Colloquium

NO.273
Weekend Mathematicsコロキウム室/NO.273

NO.1977     不等式の列(5)    2011.9.17.  数学マニア

同じn乗根ならば、累乗の積が大きいほど、不等式は小さい。

  

異なるn乗根かつ片方が次数1ならば、累乗が大きいほど、不等式は大きい。

  

一般に、異なる累乗根のときの比較は、累乗根をそろえると比較可能。

  

条件付きで

  

NO.1976     不等式の列(4)    2011.9.17.  数学マニア

項数が3個以上のときも、同様の不等式の列が存在する。

そのため、一般に以下のことが成り立つことを示す。

を示す。(項数がk個のとき)…☆

証明

NO.1975      球団の勝敗(3)      2011.9.13.  迷子の雄猫

3連勝が一度もないので最初の3試合のなかに必ず負けた試合がある。
また、2連敗も一度もないので、負けた後は必ず勝っている。
よって、なるだけ沢山負けたと考えると、20試合の勝敗は以下の3通りである。

パターン1:XOXOXOXOXOXOXOXOXOXO   →XOの組み合わせが10個
パターン2:OXOXOXOXOXOXOXOXOXOX   →XOの組み合わせが9個
パターン3:OOXOXOXOXOXOXOXOXOXO   →XOの組み合わせが9個

さて、とある組み合わせの後ろからa試合削って、XOの組み合わせの直後にOをa箇所加えたとしよう。
たとえばパターン1で3試合削れば、
  XOXOXOXOXOXOXOXOX
XOの組み合わせが8個になるので、下記のaの位置から3個選んでOを加えることになる。
  XOaXOaXOaXOaXOaXOaXOaXOaX
よってこの場合の組み合わせは通り。
またパターン1で7試合削れば、
  XOXOXOXOXOXOX
XOの組み合わせが6個しかなくなるのでOを7箇所加えることができない。
よって勝敗の組み合わせは以下の462通り。

パターン1
  9C1=9、 9C2=36、 8C3=56、 8C4=70、 7C5=21、 7C6=7
パターン2
  9C1=9、 8C2=28、 8C3=56、 7C4=35、 7C5=21、 6C6=1
パターン3
  8C1=8、 8C2=28、 7C3=35、 7C4=35、 6C5=6、 6C6=1

これに、パターン1、2、3の基本形を加えて、465通り

NO.1974     マス目の問題(2)    2011.9.10.  ちょろんは太太

n x n のマス目に題意に合うように○を入れてあるとする。
同じ行・列にある○を順に結んでいくと、一順して元に戻ります。
一順ですべての行・列の○を結べる場合の数を g (n) とします。

(例) 5 x 5 の○を順次結んだ場合。

  

場合の数は、以下の式で表せます。
  g (n) = (n・(n-1)・(n-1)・(n-2)・(n-2)・・・2・2・1・1)/2
n が、2, 3 の場合は、1順で全てを結ぶ場合しかないので、
  f (2) = g (2) = 1
  f (3) = g (3) = 6

4 x 4 の場合は、全部を通って元に戻る場合 g (4) と、 2行2列分を通って元に戻るルートが2つある場合がある。後者の場合の数は、
  4C24C2・g (2) ・g (2) /2
である。 (選んだ2行2列と残った2行2列が、入れ替わった場合は、重複して数えているので、2で割る必要がある。)  従って、

  

5 x 5 の場合は、全部を通って元に戻る場合g (5) と、 2行2列分を通って元に戻るルートと3行3列分を通って元に戻るルートがある場合がある。 後者の場合の数は、
  5C25C2・g (2) ・g (3)
従って、

  

である。

6 x 6 の場合は、
(1)全部を通って元に戻る場合
   g (6) = (6・5・5・4・4・3・3・2・2)/2 = 43200
(2)2行2列分を通って元に戻るルートと4行4列分を通って元に戻るルートがある場合
   6C26C2・g (2) ・g (4) =(6・5・6・5・72)/(2・2) = 16200
(3)3行3列分を通って元に戻るルートが2つある場合 (重複を考慮し、2で割る)
   6C36C3・g (3) ・g (3) /2=(6・5・4・6・5・4・6・6)/(3!・3!・2) = 7200
(4)2行2列分を通って元に戻るルートが3つある場合 (重複を考慮し、3!で割る)
   6C26C2・g (2) ・4C24C2・g (2) ・g (2)/3!=(6・5・6・5・4・3・4・3)/(2・2・2・2・3!)=1350

以上を加えることにより、f (6) = 67950

NO.1973      不等式の列(3)   2011.9.10.  数学マニア

NO.1972      準素数    2011.9.5.  水の流れ

一部修正 9/5 22:30

第263回数学的な応募問題


自然数には素数と合成数がある。ただ、1は素数でも合成数でもない。単位数という。
ここで、合成数であり、自然数が2、3、5のいずれでも割り切れないとき、準素数と呼ぶことにする。 準素数を小さい順に3つ挙げると、49、77、91です。2011以下の素数は305個ある。 2011以下の準素数はいくつあるか。

注:この記事に関する投稿の掲載は、2011年9月26日以降とします。

NO.1971      不等式の列(2)   2011.9.1.  夜ふかしのつらいおじさん

【1】



それぞれ3×4=12乗して下線部の差をとります。



途中、相加平均と相乗平均の関係を使います。



次のようにそれぞれ 乗して下線部の差をとります。







【2】
●練習



(2重下線部は【1】から正です)





(2重下線部は【1】から正です)
この形にしてそれぞれの中括弧{ }のところが正であることを調べます。
k番目の中括弧{ }の1重下線のところは、



まず、 最初の中括弧{ }の部分は、



となり係数の1つ分が余ります。
そこで、次々1つ分を次の中括弧{ }に移していき、



として考えます。
この形にしてそれぞれの中括弧{ }のところが正であることを調べます。
ここで、j番目の中括弧{ }の1重下線のところを計算します。
わずらわしいので、係数、底、指数を次のように表すことにします。







以上から3つになっても成立が確認できました。

NO.1970      球団の勝敗(2)      2011.9.5.  夜ふかしのつらいおじさん

●試合結果を次のように表すことにします。
勝ちは、連勝数で、負けには連敗がないので、ハイフン「-」で表します。
{×○○×○×}は、{-2-1-}とします。

●勝ちが多い順に考えていきます。
・15勝以上はありません。
・14勝6敗は、次の場合以外ありません。
 (1) {2-2-2-2-2-2-2}の1通り

・13勝7敗は、次の場合です。
 (1) {2-2-2-2-2-2-1-}は、1の位置を考えて、7通り
 (2) {-2-2-2-2-2-2-1}も、1の位置を考えて、7通り
 (3) {2-2-2-2-2-1-1-1}は、同じものを含む順列を考えて、8!/5!3! = 56通りなので、計70通り

・12勝8敗は、次の場合です。
 (1) {-2-2-2-2-2-1-1-}は、同じものを含む順列を考えて、 7!/5!2! = 21通り
 (2) {2-2-2-2-1-1-1-1-}は、同じものを含む順列を考えて、 8!/4!4! = 70通り
 (3) {-2-2-2-2-1-1-1-1}は、同じものを含む順列を考えて、 8!/4!4! = 70通り
 (4) {2-2-2-1-1-1-1-1-1}は、同じものを含む順列を考えて、9!/3!6! = 84通りなので、計245通り

・11勝9敗は、次の場合です。
 (1) {-2-2-2-1-1-1-1-1-}は、同じものを含む順列を考えて、 8!/3!5! = 56通り
 (2) {2-2-1-1-1-1-1-1-1-}は、同じものを含む順列を考えて、9!/2!7! = 36通り
 (3) {-2-2-1-1-1-1-1-1-1}は、同じものを含む順列を考えて、9!/2!7! = 36通り
 (4) {2-1-1-1-1-1-1-1-1-1}は、1の位置を考えて、10通りなので、計138通り

・10勝10敗は、次の場合です。
 (1) {-2-1-1-1-1-1-1-1-1-}は、1の位置を考えて、9通り
 (2) {1-1-1-1-1-1-1-1-1-1-}の1通り
 (3) {-1-1-1-1-1-1-1-1-1-1}の1通りなので、計11通り

・9勝以下はありません。

●以上465通りです。

NO.1969     マス目の問題    2011.9.4.  スモークマン

n x n のマス目に、◯をいれる。
縦、横それぞれ、いずれから見ても◯が2個に見える入れ方は何通り?

わたしのアプローチ...
2*2...f(2)=1
3*3 のとき...◯のない場所で考えると...3!...f(3)=6
f(4)=(4*3/2)*(3+3*2*2)=90
f(5)=(5*4/2)*(4*f(3)+4*3*3*f(2)+4*3*3*2*2)=2040
f(5)までは、これでよさそうなことは...数列大辞典で確認できた...?
f(6) の出し方が分かりません...^^;...

NO.1968      作図の問題(2)    2011.9.1.  夜ふかしのつらいおじさん

●準備
△ABCにおいて、BC//B’C’とします。
・右上の図で頂点Aから辺BCに直線を引きます。
 すると、△AB’P’∽△ABPなので、AP’:P’P=B’P’:BPです。
 同様に、△AC’P’∽△ACPなので、AP’:P’P=C’P’:CPです。
 よって、B’P’:BP=C’P’:CPです。(B’P’・CP=C’P’・BP)
 表現を変えると、B’P’:P’C’=BP:PCとなります。

・右中の図でBC’とCB’の交点をXとします。
 さらに、AからXを通り底辺BCに直線を引きます。
 すると、△XC’Q’∽△XBQなので、XQ’:XQ=C’Q’:BQです。
 同様に、△XB’Q’∽△XCQなので、XQ’:XQ=B’Q’:CQです。
 よって、C’Q’:BQ=B’Q’:CQです。(C’Q’・CQ=B’Q’・BQ)

 表現を変えると、B’Q’:Q’C’=CQ:QBとなります。
また、上の内容から、右中の図について、B’Q’:Q’C’=BQ:QCです。
下線の式を比較して、右中の図について、BQ=CQです。

●解答
・正方形の辺ABを延長し、延長上に適当にYをとります。
・YCとADの交点をPとします。
・BPとACの交点をXとします。
・YからXを通りBCに線を引きます。
・すると、MがBCの中点です。

●おまけ
定規と鉛筆が使えるのですから、1辺の長さを定規に記し、 底辺を1辺の長さだけ延長し、一番遠い頂点と結べば、 辺の中点が簡単にとれます。(普通は、こうすると思います)


NO.1967      読書の問題(3)    2011.9.1.  夜ふかしのつらいおじさん

NO.1962の解答をみたあとで作りました。
この素晴らしい解答は、25の剰余を使っていますが、25進数を考えてもいいかなと思いました。
同じ内容になりますが。

●25進法で数を表すことを考えます。
0から24を表す数字を次のように決めます。(IとOは紛らわしので使いません)
 { 0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,A,B,C,D,E,F,G,H,J,K,L,M,N,P,Q }
例えば、24はQ、25は10、50は20、55は25となります。
(下線が25進法で表した数です)

●n日目に読む本の冊数をf(n)で表します。
1日目からn日目まで読んだ合計の本の冊数をg(n)とします。
つまり、g(n)=f(1)+f(2)+・・・+f(n)です。

ここで、25進法で表したg(n)の下1桁に注目します。
便宜的に、g(0)=0とします。
g(n)は、g(0)からg(31)まで、32個あります。
数字は25種類あるので、最低でも32−25=7個は、下1桁が同じです。
下1桁が同じで差g(n)−g(m)が50(20)になるのは次の6通りです。
@55−5(25−5), A54−4(24−4), B53−3(23−3), C52−2(22−2), D51−1(21−1), E50−0(20−0)
問題の内容から、これら6通りのそれぞれは2個以上あることはありません。
これら以外は、差をとると、25(10)になります。
だから、最低でも1組は差が25(10)になるところがあります。

  g(n)−g(m)=25(10)とすれば、f(m+1)からf(n)までの連続した n−m−1個の合計が25(10)となります。


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