Weekend Mathematics/問題/問題26
26.選挙の問題
生徒が全部で40人いるクラスで、
選挙によってクラス委員を3人選出するとします。
選挙の方法は、それぞれ意中の人を1人書いて投票する
(単記投票)とします。
このとき、ある特定の生徒が当選確実となるためには、
最低限何票を獲得すればいいでしょうか?
数学のたのしさ
矢野健太郎
新潮文庫
(ペンネ−ム:T.R.)
当選確実な票数=4位の人が得票できる最大票数より1多い票数と考えました。
4位の人の最大票数は40/4=10票です。
1位〜4位が同点で10票なのが4位の人の最大得票のはず。
これより1票おおければいいのだから、こたえは11票
(ペンネ−ム:数楽者)
自分の得票数をxとする。
残りの票で、自分以上の人が3人いなければいいので、
40−x<3xとなる。
これを解いて x>10
よって、答えは11票となる。
(ペンネ−ム:Weadore)
当選確実になるためには最低11票とればいい事を(1)(2)で示す。
(ペンネ−ム:マサボー)
4人が同数になるのは40/4でひとり10票。
よって11票取れば絶対当選(当選確実)できる。
(ペンネ−ム:宇野 智 )
まず、絶対当選するという票の数は、
40÷3=13.・・ 13+1=14
で、14票あれば絶対当選する。
ここから、1票ずつ下げていって、当選するかどうか考える。
まず13票
ある特定の生徒A君が13票だと、あと二人のライバルであるB君、
C君に残りの票すべてが等しく分配されても
B君 13票,C君 14票 となって、A君は当選間違いなしとなる。
次に12票
A君12票、B君14票、C君14票
ここで、もう一人ライバルD君が現れて、
B君、C君の票のいくつかをもっていって、
B、C、D君の票がだいたい同じになったとすると、
A君 12票, B君、C君 9票, D君 10票
となって当選確実となる。
11票なら、
A君 11票, B君、C君 10票, D君 9票でこれでも確実。
10票なら、
A君 10票、B君、C君、D君ともに10票となり、確実とはいえない。
だから、当選確実の最低得票数は11票である。
次は、一般化して、文字で考えていくつもりです。
今までのものは40人のクラスから3人の委員を選ぶときだけのもの
だったので、次は文字を使ってどんな場合でも考えられるようにする。
x人のクラスからy人の委員を選出する。
とすると、まずは、x÷yの値が絶対当選票数
40人から3人選ぶときは、票を獲得した人は3人ではなく、
4人で考えていた。
それは、4人のうち、A君以外の1人でも落選が決まればA君は当選確実になるとい
う考えのもとにやっていたので、ここでもその考えを用いる。
xをy+1で割る。
x÷(y+1)が、当確がわからなくなるという票数の最上限だったので、
当選確実票数をzとすると
x÷(y+1)<zにあてはまる整数のうち、最も小さい数である。
これならば、100人の中から3人選び出すにしても、
100÷(3+1)=25 25<z で、
最も小さい整数は26となり26人と
いうように求めることができる。
(ペンネ−ム:ちょま)
獲得した票数が多い順から数えて3番目までの人が当選することができ、
4番目の人は当選することができません。
つまり4番目の票数よりも多く獲得した
人が当選することができるわけです。
(同票の場合などがあるため、「4番目の票数」というより
「一番から4番までの票数の中で一番少ない票数」ということ。)
では、4番目の最高の票数はどれだけかを考えてみます。
4番目がその最高の票数となる場合は、1番目から4番目が同票のときです。
全票数を4で割って(割り切れなければ切り捨て)
40÷4=10
4番目の最高の票数は10票です。
この10票よりも多ければ必ず3番以内になります。
したがって求める答えは
10+1=11
と、11票になります。
かなり前のことですが、中学受験の算数のテキストで似たような問題があり、
そのときは 全票数÷当選する人数 と解いてしまった気がします。
1人選出のときは、全票数の半分より多ければ当選確実
(例えば全票数を40票のとき、21票獲得すれば他の人は最高でも
19票しか獲得できなくて当選確実)、
2人選出のときは・・・と選出する人数を多くしていけば、
全票数÷当選する人数 ではおかしいということはわかるのですが、
なかなか理解できなかった覚えがあります。
(塾でどう教えてもらったかは残念ながら忘れてしまいました。)
(浜田 明巳 )
答は11票です。
考え方は次の通り。
40人中の上位4人の票数を考えるだけでいいはずです。
第3位の人の票数が第4位の票数を上回れば、第3位までが当選となります。
故に第3位と第4位の票数が等しくなる場合の票数の最大値+1が、
当選確実の票数の最小値です。
次のC言語プログラムによって、 第3位と第4位の票数が等しくなる場合の票数の最大値は10 となることが分かります。
/*senkyo.c*/ #includeプログラム中のj1、j2、j3、j4は第1位、2位、3位、4位の それぞれの票数を表し、maxは当選できない票数の最大値を表しています。 また、票は4人のみに集まるとし、最低1票はもらうとしています。 実行のスピードアップの為です。void main(){ int j1,j2,j3,j4,max=0; for(j1=40-3;j1>=1;j1--){ for(j2=j1;j2>=1;j2--){ if(j1+j2<=40-2){ for(j3=j2;j3>=1;j3--){ j4=40-j1-j2-j3; if(j4<=j3&&j4>=1){ if(j3==j4&&max<j4){ max=j4; } } } } } } printf("当選不確実な票数の最大値=%d → 当選確実な票数の最小値=%d\n",max,max+1); }
(ペンネ−ム:2丁目の山田 )
ある時、職場で隣に座っている方にこの問題を出題しました。
即座に返って来た答えが、
「そんなの簡単ですよ。40÷3=13.3・・・だから、14人!」
(票数)/(定員)、もしくは{(票数)/(定員)}+1ではありません。
もう、おわかりですよね?
定員1名の場合を考えてみればこの式があてはまらないことはすぐわかります。
当選確実になりためには、自分を含めた上位3人の得票数が、
その残りよりも多ければいいわけですから、
3x>40−x(私も「数楽者」さんと同じ方程式を考えました。)
4x>40よりx>10となり、11票。
これを一般化すると、
(定員)x>(票数)−x
(定員+1)x>(票数)
x>(票数)/(定員+1)となり、「宇野 智」の作ってくれた形と同じです。
kiyo
水の流れ
akihiro
数楽者
浜田 明巳
2丁目の山田
宇野 智
Weadore
T.R.
かに
マサボー
ちょま