Weekend Mathematicsコロキウム室1998.7〜12/NO.26

コロキウム室

NO.202     11/15    Junko     長方形の問題(6)

「N段ある階段を1段ないし、2段づつ登るとき、 その登り方の総数Sはいくつでしょう?」
この問題の答えもフィボナッチ数列です。
N段ある階段の最後の段階を考えます。
(N−2)段目から、最後2段進んで登り切るか、 (N−1)段目から、最後1段進んで終わるかのいずれかになります。
従って、S=Sn−2+Sn−1 という漸化式がなりたちます。
=1、S=2ですから、 フィボナッチ数列に他なりません。

これを、前回の長方形の敷き詰め問題に対応させて考えることもできます。
左の図のように最後の段階で、階段を2段登るというのは、 長方形を横に2つ並べることに対応させます。
また階段を1段登るということは長方形を縦に置くことに対応させればいいわけです。





NO.203     11/16     水の流れ    大相撲本場所(3)

Junkoさんは○を間に入れておられましたが、 組み合わせのCに持ち込むこともできます。
すなわち、×(負けの数)で場合分けします。 (でも、同じ考えですが)
×をk個(k≧0)のとき、○(15−k)個です。
ただし、k≧9のときは、明らかに不適。

  1. k=0のとき、○のみで1通り
  2. k>0のとき、×の起こりうる日は○両端及び間の
        15−k+1=16−k
       よって、×の起こる日は16-kk(k=1,2,3,・・・,8)
したがって、その総数は
 1+151142133124+・・・+9788
=1597
となります。



NO.204     11/18    海津北高校情報処理科2年    長方形の問題(7)

数学の時間に考えた問題の解答を送ります。

2×1・・・1
2×2・・・2
2×3・・・3
2×4・・・5
2×5・・・8
・・・
となっているので、2×n(n>2)の長方形の場合は 2×(n−1)の場合の答えと2×(n−2)の場合の答えを 合計したものになります。
このような数列をフィボナッチ数列と呼ぶそうです。 身近なものにこのような数列が隠されていて とても驚きました。



NO.205     11/18    Junko     獅子座流星群

今朝、ピ−クを迎えたという獅子座流星群をご覧になりましたか?
私は午前3時から4時半位まで、東の空を眺めました。 空は晴れ渡っていて、観察には絶好のコンディションでしたが、 何せ横浜の空は明るすぎて・・・。 それでも大小合わせて20個以上は見たかな?  それはそれは、素敵な光景でした。
こんなにじっくりと夜空を眺めるなんて、本当に久しぶりです。 流星群とは別に、改めて地球は自転しているのだなあと感じました。 星の位置がずれていく(天の北極を中心に回転している)んですもの。



NO.206     11/19   水の流れ     ジュ−スの問題(5)

先日のジュースの問題の一般の場合を書きます。

命題:s,tが最大公約数(s,t)=1を満たす自然数であるとき、 いくつかのsといくつかのtの和として表せない最大の自然数は st−s−tである。

<証明>

  1. (s,t)=1のとき、sとtの最小公倍数はstであるから、
    「asをtで割ったときの余りが1であるような自然数a(1≦a≦t) が存在する」
    ことを示す。

    この証明:
    0×s,1×s,2×s,・・・,(t−1)s  のt個のをtで割ったときの余りを全部調べて 1が出てこなかった場合は、 残り(t−1)種類の余りのうち2回以上出てきたものがある。 もし、esとfsとの余りが等しいなら、
      fs−es=(f−e)s<ts
    となり、tで割った余りが0で、形からみるとsでも割り切れる。
    これは、sとtの最大公約数がstに反する。
    だから、tで割ったときの余りが1であるようなas(1≦a≦t)が存在する。

  2. したがって、asをtで割った商をbで表すと、 as=bt+1で、as−bt=1 となる。
    さて、任意の自然数nに対して、
    n=n(as−bt)=na×s−nb×tが成り立つ。
    ここで、−nbが負の整数なのでsの係数をtだけ減らすと同時に、 tの係数ををsだけ増やしていく (st−ts=0だから良いわけです)。
    sの係数がマイナスになる前にtの係数が0以上になれば、 nがsとtの和として表される。
    そうでないときは、n=us−vt であって、 次ぎに、n=(u−t)s+(s−v)t
    ただし、1≦u≦t−1,v≧1である。
    故に、n=us−vt≦(t−1)s−1×t=st−s−t となるから、sとtとの和で表すことのできない最大の自然数は  st−s−tである。<証明終わり>




NO.207     11/19     水の流れ    大相撲本場所(4)

大相撲の問題と2×nの長方形は同じ結果なのです。初項違いで。



NO.208     11/21     Junko    大相撲本場所(5)

これもフィボナッチ数列なのですか? ええ−っ、驚き! 
検証してみます。 N試合するとして、連敗(2連敗以上)しない、勝ち負けの勝敗の起こり方が f(N)通りとします。
NO.201で確かめた結果から、 f(15)=1597とかけるわけですよね。

N=1から順に確かめてみます。

  • N=1
    「○」か「×」の2通り。f(1)=2
  • N=2
    「○○」「○×」「×○」の3通り。f(2)=3
  • N=3
    「○○○」「○○×」「○×○」「×○○」「×○×」の5通り。f(3)=5
  • N=4
    「○○○○」「○○○×」「○○×○」「○×○○」
    「×○○○」「×○×○」「×○○×」「○×○×」の8通り。f(4)=8
確かにフィボナッチ数列のような雰囲気・・・。
フィボナッチ数列を定義づけている漸化式、 f(N−2)+f(N−1)=f(N)に代入してみると、
f(5)=13、f(6)=21、f(7)=34、 f(8)=55、f(9)=89、f(10)=144、 f(11)=233、f(12)=377、f(13)=610、 f(14)=987、f(15)=1597 というわけで、確かに先程の結果と一致します。
う−ん、としばらく考えて・・・
なるほど連敗(2連敗以上)しないということは、 次の2つのケ−スがあるということに思い至りました。
1つは、(N−1)試合目までがどうであれ、N試合目に勝てばいいわけです。
もう1つはN試合目に負ける場合ですが、 これは(N−1)試合目が勝った場合にのみ許されるわけです。 この時、(N−2)試合目までの勝敗は問いません。

つまりこの場合もまた確かに、
f(N−2)+f(N−1)=f(N)が成立しているのです。

この問題をNO.201では、組み合わせ(Combination)を使って解きました。 ということは、フィボナッチ数(フィボナッチ数列に登場する数をこう呼びます。)は、 必ず組み合わせ(Combination)の和として表せるということなのでしょうか?



NO.209     11/21    ありさのお父さん    Alphabetの問題・Part2(1)

私からも類似問題を。
ちょっとルールが違っていて, 2回以上同じアルファベットがでてきますが。

O,T,T,F,F,□,△,....

ヒント:□と△は同じものが入ります。








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