Weekend Mathematics問題/問題9

9.砂時計の問題

ピ−ル夫人が夕食の支度をしています。 これまでの経験では、ちょうど25分で、グラタンが一番おいしく焼き上がります。
ところが、夫人の時計はちょうど故障しており、修理に出してあります。 他の家族は外出中で、家の中には、あいにく時計がありません。 ふと、息子のジョナサンが理科の授業で使った砂時計があることを思い出しました。 しかし、砂時計は7分時計と10分時計の2つしかありません。
ピ−ル夫人は、はじめのうち、7分と10分しか計れない時計では正確には25分を 計ることができないので困ってしまいました。
しかし、しばらく考えているうちに、夫人は、この2つの砂時計でも正確に25分を計れることに気づきました。 さて、どうやって計ったのでしょうか。



問題の出典


別冊サイエンス

ひらめき思考 PartU

日本経済新聞社


答えと解説












答えと解説

回答・その1

(ペンネ−ム:What・to・do?)

発想を変えるのに苦労しました。 最初は「砂時計を使い出したらそこから計測する」 っていう先入観があったのですね−。 でも、気づいたんですね−。 もっと単純にする方法。 要するに、4分を計っておけばいいんですね。

  1. とりあえず、グラタンの「モト」を作ってオ−ブンを温めてください。
  2. そうしたら、10分計と7分計を同時にひっくり返す。
  3. (当然)7分計が先に終わる(その時10分計は3分残っている。)
  4. すかさず7分計をもう1度ひっくり返す。
  5. そうするとさっき3分残っていた10分計が終わる。
  6. すかさず7分計を横に倒しておく (4分残っているはず、どっちが上か覚えておく。)
  7. ここで作っておいたグラタンの「モト」をオ−ブンに入れる、 と同時にさっき作った4分計をおこす。
  8. その後3回ひっくり返せば、 4分+7分+7分+7分=25分
  9. グラタンできあがり。



回答・その2

(ペンネ−ム:mizuho)

正確に25分を計るためには、 5分を計ることができないといけないと考えました。
7分時計と10分時計を同時に落とし始め、 7分時計の砂がなくなったらひっくり返し、 10分時計の砂がなくなったらひっくり返す、 と続けていって、7分時計を5回計った時には、 10分時計の砂は残り5分の量になっている。
5分を計ることができたら、 後は10分時計を使って20分を計ればよい。



コメント

準備に時間がかかりすぎるなあ! 忙しい主婦は時計を計るためだけに時間を費やしたくはないのです。 第一、お腹がすいてしまうよ、25分だって待ち遠しいのに・・・。

回答・その3

(ペンネ−ム:コレクトコ−ルは106番!)

まず、2つを同時にひっくり返し、 7分計の砂が全部落ちたら、 またそれをひっくり返し、 10分計の砂が全部落ちたらまたひっくり返す。
次に7分計の砂が全部落ちたら、 それをひっくり返すと同時に10分計を横に倒し、 砂が移動しないようにする。 (この時点で10分計には4分ぶんの砂が落ちている。)
そして、7分計の砂が全部落ちたとき、 10分計の「4分ぶんの砂」が落ちるようにする。
この時点で21分が経過しており、25分まであと4分。 これで25分が計れることになる。



が、砂時計が円筒形などの転がりやすいものだった場合は こうはいかない。 なぜならばピ−ル夫人は「夕食の支度」をしているのであり、 作っているのがグラタンだけであるとは考えにくい。 この方法をとる場合、7分間は10分計が転がらないように おさえておかなければならない。 つまり、7分間は片手がふさがっていることになる。 このことは、夕食の支度に多大な影響を及ぼす。 これを解決するためには、 10分計をおさえておく7分間を先にもってくればよい。 つまり、



上図のようにすれば、両手を常に使える。

コメント

さすが!  「夕食の支度」をする主婦の実像をよく理解していらっしゃる。
参考までに「コレクトコ−ルは106番!」さんは 16才男子高校生です。

正解者(ペンネ−ム)

EARLY DAYS

BRAINMANIA

Humihiko

mizuho

ドロシ−

フォルサ ジャポン!!

匿名希望

コレクトコ−ルは106番!

ryuuta

mihoko

佐々木 晴奈

sayori

ayako

ナナシノゴンベイ

サンジェルマン

What・to・do?

アップルパイ

mai

BABY MINNIE

まとめ

同じように、こんな具合に計ることもできますね。



砂時計で時間を計るときのポイントは、 砂時計の途中でひっくり返したとき、 これまでの経過時間を逆もどりして計れることです。
組みあわせを作るのに、測定時間が短いとだめですが、 一定以上だと、2つの砂時計の最大公約数を単位として その整数倍がいつでも計れることになります。
ここでは、7と10の最大公約数は1ですから、16分以上ならば、 1分単位にすべての時間が計れます。

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