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問題166 しましまの長方形
Weekend Mathematics問題/問題166 しましまの長方形

問題166 しましまの長方形

同じ大きさの黒、白2種類の正方形の紙が、同じ枚数ずつあります。 Aさんが、まず白の紙をすきまなくならべて長方形をつくります。 次に、Bさんがそのまわりを黒の紙ですきまなく囲みます。 さらに、そのまわりを、Aさんが白の紙ですきまなく囲みます。
これを繰り返していって、Bさんが5回、黒の紙で囲み終えたときに、 黒の紙も白の紙も1枚も余ることなく使い切りました。
黒と白の紙の合計は、最も少ない場合に何枚でしょうか。


問題の出典

パズル気分で算数オリンピック
東大算数研究会
講談社
第3回算数オリンピック 決勝問題

答えと解説

解答・その1

(ペンネ−ム:スモークマン)

角の部分だけを考えてみると...
A*B...W... で始まったら...
次は...2(A+B)+4*12...B
その次は...2(A+B)+4*(22-12)...W
その次は...2(A+B)+4*(32-22)...B
... 最後は...2(A+B)+4*(92-82)...B

だから...
W=A*B+4*2(A+B)+4*(22+42+62+82-12-32-52-72)
B=5*2(A+B)+4*(12+32+52+72+92-22-42-62-82)

W+B=A*B+18(A+B)+4*92

B-W=0=2(A+B)-A*B+8(12+32+52+72-22-42-62-82)+4*92
から...
2(A+B)-A*B+36=0
A(B-2)-(B-2)=36+4=40
(A-2)(B-2)=40
A-2=5, B-2=8
A=7, B=10...A,B は入れ替わってもいい...
W+B=A*B+18(A+B)+4*92
=7*10+18(7+10)+4*92
=70+306+324
=700 枚
でいいのかな...^^;?


解答・その2

(ペンネ−ム:迷子の雄猫)

う〜む?これ(*1)を手計算で解けるのでしょうか?
いえ、時間を掛ければ解けますけれども。

最初にAさんが、白の紙をすきまなく並べて作った長方形の大きさを、m*nとおく。
黒の紙で周りを囲むと、使用した黒の紙は2m+2n+4枚。
さらに白の紙、黒の紙の順で周りを囲むと、
一度囲むごとに辺の長さが2枚づつ大きくなるので、
黒の紙のほうが8枚多くなる。よって、
  2m+2n+4+(8*4)=m*n
つまり
  2m+2n+36=m*n     .....(*1)
という方程式が成り立つ。是を解いて、
(6,12)(7,10)(3,42)(4,22)−順不同−
紙の枚数が最も少なくなるのは(m,n)が(7,10)−順不同−の場合で、
紙の総枚数は、縦横を18枚づつ増やした25*28=700枚


解答・その3

(ペンネ−ム:ykak)

答え  700枚

考え方
初めの長方形の縦横の枚数をそれぞれX,Yとする。
初めの長方形に使った白の紙の枚数はXY。
1回目にこれを取り巻いて置いた黒の紙の数は
   黒(1回目)  2(X + Y) + 4
次に白が置く紙の枚数は
   白      2(X + Y )+ 12
以下、順次
   黒(2回目) 2(X + Y) + 20
   白      2(X + Y) + 28
   黒(3回目) 2(X + Y) + 36
   白      2(X + Y) + 44
   黒(4回目) 2(X + Y) + 52
   白      2(X + Y) + 60
   黒(5回目) 2(X + Y) + 68
白と黒それぞれの枚数を足すと、白は
   XY + 8(X + Y) + 144 −−−(1)
黒は
   10(X + Y) + 180 −−−(2)
これが等しいことから等号でつないで整理すると
   XY = 2(X + Y) + 36 −−−(3)
この式を満たすXとYの整数値を見つければよいが、この先が分からないので、Cのプログラムで、X、 Yそれぞれ100までを探索してみると、(3,42)、(4,22)、(6,12)、(7,10) の4つの組が見つかりました。 この中で枚数を最小にするのは(7,10)の組みなので、これが正解ということになりそうです。 これを(1)と(2)に当てはめると、それぞれ350となり、答えはこれを合計した700枚になります。

後から考えてみると、仮にX、Yどちらも100としてみると、XYが10000となるが、(3)の右辺はそれより も小さい数になるから、X、Y共に100ということはあり得ないし、XとYがそれよりも大きくなると(3)の左辺 はますます大きくなり、右辺と等しくなることはあり得ないから、XとYとも100より大きい範囲は調べなくて も良さそうというか、(3)の答えは上の4組しかなさそうですね。
パソコンを使わない場合は、この辺りから答えを見つけて行くのでしょうか。今回はパソコンに頼りまし たが一応投稿します。


解答・その4

(ペンネ−ム:falcon@中学教師)

<答え>700枚

<考え方>
1回目の白の長方形を図のように2つの部分にして考える。
最も外側の1列に位置する部分(図の白い部分)がx個
そのx個に囲まれた部分(図の斜線部分)がy個 とする。



作業の度に新たに使用した紙は以下の通り。
 白1回目  x+y個  黒1回目  x+8個
 白2回目  x+16個  黒2回目  x+24個
 白3回目  x+32個  黒3回目  x+40個
 白4回目  x+48個  黒4回目  x+56個
 白5回目  x+64個  黒5回目  x+72個

白の総数は 5x+y+160個、黒の総数は 5x+200個。
白と黒の総数は等しいので、y=40

yのパターンは以下の通り。
(1)1×40 (2)2×20 (3)4×10 (4)5×8
それぞれにつき、xの値は
(1)x=46 (2)x=48 (3)x=32 (4)x=30
となるので、最も少なくなるのは(4)のときとわかる。

したがって求める枚数は
(5x+y+160)+(5x+200)=(5×30+40+160)+(5×30+200)=350+350=700


解答・その5

(ペンネ−ム:オヤジ)

(T)1回目
 白   mn 枚  ∵ 例えば 縦 n 枚,横 m 枚 但し m≧n として一般性は失われない 
 黒   2(m+n)+4 枚
(U)2回目
 白   2{(m+2)+(n+2)}+4 枚
 黒   2{(m+4)+(n+4)}+4 枚
(V)3回目
 白   2{(m+6)+(n+6)}+4 枚
 黒   2{(m+8)+(n+8)}+4 枚
(W)4回目
 白   2{(m+10)+(n+10)}+4 枚
 黒   2{(m+12)+(n+12)}+4 枚
(X)5回目
 白   2{(m+14)+(n+14)}+4 枚
 黒   2{(m+16)+(n+16)}+4 枚

(T)〜(X)から
白の枚数=黒の枚数より mn + 8m + 8n + 144 = 10m + 10n + 180 ・・・・(A)
従って (m-2) (n-2)=40
上式が(A)の両辺が最小となるのは,m=10 , n=7 のときの 350枚
   ∴ 700枚


解答・その6

(ペンネ−ム:いとうひろゆき)

2回くらい縁取ってみて、法則を確認してから普通に方程式を作って解きました。

最初の白長方形の縦をa、横をbとすると(a≧bとする)
一回目の黒縁取りは(a+1)*2+(b+1)*2 枚必要で
次の白縁取りは(a+3)*2+(b+3)*2 枚必要
二回目の黒縁取りは(a+5)*2+(b+5)*2 枚必要
・・・
五回目の黒縁取りは(a+17)*2+(b+17)*2 枚必要

ここまでに必要な枚数は
  白 a*b+8(a+b)+144 枚 ・・・ (1)
  黒 10(a+b)+180 枚   ・・・ (2)

(1) = (2)を解くと
  a*b-2(a+b)-36=0
変形させて
  (a-2)(b-2)=40  ・・・ (3)

(3)式とa,bが自然数であることから
  (a-2,b-2)=(8,5),(10,4),(20,2),(40,1)

上記より白と黒の枚数が一致するのは
  (a,b)=(10,7),(12,6),(22,4),(42,3) の4通りのみ

その時の合計枚数は
  (1) + (2)より a*b+18(a+b)+324 枚 ・・・ (4)

(4)式は (a+18)*(b+18) と変形でき、
最も少なくなるのはa+bが最小になる(a,b)=(10,7) のときで
答え.700枚  (終)

ふと気づいたのですが、
白=黒となるときは合計が a*b*10 枚になります。
偶然なのか他にもあるのかを考察すると
(4)=a*b*10 とおいて、変形すると
  9ab-18(a+b)-324=0
  ab-2(a+b)-36=0
  (a-2)(b-2)=40 と、(3)式と一致するので
白と黒の合計がa*b*10で表されるときに、
常に白と黒の枚数が一致する
なんだか不思議です。


解答・その7

(ペンネ−ム:teki)

<答え>  700枚

<解法>
不定方程式ですが、そこまでの道のりが長かった・・・・。
最初にm×n枚で長方形を作ったとすると、次の黒が2m+2n+4枚、
その次の白が2m+2n+12枚・・・、以下同様で枚数は8枚ずつ増えていきます。
で、結局、白はm×n+8m+8n+144枚、黒は10m+10n+180枚 並べる ことになります。
これが等しいので、m×n−2m−2n−36=0
この不定方程式の整数解は、(7,10)、(6,12)・・・・・ですが、合計枚数が最小 になるのは、(m、n)=(7,10)の場合で、白黒とも350枚並べたことになります。


解答・その8

(ペンネ−ム:三角定規)

最初 A さんが□で m×n (m≦n) の長方形を作ったとすると, それを囲むのは 2(m+n+2) 枚の■だから,□■の枚数は順次以下のようになる。

 
1回目mn2(m+n+2)
2回目2((m+2)+(n+2)+2)2((m+4)+(n+4)+2)
3回目2((m+6)+(n+6)+2)2((m+8)+(n+8)+2)
4回目2((m+10)+(n+10)+2)2((m+12)+(n+12)+2)
5回目2((m+14)+(n+14)+2)2((m+16)+(n+16)+2)
mn+8(m+n)+14410(m+n)+180

□■の枚数が等しいことから  mn+8(m+n)+144=10(m+n)+180
 ∴ mn−2(m+n)+4=(m−2)(n−2)=40
 ∴ (m−2,n−2)=(1,40),(2,20),(4,10),(5,8)
 ∴ (m,n)=(3,42),(4,22),(6,12),(7,10)

それぞれのとき,合計枚数は順に 1260,880,720,700 となるから,最も少ないのは

   (m,n)=(7,10) のときの 計 700 枚…[答]


解答・その9

(ペンネ−ム:夜ふかしのつらいおじさん)

次の図は、A、Bが交互に白、黒の紙で囲っていったときの左上の部分を示します。
他の3カ所の角も様子は同じです。



上の図より、

 Aが並べた枚数Bが並べた枚数
mn2m+2n+4×1
2m+2n+4×32m+2n+4×5
2m+2n+4×72m+2n+4×9
2m+2n+4×112m+2n+4×13
2m+2n+4×152m+2n+4×17
mn+8(m+n)+4×3610(m+n)+4×45

Aの枚数の合計とBの枚数の合計が等しいとして式を整理すると、
   mn=2m+2n+4×9
∴ (m−2)(n−2)=40

この方程式を解くと、

m-2n-2mn10(m+n)+4×45
140342630
220422440
410612360
58710350

だから合計700枚最少です。


解答・その10

(ペンネ−ム:転位反応)

白の長方形は、白の正方形が横にA枚、縦にB枚並べて作られているものとすると、
しましまの長方形の一部は、以下の図のように表現できる。
但し、A>B、何れも正整数。



青色の点線で囲まれたそれぞれの四角形について、黒と白の正方形の数は等しいので
赤色の点線で囲まれた1つの長方形と4つの正方形(上図では、1つのみ表示)について、
黒と白の正方形の数が等しいことが必要である。

 

  2(A+2)+2B+36×4=AB+28×4
  よって、A=(2B+36)/(B-2)
Bに数値を代入して、A、A+B、ABについて整理すると以下の通り。

 

さて、黒と白の正方形の紙の合計は、
  2(A+2)+2B+36×4+AB+28×4+16(A+2)+16(B+2)
  =18(A+B)+AB+324
よって、題意を満たすのはA=10、B=7なので、求める合計枚数は700


解答・その11

(ペンネ−ム:MVH)

始めにAさんが構成した長方形をTとし、Tの縦の長さをm、横の長さをnとします。但 し、m≦nとしても一般性を失いません。
さて、縦m、横nの長方形の周りを、囲み終えたときの形がさらに大きな長方形となる ように囲む(注)とき、囲むのに必要な正方形の紙の枚数は、2以上のある整数の組 (p,q)を用いて、

  (m+p)(n+q)-mn=mq+np+pq(枚)

と表せます。 ところが、今、黒と白の紙の合計が最も少ない場合を考えていることから、p=q=2の とき、題意を満たす組(m,n)が存在するならば、それが求める場合となります。

この条件の下で、縦m、横nの長方形の周りをすきまなく囲むとき、囲むのに必要な正 方形の紙の枚数は、

  (m+2)(n+2)-mn=2(m+n+2) = f(m,n)

と表せます。 よって、Bさんが5回囲み終えたとき、Aさん、Bさんが使った紙の枚数は、それぞれ、

  Aさん:mn+f(m+2,n+2)+f(m+6,n+6)+f(m+10,n+10)+f(m+14,n+14)=mn+8m+8n+144
  Bさん:f(m,n)+f(m+4,n+4)+f(m+8,n+8)+f(m+12,n+12)+f(m+16,n+16)=10m+10n+180

となります。 題意より、この2つは等しいので、次の等式を得、整理すると、m≦nより、

   mn+8m+8n+144=10m+10n+180
  ⇔(m-2)(n-2)=40
  ⇔(m-2,n-2)=(1,40),(2,20),(4,10),(5,8)
  ⇔(m,n)=(3,42),(4,22),(6,12),(7,10)

となります。 題意を満たす組(m,n)が存在したので、この4組のうちで、白と黒の紙の合計が最小の 組を求めます。 白と黒の紙の合計は、

  (mn+8m+8n+144)+(10m+10n+180)=mn+18m+18n+324=(m+18)(n+18)(枚)

ですから、上記の4組のうち、これが最小になるのは、(m,n)=(7,10)のときで、合計 は700枚です。(答え)


(注)問題文には、単に「囲む」とありますので、どのように囲んでも良いものと解 釈できます。しかし、問題の題名「しましまの長方形」から、このように考えまし た。

〔解き終えて〕
長方形を「囲む」という表現が曖昧で、念のため、上記のような解答にしました。そ れを除けば、必要条件で急速に候補を絞れる本問は、意外で面白かったです。


解答・その12

(ペンネ−ム:T_Tatekawa)

例えばAさんが 1x2 で長方形を作った場合,以下のようになります.

□□

■■■■
■□□■
■■■■

□□□□□□
□■■■■□
□■□□■□
□■■■■□
□□□□□□
最初に白が 1x2 =2 枚
次に黒が (1+1) x2 + (2+1)x2 =10 枚
次に白が (1+3) x2 + (2+3)x2 =18 枚
次に黒が (1+5) x2 + (2+5)x2 =26 枚
...
というようになり,最終的に

白:2 + 18 + 34 + 50 + 66 =170 枚
黒:10 + 26 + 42 + 58 + 74 = 210 枚

となります.

さて,白が最初にもし縦M枚分,横N枚分の正方形を並べたとします.
取り囲むのに必要な黒の正方形の枚数は

  (M+1) x2 + (N+1)x2 = 2x(M+N) +4 枚

です.上の例でもわかるように,後は外を覆う色の正方形の枚数は,
すぐ内側の色の正方形の枚数よりも8枚多くなります.
よって,二巡目以降の白と黒の枚数の差は,黒の方が 8x4=32枚多くなります.
黒と白の使用枚数が同じになるということは,

  M x N = 2x(M+N) + 4 + 32
  M x N - 2 x (M+N) = 36
  (M-2)(N-2) = 40

これを満たす自然数 M, N の組は M < N として
(3, 42), (4, 22), (6, 12), (7, 10) の4通り.

白,黒の全使用枚数は
白: M x N + 4x (2x(M+N) +4) +(8+24+40+56)
=M x N + 8x(M+N) + 144
黒: 5x (2x(M+N) +4) +(16+32+48+64)
= 10x(M+N) + 180

(M, N)= (3, 42) の時 630枚
(M, N)= (4, 22) の時 440枚
(M, N)= (6, 12) の時 360枚
(M, N)= (7, 10) の時 350枚

よって,黒と白の紙の合計が最も少ない場合は,350 x 2 = 700 枚


解答・その13

(ペンネ−ム:杖のおじさん)

答え 700枚使用します。
中心の長方形の外周をX、Yとすると次の式が成り立ちます。

白の外周 (1) 2(X+2)+2(Y+2)=2(X+Y)+8
黒の外周 (1) 2(X+4)+2(Y+4)=2(X+Y)+16
白の外周 (2) 2(X+6)+2(Y+6)=2(X+Y)+24
黒の外周 (2) 2(X+8)+2(Y+8)=2(X+Y)+32
白の外周 (3) 2(X+10)+2(Y+10)=2(X+Y)+40
黒の外周 (3) 2(X+12)+2(Y+12)=2(X+Y)+48
白の外周 (4) 2(X+14)+2(Y+14)=2(X+Y)+56
黒の外周 (4) 2(X+16)+2(Y+16)=2(X+Y)+64
白の外周 (5) 2(X+18)+2(Y+18)=2(X+Y)+72
黒の外周 (5) 2(X+20)+2(Y+20)=2(X+Y)+80

黒の最終の外周で白の使用枚数になるには8×5で同じになれば良いのです
最後の周の長さはそれぞれ10周なので2×10=20を加えたものです。 従って、
(5+20)+(8+20)=25×28=700となります。


解答・その14

(ペンネ−ム:のっこん)

1)すべて一重に巻く時
  1回目  a*b (a,bは整数、1≦a≦b) の長方形を作る   並べる紙の数はab
  2回目 (a+2)*(b+2) の長方形にする
        (a+2)(b+2)-ab=2a+2b+4 ←並べる紙の数
  3回目  (a+4)*(b+4) の長方形にする
        (a+4)(b+4)-(a+2)(b+2)=2a+2b+12 ←並べる紙の数
  4回目  (a+6)*(b+6) の長方形にする
        並べる紙の数は 2a+2b+20
  5回目  (a+8)*(b+8) の長方形にする
        並べる紙の数は 2a+2b+28
  6回目  (a+10)*(b+10) の長方形にする
        並べる紙の数は 2a+2b+36
  7回目  (a+12)*(b+12) の長方形にする
        並べる紙の数は 2a+2b+44
  8回目  (a+14)*(b+14) の長方形にする
        並べる紙の数は 2a+2b+52
  9回目  (a+16)*(b+16) の長方形にする
        並べる紙の数は 2a+2b+60
 10回目  (a+18)*(b+18) の長方形にする
        並べる紙の数は 2a+2b+68
 11回目  (a+20)*(b+20) の長方形にする
        並べる紙の数は 2a+2b+76
 12回目  (a+22)*(b+22) の長方形にする
        並べる紙の数は 2a+2b+84
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

3回目と4回目、5回目と6回目、7回目と8回目、9回目と10回目では、常に黒が8枚多いので
   ab=8*4+2a+2b+4
   (a-2)(b-2)=40
最小を考えているから a-2=5 b-2=8 をとって a=7 b=10
この時黒の枚数は 10(a+b)+180=350 だから
合計は 700 枚

2)二重を1回許すことの検討
二重に巻くことを禁じていないようなので二重を1回許して
700 枚以下が可能かどうか検討する

二重を1回許すと最後は (a+20)*(b+20) の長方形になる
 (a+20)(b+20)≦700 は
 a=1 の時は 2≦b≦13、a=2 の時は 3≦b≦11、a=3 の時は 4≦b≦10、
 a=4 の時は 5≦b≦9、a=5 の時は 6≦b≦8 であれば満たされるから十分検討に値する

 (1)3回目(白の2回目)を二重にする
  ab+4a+4b+32=8*3+4a+4b+32
  ab=24
  最小を考えているから a=4 b=6 をとる
  この時黒の枚数は 10(a+b)+212=312
  よって合計は 624 枚

 (2)5回目(白の3回目)を二重にする
  ab+4a+4b+64=8*3+4a+4b+48
  ab=8
  最小を考えているから a=2 b=4 をとる
  この時黒の枚数は 10(a+b)+204=264
  よって合計は 528 枚

 (3)二重を1回許して合計が 700 枚以下になるのは以上の2つの場合だけである

3)三重を1回許す(二重を2回許す)ことの検討
 三重を1回許して、あるいは二重を2回許して 528 枚以下が可能かどうか検討する
 そのようにすると最後は (a+22)*(b+22) の長方形になるが
    (a+22)(b+22)≦528 を満たす a,b は存しない

以上より、紙の合計は最も少ない場合で 528 枚


解答・その15

(ペンネ−ム:haya)

黒と白の紙の合計は、最も少ない場合に 420 枚です。

【解き方】
内側から外側に向かって長方形の領域を、A1 → B1 → A2 → B2 → A3 → B3 → A4 → B4 → A5 → B5 と名付ける。
この問題は白の不足をどう補足して同数にするかという問題ですが、先ず、単純に A1 のみで補い、B1 以降は幅1の最小の厚みの長方形で覆ったら どんな図形になるかを計算してみました。
それが下図 Fig.1 で、A1 は 7x10 、全体は 25x28=350x2=700 でした。

Fig.1


これを観察して、A1 のみを大きくする方法は全体が大きくなるデメリットがあるので最少解を得る助けにはならんだろうと思いました。
逆に A5 のような外周に近い部分を「偏肉」にして白の不足を補う方が理に適っていると算術的に予測しました。
そこで今度は A1 を最小の 1x1 とするとして、これもまた解に関係なく幅1の最小の長方形で埋めた図形を作図すると Fig.2 のように 19x19 となります。

Fig.2


求める最少解は Fig.2 より小さくなることはありませんから、19x20、20x20、20x21・・・のように 昇順に最小な解を探せばよいと考えました。
ところが、19x20、20x20、では最も有利な A4 の肉厚を最大にしても白の不足をカ バーできませんから不可。
20x21 で試行錯誤して、 Fig.3 のような求める最小図形を得ました。
20x21=210x2=420 枚が答えになります。

Fig.3


尚、A1を「まず白の紙をすきまなくならべて長方形をつくります」の 「長方形」に拘った場合の解は Fig.4 で、枚数は 20x22=220x2=440 枚です。

Fig.4




正解者

迷子の雄猫 夜ふかしのつらいおじさん teki
転位反応 スモークマン のっこん
haya falcon@中学教師 オヤジ
いとうひろゆき ykak 杖のおじさん
T_Tatekawa 三角定規 MVH

コメント

最初の長方形は例外ですが、それ以降は公差8の等差数列になりますから、 それを基に、白・黒それぞれ必要な枚数を求めて方程式を立てればよいことがわかります。
しかし、方程式を解かなくてもよい方法があります。 白黒の順で考えれば、黒が8枚多く、それが5サイクルで40枚。これをはじめの長方形で まかなえばよいので。縦×横=40の長方形を吟味するとよいですね。

ところで、何人かの方にご質問、もしくはご解答いただいていますが、 白、黒の紙ですきまなく囲む時に、暗黙のうちに1重と考えていまたが、 問題文からだと、そうとも限りませんね。2重、3重を許すと、解答の可能性が広がります。 のっこんさんhayaさん これらについても考察をいただき、どうもありがとうございました。


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