → 処理 → 出力)を説明しました。
更に、ホンダが14年をかけて開発した二足歩行ロボットの開発の過程なども含めて、 デジタル進化論のサイトを活用させていただきました。
アシモについての情報や、動画などは、 ASIMO SPECIAL SITE にあるものを使わせていただきました。

自律型ロボットの将来

自律型ロボットで抑えておく項目は、先ほどの(情報の入力 → 処理 → 出力)に対応して、
(1)情報を得るためのセンサー (2)情報処理を行うコンピューターとプログラム (3)ボディを動かすための仕組み という確認をしました。
アシモについては、かなり早い スピードで歩くことができるシルバーアシモ→ ZD NET NEWS 倍速“銀ASIMO”WPC ARENA ROBODEX2002にある「SDR-4X」などの映像をみました。 AIBOを従えて踊り、転倒しても自ら起きあがることができるロボットということで、日々進化しているロボットに生徒たちも驚いている様子でした。
更には複数のロボットが協調しあって動くということで、 ロボカップ日本委員会のRoboCupサッカーの話などもしました。

* 生徒の感想 *





第2回・ロボラボによる実習(1)

*ロボラボの組み立てと基本プログラミング*

ロボラボ実習


今日は1日かけてロボラボによるロボット実習を行いました。
最初に添付の説明ビデオ(英語!)を見ながら、CRX(本体)の使い方やポートの意味、 接続の仕方などを確認していきました。
そしていよいよロボットの組み立てです。左右の車輪(orキャタピラ)が制御できること、タッチセンサーと光センサーが装着できるという条件で、それぞれグループ別にロボット作成をしてもらいました。


PILOTレベル1〜3のプログラミングを作成しながら、動作確認をしていきました。

レベル1:一方のモーターを一定時間動かす、ロボットへの転送の仕方
レベル2:両方のモーターを動かすパワーレベルの調節と、タッチセンサーの利用
レベル3:手順の複数化(6秒間前進した後、タッチセンサーが押されるまで後退するなど)、繰り返し処理、プログラムの保存

生徒たちはソフトの扱いはすぐに慣れ、いろいろと作り替えてはその動きをロボットで検証していました。 予想通りの動きをしてくれると、「よしっ、OK」という感じです。

ロボラボ実習






第3回・ロボラボによる実習(2)

*ロボラボでプログラミング*

ロボラボ実習


午後はInventorレベルのプログラミングをしました。
こちらはpilotレベルのように型が決まっていませんので、すべて自分でプログラミングをしていきます。 「タッチセンサーが押されるまで前進する」という簡単なものから始めて、使い方をマスターしていきます。
タッチセンサーを利用した制御の他に、時間による制御、繰り返し処理などの課題をこなしていきます。


プログラミングをしたものをロボットに転送し、動作確認をします。動き方によっては、ロボットの構造を修正する必要もでてきます。

ロボラボ実習

ロボラボ実習


ライトセンサーによる分岐命令「黒なら前進、白なら止まれ」をマスターした後は、いよいよ最後の課題ライントレースです。ライトセンサーで白黒の判定をしながらラインに沿ってロボットが進むようなプログラムを作ります。ロボットの構造とプログラムがうまくかみあって初めてうまくいきます。


生徒たちは、プログラムよりも、ロボットの構造に苦戦しているようでした。それでもうまく動き出すと、用意したコースの上を見事にトレースしていきます。白地に黒のコースと、黒地に白のコースと両方用意しましたが、どちらでもOKです。 

ロボラボ実習

ロボラボ実習


3つのグループがそれぞれ作ったロボットです。思った以上にロボットを動かすのはむずかしかったかな?

* 生徒の感想 *







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