Weekend Mathematics問題/問題22

22.時計の問題

  1. 正午から夜中の12時までの間に、長針が短針の上を通りすぎるのは 何回でしょうか?

  2. ある時計が6時(ポン、ポンと6個)を打ち終わるのに5秒かかります。 では、12時を打ち終わるには何秒かかるでしょう。

  3. ヘンリ−伯父さんが、大変くたびれたので9時に床に入り、 翌朝10時に鳴るように目覚まし時計をセットし、 20分後に眠りました。 目覚まし時計で起こされたときの伯父さんの睡眠時間は?




問題の出典


別冊サイエンス ひらめき思考

マ−チン・ガ−ドナ−

日経サイエンス社






答えと解説












答えと解説

問題1

解答・その1

(ペンネ−ム:Hungry Bear)

先ず、最初の1時間(正午から1時まで)は長針は短針には追い付かない
1時から11時までは、1時間ごとに1回ずつ通り過ぎる........
10回
11時からは12時に追い付いて重なるだけで、通りすぎはしない

*3針式の時計の場合手前から秒針.長針.短針の順ですが、 長針と短針が逆になった時計があれば(見たことはないですが) 長針が短針の上を通り過ぎることは1度もありません。




解答・その2

(ペンネ−ム:水の流れ)

11回ですか?
いいえ、10回に訂正します。
<解説>角度で考えます。長針は1分に6度、短針は1分に 0.5度動きます。そこで、m時t分に通り過ぎたとします。
6t=0.5t+30m 
ゆえに、t=(60/11)m (m=1,・・・、11)
ところが、m=11のとき、12時になってしまい、 重なりますが、通りすぎません。
したがって、10回です。



解答・その3

(ペンネ−ム:マサボー)

正午から1時と11時から12時の間は、 長針が短針の上を通りすぎることはなく、 それ以外(1→2,2→3,...10→11) は通り過ぎるので、全部で10回。(グラフを書くと明らか)。

直接時間と求めると
短針、長針と12時のなす角をθ、θ’とすると
θ = 30n+t/2, θ’= 6t
(n=0,1,2,.....,11. tは分で0≦t≦60)。
θ=θ’として、30n+t/2= 6t 、→ t=60n/11
n=0, t=0 → 12時
n=1, t=60/11(≒5.45)→ 1時5.45分
n=2, t=120/11(≒10.9)→ 2時10.9分
....
n=11, t=60→ 12時
よってn=1,2,3,....10の10回



コメント


それではというわけで、グラフを書いてみました。
短針のグラフ θ=30tと、
長針のグラフ θ=360(t−[t])
が 10回交わっているのがわかりますか?

それでは、長針、短針、秒針すべてが重なる瞬間が 0時(12時)just以外にあるでしょうか?
結論から言うとありません。
短針と長針が重なるのは、時刻tとして、 範囲0時0分0秒≦t<12時0分0秒の中に11回あります。 (等号に注意! 0時justを入れます。)
従って、一周360°を11等分した箇所で重なります。 (「水の流れ」さんや、 「マサボー」さんが方程式を解いて出してくださっています。)
同様に長針と秒針の重なりを考えます。 秒針は長針の60倍のスピ−ド(角速度)で回転しますので、 長針が1周する1時間の間に、長針と秒針は59回重なります。 重なる場所は、一周360°を59等分した箇所です。
ところが、一周360°を11等分した箇所と59等分した箇所で、 重なる場所は0°しかありません。 なぜなら、11と59の公約数が1以外にはないからです。




問題2

解答・その1

(ペンネ−ム:Nagahiro)
11秒
1回目に鳴ってから6回目に鳴るまで5秒だから
その間隔は5÷(6ー1)=1秒。
だから12回鳴り終わるまでにかかる時間は12−1=11



問題2

解答・その2

(ペンネ−ム:ネットOL)
11秒
これはけっこう有名ですよね。エレベータ問題と一緒ですね。



問題2

解答・その3

(ペンネ−ム:Hungry Bear)

時報を6回打つための間隔は、5つ..これが5秒かかるので 1秒間隔で鳴ることになる。
12回鳴らすための間隔は、11すなわち11秒かかります

 *当然鳴っている音の長さは、0秒とするわけですよね。 また、うちの時計は、光センサーが付いていて、 夜暗くなると音が鳴りませんが...



問題2

解答・その4

(ペンネ−ム:マサボー)

今、鐘と鐘の間(ポンとポンの間)とtとし、鐘の余韻をΔtとする。
6時を打ち終わる時間は5t+Δtで5秒、 すなわち5t+Δt=5が成り立ち、
Δt=5(1ーt)>0より、tは0<t<1を満たす値。
今、求める時間(12時を打ち終わる時間)をTとすると、
T=11t+Δt=6t+5
よって求める時間は5<T<11となり、 5秒以上(5秒は含まない)、11未満。

但し、tが0あるいは1に近い値をとるとき、時計として機能するは不明。



コメント

エレベ−タ−、階段、そうです、そうです。 間隔が問題なのです。
ちょうど今、授業で数列を扱っています。
初項a、公差dの等差数列の一般項は、 a=a+d(n−1)となります。
この初項aに公差dを(n−1)個たすというのは、 初項と第n項との間隔が(n−1)個だからですよね。

問題3

解答・その1

(ペンネ−ム:マサボー)

一般的に考えて9時は夜の9時で、眠りに入ったのは9時20分で、 起きたのが10時より、睡眠時間は12時間40分?



問題3

解答・その2

(ペンネ−ム:2年4組情報処理科)

一般に考えて、12時間40分と考えたクラスメイトは大半でしたが、 この目覚まし時計はアナログとすれば 夜中の10時にヘンリー伯父さんは起こされるので、 睡眠時間は40分、 デジタルと考えて、午前と午後を区別できれば、12時間40分です。



問題3

解答・その3

(ペンネ−ム:Nagahiro)

40分
10時に目覚しを合わせたので、 午前10時に目覚し時計が 鳴り響く以前に午後10時に鳴るので 9時20分に眠りについてから 40分しか寝られない。 24時間用の目覚し時計をヘンリー伯父が持っていたら 12時間40分の睡眠ですね、 実はこのような時計は売っています。



コメント

ごめんなさい、ひっかけるつもり(?)でした。
こういう失敗をした経験、ありませんか?  私はあります。 気を利かせたつもりが、夕方頃鳴り出してしまうという・・・。
24時間用の目覚まし時計を売っているという話しですが、 これは便利かもしれませんね。 でも考えてみれば、それが必要なのは12時間以上、 眠りたいときですよね。 今の私の現実にはむずかしいかも。




正解者

Hungry Bear

水の流れ

Nagahiro

ネットOL

マサボー

2年4組情報処理科 全員




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