問題191 マッチ棒の問題
図のように、同じ長さのマッチ棒12本を1辺に2本ずつ使って正六角形を作りました。 これら12本のマッチ棒のうち、5本だけを動かして、面積が図の正六角形の1/3である多角形 になるようにしてください。
問題の出典
パズルより面白い中学入試の算数
ピーター・フランクル
講談社
解答
〜到着順にご紹介します〜
解答・その1
(ペンネ−ム:次郎長)
マッチ棒3本で出来る正三角形の面積を1とすると、
正六角形の面積は24。これを8にする。
6つの頂点をA,B,C,D,E,Fとし、EとFの中間点をGとし、
CとGを結んだ直線で区切られた面積はうまい具外に16と8になる。
CGで点D,Eを含む方をA,B,Fを含むほうに折り返せば
16−8=8で面積は1/3になります。
触ったマッチ棒は、CD間の2本、DE間の2本、EGの1本、合計5本
解答・その2
(ペンネ−ム:haya)
答: image2 の如く内部で左からマッチ棒 2-2-1 本とすると面積が 1/3 となる
【解き方】
image1 の如く 1-1-1-2 とすると面積は 5/12 となり 1/3 より大。
image2 では
正6角形の面積が 6√3
消える面積が 2√3 x 2 より、
残る面積は 6√3 - 4√3 = 2√3
丁度 1/3
image3 のような 2-1-2 は消える面積が image2 より大きいから不適合
解答・その3
(ペンネ−ム:スモークマン)
六角形ABCDEF=24 とすると…
菱形ABCO=4*2=8, △ABC=4
□ABCD=12, △ACG=△ADG=(12-4)/2=4
五角形AGDEF=12+4=16
□ABCG=4+4=8
五角形AGDEF-□ABCG=16-8=8
8=24/3 なので…□ABCGをAGを軸に六角形内部に折り畳めば可能なことがわかる♪
解答・その4
(ペンネ−ム:Ryu1128)
下図のように正六角形を24個の正三角形に分割し、一つの正三角形の面積を1としま
す。(正六角形の面積は24です)
FからGに補助線を引き線分BEとの交点をOとします。
6角形FJMGDEの面積は16です。
4角形GDEFは4角形FJMGとOについて点対象であり合同です
したがって4角形FJMGの面積は8です。
そこで4角形FJMGを線分FGに対し線対称になるよう折り込みます(下図参照)
7角形ABCGD’E’Fの面積は24-8-8=8
正六角形の面積は24の1/3になります。
5本のマッチは、GD、DH、HE、EI、IFです。
解答・その5
(ペンネ−ム:のっこん)
正六角形をABCDEF、一辺の長さを2、DEの中点をMとする
正六角形の面積は6√3・・・・・[1]
二等辺三角形ABMの面積は2√3・・・・・[2]
対称性から、四角形AMEFと四角形BCDMの面積は等しい・・・・・[3]
[1]、[2]、[3]より
四角形BCDMの面積は2√3
五角形BMEFAの面積は4√3
よってBMを軸として四角形BCDMを折り返し
Cの移動先をC´、Dの移動先をD´とすると
七角形ABC´D´MEFの面積は
4√3−2√3=2√3 となる
これは正六角形の面積の1/3である
解答・その6
(ペンネ−ム:夜ふかしのつらいおじさん)
●マッチ棒1本の長さを単位とします。
単位の長さの正三角形が24個あるので、8個分になることを考えます。
●マッチ棒1本とったとき、多角形を作るために切れ目をつなぐには
2本上のマッチ棒を使います。
1本でつなぐとすると元に戻ってしまいます。
とびとびの2ヶ所で2本のマッチ棒を取ることはできません。
2ヶ所の切れ目をつなぐには4本以上のマッチ棒を使いますが、
とった2本で1ヶ所はつなげられますが、
もう1ヶ所をつなぐために他のところのマッチ棒を取った時点で3ヶ所の
マッチ棒を取ることになります。
また、3ヶ所をつなぐためには、6本以上のマッチ棒を使うことになるので、
切れ目は1ヶ所だけです。
つまり連続した5本のマッチ棒を使うことになります。
●取った5本のマッチ棒を普通につなぐと、単位の正三角形10個分になります。
そこで図のように凹ませると単位の正三角形8個分にできます。
●次に12本のマッチ棒全体で多角形を作るように等積変形をします。
Aを中心に2単位の長さ、Bを中心に1単位の長さで弧をかき、交点をPとします。
△APBと△BCAは、ABが共通で他の二辺がそれぞれ1単位,2単位なので合同です。
すると、△ACQ=BPQとなります。
以上から次のようになります。
解答・その7
(ペンネ−ム:ちょろんは太太)
下図において、□ABCOの面積は、元の6角形の3分の1
△AOCと△ACDは、面積が同じなので、□ABCOと□ABCDの面積は同じ
従って、□ABCDは、6角形の3分の1の面積になる。
そこで、下図のように、赤に色付けした5本のマッチ棒を直線ADを
対称軸として、対称の位置に移動させる。
できた六角形は、もとの六角形の面積の3分の1になり、題意を満足している。
解答・その8
(ペンネ−ム:転位反応)
先ず、隣り合う5本のマッチ棒を動かさないとマッチ棒が不足して多角形を形成できないので、
連続した位置にある5本のマッチ棒を動かすことにする。
例えば、以下のように5本のマッチ棒を動かすことで多角形を形成できるが
要求されている面積よりも大きく、条件を満たさない。
正三角形の格子点にどのようにマッチ棒を配置しても、この図よりも面積を小さくできないので
次に、格子点を外してマッチ棒を配置することを考える。
さて、下図において、水色の平行四辺形の部分の面積は正六角形全体の1/6なので、
多角形の残りの部分を格子点を外してマッチ棒を配置すると、条件を満たす可能性のある多角形を作成できる。
よって、この部分の面積が正六角形全体の1/6であることを示せば良い。
マッチ棒の長さを1とすると、点Pは点Aを中心とする半径1の円と点Bを中心とする半径2の円の交点である。
∴△APR≡△BCRを示せば良い。ここで点Rを線分ACと線分BPの交点とする。
△ACPと△BPCについて、AP=BC=1、AC=BP=2、PC=共通
∴△ACP≡△BPC
∴△APR≡△BCR (∵△PCR=共通)
解答・その9
(ペンネ−ム:浜田 明巳)
正六角形をABCDEF,AB,BC,CD,DE,EF,FAの中点をA',B',C',D',E',F',正六角形の1辺の長さを2とする.
xy座標を導入し,A(2,0),B(2cos(π/3),2sin(π/3)),C(2cos(2π/3),2sin(2π/3)),・・・,F(2cos(5π/3),2sin(5π/3))とする.
マッチD'E,EE',E'F,FF',F'Aを動かすとする(下図参照).
折れ線D'EE'FF'Aを内側に折り,面積が元の正六角形ABCDEFの1/3倍になるようにする.
AD'の中点をM,AD'の垂直二等分線を引き,その直線上にあり,五角形ABCDD'の内側に点Pをとる.
簡単の為に,PMに対称的に折れ線をとる.
Pを通る1つのマッチをQRとし,折れ線ASQ,D'TRをとる.
シラミつぶしにPをとり,九角形ABCDD'TRQSの面積を求め,条件に合う場合を求める.
GRAPESを使い,求めると,下図の場合,ほぼ条件に合うものとなる.
GRAPESは近似計算を行っているが,少なくともほぼ1/3の面積となる場合が存在することが分かる.したがって正解の図もほぼこれに近いものとなる.
具体的な計算方法は以下の通り.
−1≦Px≦Mx
Py=−(Ax−D'x)/(Ay−D'y)×(Px−Mx)+My
Qx=Px+1/2×cos(atan((Ay−D'y)/(Ax−D'x)))
Qy=Py+1/2×sin(atan((Ay−D'y)/(Ax−D'x)))
Rx=Px+1/2×cos(atan((Ay−D'y)/(Ax−D'x))+π)
Ry=Py+1/2×sin(atan((Ay−D'y)/(Ax−D'x))+π)
Sx=Qx+1×cos(acos(AQ/2)+atan((Ay−Qy)/(Ax−Qx)))
Sy=Qy+1×sin(acos(AQ/2)+atan((Ay−Qy)/(Ax−Qx)))
Tx=D'x+1×cos(acos(RD'/2)+atan((Ry−D'y)/ (Rx−D'x)))
Ty=D'y+1×sin(acos(RD'/2)+atan((Ry−D'y)/(Rx−D'x)))
SがABの下にあるときのみ計算
九角形ABCDD'TRQSの面積=△ABS+△CBS+△CSQ+△CQR+△CRT+△CTD+△DTD'
この計算の元で,
|九角形ABCDD'TRQS/六角形ABCDEF−1/3|が最小になる
場合を求める.
最後に.算数では,凹多角形の面積は取り扱わないことになっていたのではないでしょうか.ピーター・フランクルさんは知っているのでしょうか.でもピーターさんのことだから,確信犯である可能性は高いですね.正解が凹多角形ではない場合は,こちらが恥をかいてしまいますが.
解答・その10
(ペンネ−ム:Asterisk*)
初めのうちは、三角形だけで作ろうとしていたため、うまくいきませんでした。悩んだあげく“折る”ことを思いつき、 上記の図の赤色の線の所で折り返してみました。これで、グレーの部分の面積は三角形8個分になり、三角形24個分の 1/3になります。
解答・その11
(ペンネ−ム:まーりんandさとりん)
多角形BCDEFGの面積は六角形の1/3なので、△ABI≡△GHIを示せばよい。
ここで、△AHO及び△GHOは、ともに二等辺三角形なので、△AHG≡△AOG
よって ∠ABI=∠GHI=120°
また、対頂角なので、∠BIA=∠HIG
2角が等しいので、∠BAI=∠HGI
さらに、辺AB=辺GH=(まっち棒1本の長さ)なので、
1辺両角が等しい
∴△ABI≡△GHI
よって、多角形ACDEFGHは六角形の面積の1/3であるので、
赤いマッチ棒の位置へ5本動かせばよい。
解答・その12
(ペンネ−ム:三角定規)
添付図において,ABCDEF を1辺が2の正六角形とする。O はその中心,G は辺DEの中点とする。
1辺が2の正三角形の面積を S とすると,正六角形の面積は 6S。
△ADG は △ODE と比べ,底辺が2倍 (AD=2OD),高さが 1/2 だから両者の面積は等しく,△ADG=S。
よって,四辺形(四角形)AGEF=2S,五角形ABCDG=4S。
よって,ABCDEF を AG を折り目にして折り返すと,着色した多角形の面積は 4S−2S=2S で,ABCDEF 面積の 1/3。
これは,原題でマッチ棒を5本動かすことに相当している。 [了]
解答・その13
(ペンネ−ム:杖のおじさん)
図を参照して下さい。
六角形の面積は△O(中心点)HGの六倍です。線分OH=rとすると
(2×r)/2×6=6r
線分AEを引くと六角形は半分になります。
△EDB=(1×2r)/2=r
従って
□HBFD=4r
△BCDは(6r―4r)/2=r
□BCDEはr+r=2r
六角形BCDEJIは
2r×2=4r
5本のマッチ棒を動かして出来た多角形の面積は
元の六角形からその面積を引き出来た7角形BHGFEJIの多角形の面積は
6r−4r=2r
で1/3となります。
コメント
連続するマッチ棒5本分で、ちょうど全体の面積の1/3になることに気づくと、 そこで折り返せばよいことになりますね。