総合学科高校生フォーラム(平成16年8月9日(月)から10日(火))
高校生フォーラムに参加してきました。その様子を紹介します。
日時 平成16年8月9日(月)から10日(火)
場所 大阪商業大学
8月9日(月) 開会行事(13:00〜13:30)
実行委員長挨拶 広島県立高陽東高等学校長 森 博
協力校挨拶 大阪商業大学副学長・経済学部部長・教授 片山 隆男
生徒代表挨拶 広島県立高陽東高等学校 生徒代表
このフォーラムで、総合学科で学ぶことの意味を考えるとともに、この機会を生かして全国から集まった仲間と交流をはかっていきましょうと生徒を代表して挨拶がありました。
記念講演(13:30〜14:30)
演題「わたしの生き方と夢」
講師 大川創業株式会社 代表取締役 大川 進一郎 氏
幼い頃、病弱だった大川氏が、その病を克服し、その後の人生を切り開いていったのは、「あいつにできて、俺にできないはずがない」という思いだったそうです。そんな大川氏の生き方をユーモアを交えてご講演いただきました。
自らもクラリネットを演奏し、関西フィルハーモニー管弦楽団の代表でもあり、「世のため人のため」という大川氏の今の夢は、オペラハウスのあるショッピングセンターを作ることだそうです。
これから自分の人生を切り開いていこうとする生徒たちに元気と勇気を与えてくれるお話でした。
研修(1) 学校紹介(15:00〜16:00)
参加16校の生徒たちが、それぞれ持ち時間2分半の中で、自分たちの学校を紹介します。
今年のプレゼン大賞は、左から、教材提示装置を巧に使ってプレゼンテーションをしていた広島県立高陽東高校、藍染めを披露してくれた広島県立戸手高校、ビデオによる学校紹介をしてくれた長崎県立明誠高校が受賞しました。
研修(2) 基調提案(16:00〜16:30)
「総合学科10年の歩み」(広島県立高陽東高等学校)
広島県立高陽東高等学校の生徒さんからの基調提案がありました。今回のテーマである「科目選択」に関連して、2つの課題が提起されました。
1つは、3年生になった段階ですら、つきたい職業がきまっていない人が少なからずいるということです。いろいろ考え迷うのだけれどでも決まらないという現状もあるということ、「産業社会と人間」という科目のあり方を見直すとともに、これだけで完結することなくいつでも私たちの相談にのってほしいという、教師側に対する要望の述べられました。
2つめは、自分で選択した科目なのに、その授業に対して真剣に取り組んでいない人がいるということです。総合学科の特徴である科目選択の意味や、系列・科目の目標・めざすものをきちんと認識すべきなのではないかと意見の述べられました。
研修(3) ワークショップT(16:30〜17:00)
所属校をばらして生徒たちは7つの班に分かれます。まずはお互いを知ることからスタートです。紙に所属校、名前、好きなアイスクリームとその理由を書いて、自己紹介です。次は、自分の夢、今回のテーマである「科目選択」がそれぞれの学校でどのように行われているかなど情報交換をして1日目は終わりです。
研修(4) 交流会(20:00〜20:50)
交流会では、「猛獣狩り」や「あなたがたどこさ」で盛り上がった後、キャンドルサービスをして、静かに今日一日を振り返りました。
8月10日(火) 研修(5) ワークショップU(9:00〜12:00)
ある生徒たちの科目選択を見て、その生徒の進路希望やなぜその科目を選択したのか、問題点は何かなどの意見を出し合います。
後半の時間は、成果発表会に向けての準備作業になります。持ち時間5分の中で、自分たちの理解を通して考えた「科目選択」を発表していかなければなりません。
教員研修(10:30〜12:00)
並行して、各校の「科目選択」に関する資料を元に、別室にて教員研修が行われました。各校で実践していること、悩んでいることなどを情報交換しあいました。
研修(6) ワークショップの成果発表(13:00〜13:40)
4班は、例示された4人の選択パターンを分析して、なぜその科目を選ぶのか、改善点などを発表しました。1班は、単に好きな科目を選ぶのびたくんと、どらえもんに相談をしながら科目の内容を理解して選択するしずかちゃんを対比させる劇を演じながら、科目選択で重要な点をまとめてくれました(1位受賞)。6班は、総合学科の特徴である「科目選択」のいいところわるいところ、どんなことに注意したらいいかを発表しました。最後のメッセージ「歩む道は一本筋の道ではない。目を開き今の自分を見つめることが大切だ。」が印象的でした。
3班は教室での履修ガイダンスの様子を劇にしてくれました。その中で、「とりあえず」「おもしろそう」という理由で科目を選択するのはよくないということを言っています。また、生徒が相談しやすい環境を作ってほしいという教員に対する要望も出されました(3位受賞)。7班は、親子の会話の中で、子供たちの進路と科目選択との関係を検証していくというもので、なかなか楽しませてくれました。基礎学力の上に、自分の進路や興味関心を見据えた科目選択をしていこうという先生役による改善案も提示されました(2位受賞)。2班は、大学進学という明確な目標を持って科目選択をしているAさんと、なんとなくおもしろそうな科目を選択したBさんとの対比を劇で表現してくれました。
5班は、進路希望に添って科目選択をした生徒と、ただ何となく好きな科目を選んだ生徒が、3年生に秋を迎え、進路実現に差がでてしまうという劇を演じ、その中で科目選択の重要性を訴えてくれました。
講評は、広島県立高陽東高校校長の森先生からいただきました。
自己紹介から始め、実質3時間の討論と準備で、内容はもとより、様々な発表形態で、自分たちが理解を深めた「科目選択」を人に伝えるということをした生徒たちに、おほめの言葉をいただきました。
記念写真の撮影
閉会行事(14:30〜15:00)
副委員長挨拶 広島県立広島観音高等学校長 松本 満之
協力校挨拶 大阪商業大学総合経営学部流通科学科主任・教授 西村 多嘉子
生徒代表挨拶 広島県立広島観音高等学校 生徒代表
フォーラムでの成果を生かしていきたいということ、総合学科の発展のために私たちに何ができるのかを考え行動していきましょうと決意が述べられました。
別れを惜しむ生徒たち・・・