中国 九寨溝(きゅうさいこう)
世界自然遺産にも登録されている九寨溝(九寨溝国家級風景名勝区)に行ってきました。
上海、成都を経由し、3000mを越す高地にある九寨黄龍空港に到着、そこからはタクシーで約1時間。
真夏の日本から、ジャケットが必要な寒い高地への移動でした。
箭竹海(せんちくかい) →
翌日、九寨溝(きゅうさいこう)へ。バスセンターから専用バスに乗って、奥地に入っていきますが、
その広大で美しい風景に魅了されます。
私たちは、終点の手前、標高2600mほどの箭竹海(せんちくかい)近くでバスを降り、そこから歩くことにしました。
箭竹海の水の美しさと透明度に驚きながら、ずーっと歩いていくと、大きな滝がありました。
箭竹海瀑布(せんちくかいばくふ)。その水量にも圧倒されます。
そして、水の流れは、パンダ海に続きます。ジャイアントパンダが水を飲みにくることから、
こう呼ばれているそうです。遊歩道脇には、パンダが食べる笹もはえていました。
野生のジャイアントパンダはこういうところにいるのですねえ・・・。
水はグリーンで美しく、平均水深14mということですが、底の方まで透明で、
泳いでいる魚の群れや、倒木などもクリアーに見ることができます。
パンダ海から、五花海(ごかかい)に続くところにあるのが、パンダ海瀑布。
豪快に落ちる水のしぶきをあびながら、さらに歩いていきます。
五花海(ごかかい)という名のとおり、色彩が豊かで、その美しさに感動します。
この日はあいにく曇りでしたが、山々の緑と透明な湖との広大な風景に、しばらくひたっていました。
紅葉の季節は、さぞや美しいだろうなあと思います。
湖底に、マグネシウムや銅などを含んだ石灰物質が沈殿し、
このような色が生み出されているとのことです。
透明な水をとおして、湖底にある倒れた木もこのように見ることができます。
不思議な感じです。
さらに水は、珍珠灘(ちんじゅたん)から、最大落差40mという珍珠灘瀑布(ちんじゅたんばくふ)
へと続きます。
幅が310mもあり、豪快な滝です。
遊歩道は、珍珠灘から、滝のすぐ脇をとおり、滝の下へと続いていて、
あらゆる角度から、滝を見ることができます。
とにかく水量が多く、圧倒されますが、
チベットの山々が後ろに控えていると考えれば納得ですね。ここは標高2433m。
犀牛海(さいぎゅうかい)
九寨溝は、周囲を2000m以上の山々に囲まれており、住民以外には人が立ち入ることがなかったそうです。
近年、専門家によってその自然の素晴らしさが伝えられ、1992年に黄龍とともに、
世界自然遺産に登録されたとのことです。
中国でも、まだまだ訪れたことのない人は多いそうです。
九寨溝(きゅうさいこう)という名前のいわれは、峡谷沿いにチベット族の暮らす小さな集落が9つあったことに由来するそうです。
この5色の旗は、いろいろなところで目にしましたが、「タルチョー」と呼ばれ、
よく見ると、経文が書かれています。風に吹かれることで、経文を読んだ効果があるとされています。青(天)・白(風)・赤(火)・緑(水)・黄(地)を、それぞれ表しています。
樹正瀑布(じゅせいばくふ)
九寨溝の魅力は、広大な自然に囲まれた中に、緑や青の美しい湖や、
大小多くの滝が数多くあるところです。
1日ではとてもすべて見ることはできません。
長く滞在して、もっともっとその魅力にふれたいと思うほど、素晴らしいところです。
世界遺産として、後世まで大切に残してほしいなと思います。
九寨黄龍空港をとびたった直後に窓から撮った写真。
険しい山々の間を埋めるように雲海が広がっていました。
すごいところまで来たんだなあと改めて思いました。また、行きたいなあ。