Weekend Mathematicsコロキウム室1998.7〜12/NO.25

 

コロキウム室

NO.194     11/8   Mami     長方形の問題(1)

Kon nichi wa!! watashi wa "venezuela"(nannbei no kuni) ni sun deiru 16 no girl desu.
gakkou ( international school) de tugi no youna mondai wo raishuu no kayoubi made ni yarinasai to iwareta nodesuga, dou yatte yaru no kaga wakarimasen. nanode tasukete kudasai.
shitumon wa tugi ni kaitearumonodesu.
"How many rectangle are there in a M times N rectangle?"
M kakeru N no chouhokei niwa ikutu no chouhoukei ga arimasuka?

こんにちは。
私はベネズエラ(南米の国)に住んでいる16才の女の子です。
学校で次のような問題を来週の火曜日までにやりなさいといわれたのですが、 どうやってやるのかわかりません。なので、助けてください。
質問は次にかいてあるものです。
「M×Nの長方形にはいくつの長方形がありますか?」




NO.195     11/9    Junko     長方形の問題(2)

まず2×3の長方形で考えてみます。 例示されているように、正方形も含んで考えます。 (正方形は長方形の特殊な場合と考えます。)
含まれる長方形をサイズ別に考えるのではなく、 縦のサイズと横のサイズの組み合わせとして考えていきます。
まず、縦です。サイズ1とすると3通り。 サイズ2が、2通り。 そして、サイズ3が1通りですから、合わせて6通り。
横です。サイズ1とすると、2通り。 サイズ2とすると1通りですから、合わせて3通り。
長方形は、縦と横の組み合わせでできますから、6×3=18通りとなります。

さて、次は一般にM×Nの場合ですが同じようにできます。
まず、縦です。サイズ1とするとM通り。 サイズ2とすると(M−1)通り。 サイズ3とすると(M−2)通り。 ・・・と同様にいきまして、最後にサイズMが1通りとなります。
それらをすべて足せばいいわけですから、
M+(M−1)+(M−2)+・・・+2+1=(1/2)M(M+1)通り。
次に横ですが、同じようにできますから、
N+(N−1)+(N−2)+・・・+2+1=(1/2)N(N+1)通り。
従って、長方形の総数は、
(1/2)M(M+1)×(1/2)N(N+1)=(1/4)M(M+1)N(N+1)となります。





NO.196     11/9    水の流れ     長方形の問題(3)

M×Nの長方形を縦線(N+1)本 、 横線(M+1)本で表すことにします。
長方形は縦線2本と横線2本から、1個の長方形が作れます。 だから、
縦線N+1本から、2本とる方法はN+12
横線N+1本から、2本とる方法はM+12

したがって、

 N+12×M+12
=N(N+1)/2×M(M+1)/2
=MN(M+1)(N+1)/4・・・(答え)

そこで、Venezuela の先生に問題です。
このM×Nの長方形(M≧Nとする)の中に正方形は 一体いくつありますか?
”How many right angle are  there in a M times N rectanngle?”




NO.197     11/9   水の流れ     アメリカ合衆国の祝日

1月1日New Year's Day新年
1月19日Martin Luther King,Jr.'s Birthdayキング牧師誕生日
2月16日Washington's Birthdayワシントン誕生日
5月25日Memorial Day戦没将兵追悼記念日
7月4日Independence Day独立記念日
9月7日Labor Day労働祭
10月12日Columbus Dayコロンブス・デー
11月11日Veterans Day復員軍人の日
11月26日Thanksgiving Day感謝祭
12月25日Christmas Dayクリスマス
  以上、9日間で、日本の15日より少ないです。

注:感謝祭は毎年11月の第4木曜日で、今年は26日ですが、 来年は11月25日です。
ベネズエラの国民の祝日はいつですか?



NO.198     11/10   水の流れ     長方形の問題(4)

「2×1の長方形を隙間なく敷き詰めて、2×nの長方形を作る 方法は何通りあるでしょう?」
ヒント:やはり、n=1,2,3,4,・・・、と、実際に作ってみてください。 規則性が分かってきます。
(問題の訂正11/11、20:00)



NO.199     11/11   水の流れ     大相撲本場所(1)

今、旬なものは 大相撲九州場所ですね。
「偉大な横綱は連敗しないのが、優勝の条件のようです。 そこで、15日間(2)連敗しない、勝ち負けの勝敗の起こり方は 何通りでしょう?また、一般の場合はどうなるでしょう?」



NO.200     11/13    Junko     長方形の問題(5)

試しにやってみました。
2×nの長方形に2×1の長方形を敷き詰める方法の 数をa(n)と表すことにします。
左の図のように、 a(1)=1、a(2)=2、a(3)=3、a(4)=5、a(5)=8、・・・となります。
あれ−っ! これってフィボナッチ数列? 

フィボナッチ数列というのは、F0=1、F1=1、
n-2+Fn-1=Fn(n≧2) で定義される数列です。
これに従って、いくつか求めてみましょう。
2=2、F3=3、F4=5、F5=8、 F6=13、F7=21、F8=34、F9=55、 F10=89、F11=144、F12=233、・・・

フィボナッチ数列の始まりは「うさぎの問題」だといわれています。 つまり、「生まれたばかりの1つがいのうさぎは 2ヶ月目から毎月1つがいのうさぎを産むとする。 すべてのうさぎがこの規則にしたがい、死ぬことはないとするとき、 1つがいのうさぎは1年後に何つがいのうさぎになるか。」というものです。
また、フィボナッチ数は黄金比と密接な関係がありますし、おもしろい性質がたくさんあります。 そして、フィボナッチ数列の一般項もわかっています。


フイボナッチ数について、詳しく知りたい方は、講談社のブル−バックスにある 佐藤修一著「自然にひそむ数学」という本がおすすめです。


今回の問題の場合もこう考えれば、フィボナッチ数列であることがわかります。
2×nの長方形の敷き詰め方は、左の図のような2種類に分類されます。
1つは、左から(n-2)個敷き詰めた(敷き詰め方はa(n-2)通り)後、 横向きに2つ敷き詰めます。
もう1つは、左から(n-1)個敷き詰めた(敷き詰め方はa(n-1)通り)後、 縦に1つ敷きます。
従って、a(n)=a(n-2)+a(n-1)が成り立ちます。 これはフィボナッチ数列に他なりません。





NO.201     11/14    Junko     大相撲本場所(2)

15試合中、2連敗(以上)しない場合の数を負け数で分類してみました。

重複組み合わせnrを使います。 詳しくは、こちら

  1. 0敗
    全勝するということで、1通り

  2. 1敗
    ↓×↓
    この↓のところに、14個の○を重複を許して(0でもよい)おくことになります。
    214=1514=151=15

  3. 2敗
    2つの×の間に、最低1個の○をおきます。
    ×○×
    ↓×○↓×↓
    「○↓」は、「↓○」でもかまいません。
    この3つの↓のところに、12個の○を重複を許して(0でもよい)おくことになります。
    312=1412=142=91

  4. 3敗
    3つの×の間に、最低1個の○をおきます。
    ×○×○×
    ↓×○↓×○↓×↓
    「○↓」は、「↓○」でもかまいません。
    この4つの↓のところに、10個の○を重複を許して(0でもよい)おくことになります。
    410=1310=133=286

  5. 4敗
    4つの×の間に、最低1個の○をおきます。
    ×○×○×○×
    ↓×○↓×○↓×○↓×↓
    「○↓」は、「↓○」でもかまいません。
    この5つの↓のところに、8個の○を重複を許して(0でもよい)おくことになります。
    58=128=124=495

  6. 5敗
    5つの×の間に、最低1個の○をおきます。
    ×○×○×○×○×
    ↓×○↓×○↓×○↓×○↓×↓
    「○↓」は、「↓○」でもかまいません。
    この6つの↓のところに、6個の○を重複を許して(0でもよい)おくことになります。
    66=116=115=462

  7. 6敗
    6つの×の間に、最低1個の○をおきます。
    ×○×○×○×○×○×
    ↓×○↓×○↓×○↓×○↓×○↓×↓
    「○↓」は、「↓○」でもかまいません。
    この7つの↓のところに、4個の○を重複を許して(0でもよい)おくことになります。
    74=104=106=210

  8. 7敗
    7つの×の間に、最低1個の○をおきます。
    ×○×○×○×○×○×○×
    ↓×○↓×○↓×○↓×○↓×○↓×○↓×↓
    「○↓」は、「↓○」でもかまいません。
    この8つの↓のところに、2個の○を重複を許して(0でもよい)おくことになります。
    82=92=97=36

  9. 8敗
    ×○×○×○×○×○×○×○×の1通り
以上のことから、
 1+214+312+410+58+66+74+82+1

=1+1514+1412+1310+128+116+104+92+1

=1+151+142+133+124+115+106+97+1

=1+15+91+286+495+462+210+36+1

=1597


これを一般化するとどうなるか?
N試合中、2連敗(以上)しない場合の数を求めることになります。
上の例にならって、想像すると、
N+10+N1+N-12+N-23+・・・
となるのでしょうか?
これをまとめることはできるのでしょうか?







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