NO.1627 約数の個数(4) 2006.11.17. K.F.
問題1:
自然数nの正の約数の個数(d(n)で表すこととする。)と、 anの値を実際に求めてみると、tab.1のようになる。tab.1
n |
1
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2
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3
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4
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5
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6
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7
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8
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9
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10
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11
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12
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13
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14
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15
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16
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17
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18
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19
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20
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---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
d(n) |
1
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2
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2
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3
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2
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4
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2
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4
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3
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4
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2
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6
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2
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4
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4
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5
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2
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6
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2
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6
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an |
1
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0
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0
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4
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0
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0
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0
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0
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9
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0
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0
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0
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0
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0
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0
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16
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0
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0
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0
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0
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n |
21
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22
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23
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24
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25
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26
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27
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28
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29
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30
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31
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32
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33
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34
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35
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36
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37
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38
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39
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40
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---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
d(n) |
4
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4
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2
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8
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3
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4
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4
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6
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2
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8
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2
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6
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4
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4
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4
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9
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2
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4
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4
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8
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an |
0
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0
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0
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0
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25
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0
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0
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0
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0
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0
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0
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0
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0
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0
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0
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36
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0
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0
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0
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0
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n |
41
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42
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43
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44
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45
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46
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47
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48
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49
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50
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---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
d(n) |
2
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8
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2
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6
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6
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4
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2
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10
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3
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6
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an |
0
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0
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0
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0
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0
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0
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0
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0
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49
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0
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問題2:
tab.1から、an=nとなるようなnは平方数であることが類推できる。証明
仮に n が平方数であるとする。
すると、n は素因数p1、p2、・・・、pm、および自然数
k1、k2、・・・、kmにより、
n=(p1k1・p2k2・・・
pmkm)2
=p12k1・p22k2・・・
pm2km (式.1)
と表される。このとき、nの正の約数の個数d(n)は、
d(n)=(2k1+1)・(2k2+1)・・・(2km+1) (式.2)
である。さらに、
(奇数)×(奇数)×・・・×(奇数)=(奇数) (式.3)
となるから、式.2、3より、
「nが平方数であれば、nの正の約数の個数は奇数である。」(命題.A)
は正しい。
一方、式.3からわかるように、逆に奇数を因数分解すると、それらの因数はすべて奇数となる
(偶数の因数が入っていれば、奇数にならない。)から、命題.Aの「逆」も成り立つ。
故に、正の約数の個数が奇数であるnは、必ず平方数である。
(証明終わり)
問題3:
であるから、2006以下の最大の平方数は、 442=1936である。平方数の和の公式: (式.4)
より、
問題4:
式.4より、 が、
それぞれ求まる。
182=324、1+4+9+・・・+324=2109
よって、 が、2006以下となるような
nの最大整数は、323