問題162 平方数の問題
相異なる3つの正整数の組であって、どの2つの和も平方数になるようなもののうち、
3数の和が最小になる組合せを求めてください。
問題の出典
第4回ジュニア数学オリンピック(2006)
ジュニア数学オリンピック2003-2008
数学オリンピック財団編
日本評論社
答えと解説
解答・その1
(ペンネ−ム:エルドス)
有効桁数の関係で数学的とは思えませんが、シンプルな解答なのでいかがでしょうか。
これも正解?
2数の和の平方根が整数⇔2数の和の平方根とそれを整数化(切り捨て)したものが等しい。
10進BASICのプログラム
CLEAR FOR i=1 TO 60 FOR j=i+1 TO 60 FOR k=j+1 TO 60 IF INT((i+j)^0.5)=(i+j)^0.5 AND INT((j+k)^0.5)=(j+k)^0.5 AND INT((k+i)^0.5)=(k+i)^0.5 THEN PRINT i+j+k,i,j,k NEXT k NEXT j NEXT i END
出力結果
83 2 34 47 85 4 21 60 69 5 20 44 55 6 19 30 97 16 33 48
1から60までの全ての組合せを調べた結果、3数の和は55が最小となった。
(55<60より、60以上の数について調べる必要はない)
解答・その2
(ペンネ−ム:浜田 明巳)
C++で解きました.
答は(55=)6+19+30です.
複数組の和の表し方にも対応したプログラムです.
パソコン部の顧問をやっていると,情報オリンピックやパソコン甲子園に参加する為に
どうしてもCやC++の言語に精通する必要があります.大変ですがいつも勉強しています.
// wm162.cpp #include#include #include #define max 1000 int heihou(int n); void main() { int wa, n1, n2, n3; int deta=0; wa=1+2+3; while(deta==0 && wa < =max) { for(n1=1; n1 < wa; n1++) { for(n2=n1+1; n2 < wa; n2++) { n3=wa-n1-n2; if(n2 < n3) { if(heihou(n1+n2)+heihou(n2+n3)+heihou(n3+n1)==3) { cout << wa << ":" << n1 << "," << n2 << "," << n3 << endl; deta=1; } } } } wa++; } getch(); } int heihou(int n) { int sqr_n; sqr_n=sqrt((double)n); return (sqr_n*sqr_n==n); }
解答・その3
(ペンネ−ム:haya)
相異なる3つの正整数の組で、どの2つの和も平方数になるようなもののうち、3数の和が最小になる組合せは、
6, 19, 30 です。
【解き方】
取り敢えず 102 までの平方を列記する。
その下に、1〜 n2-1 の数字を並べると、例えば、1 と n2-1 の組が和が平方数に
なるような組合せとなる。 ここから、なるべく左寄りに 3 列を選び、更にその列の中で適当な 3 行を選んで
3 つの異なる数が指定されるように選べれば解となる。
例えば、
マゼンダ色の 6, 19, 30
がそれ。 その他に、
黄色の 5, 20, 44
黄緑の 2, 34, 47
水色の 4, 21, 60など。
Excel のマクロで、次のようなものもありかと・・・。 後は和を求める列を作りソートして最小の組合せを探す。
Option Explicit '互いに和が平方数になる三つ組みの整数を求める Sub TernionSqVal() Dim i As Integer, j As Integer, k As Integer For i = 1 To 1000 For j = i + 1 To 1000 If Sqr(i + j) = Int(Sqr(i + j)) Then '平方値が整数になっているか For k = j + 1 To 1000 If Sqr(i + k) = Int(Sqr(i + k)) And _ Sqr(j + k) = Int(Sqr(j + k)) Then '3列に書き出す ActiveCell.Value = i ActiveCell.Offset(0, 1).Value = j ActiveCell.Offset(0, 2).Value = k '一行下に移動する ActiveCell.Offset(1, 0).Select End If Next k End If Next j Next i End Sub
解答・その4
(ペンネ−ム:falcon@中学教師)
<答え>
6,19,30
(6+19=25、6+30=36、19+30=49)
<考え方>
求める3数をa,b,cとおき、足して得られる平方数をx,y,zとする。
(a<b<c, x<y<z)
最小の平方数xを平方数の小さい方から固定する。
aとbの差が、yとzの差と同じであることを利用して、cを含めた3数のあたりをつけていく。
あとはその流れでしらみつぶしにやっていくことで見つけた。
解答・その5
(ペンネ−ム:オヤジ)
∴ 6,19,30 の組
∵ 求める異なる3数を
X :一番小さな数
A2−X :2番目に小さな数
B2−X :1番目に大きな数
とし(A2−X)+(B2−X)=C2 と成ることから考える
但し A<B≦Cとする
解答・その6
(ペンネ−ム:のっこん)
3数をa,b,c(a<b<c)とする p+q=X, pq=Y とする
aを定めた時の、aとの和が平方数になる数を小さい順に並べる
(これは言わばb,c候補のリストである)
a=1 の時 | 3 | 8 | 15 | 24 | 35 | 48 | 63 | 80 | 99 | この数列の一般項は n2+2n |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
a=2 の時 | 7 | 14 | 23 | 34 | 47 | 62 | 79 | 98 | この数列の一般項は n2+4n+2 | |
a=3 の時 | 6 | 13 | 22 | 33 | 46 | 61 | 78 | 97 | この数列の一般項は n2+4n+1 | |
a=4 の時 | 5 | 12 | 21 | 32 | 45 | 60 | 77 | 96 | この数列の一般項は n2+4n | |
a=5 の時 | 11 | 20 | 31 | 44 | 59 | 76 | 95 | この数列の一般項は n2+6n+4 | ||
a=6 の時 | 10 | 19 | 30 | 43 | 58 | 75 | 94 | この数列の一般項は n2+6n+3 | ||
a=7 の時 | 9 | 18 | 29 | 42 | 57 | 74 | 93 | この数列の一般項は n2+6n+2 | ||
a=8 の時 | 17 | 28 | 41 | 56 | 73 | 92 | この数列の一般項は n2+8n+8 | |||
a=9 の時 | 16 | 27 | 40 | 55 | 72 | 91 | この数列の一般項は n2+8n+7 | |||
a=10 の時 | 15 | 26 | 39 | 54 | 71 | 90 | この数列の一般項は n2+8n+6 | |||
a=11 の時 | 14 | 25 | 38 | 53 | 70 | 89 | この数列の一般項は n2+8n+5 | |||
a=12 の時 | 13 | 24 | 37 | 52 | 69 | 88 | この数列の一般項は n2+8n+4 | |||
a=13 の時 | 23 | 36 | 51 | 68 | 87 | この数列の一般項は n2+10n+12 |
1)a=1の時の一般項はn2+2n だからb=p2+2p, c=q2+2q とおく
b+c=p2+q2+2p+2q=X2-2Y+2X
=(X+1)2-2Y-1
-2Y+2X=0 とするとX=Y (p-1)(q-1)=1 より p=q=2 がこれを満たすがp<q に反するから不適
-2Y-1=0 とすると2Y=-1・・・不適
2) a=2の時の一般項はn2+4n+2 だからb=p2+4p+2, c=q2+4q+2 とおく
b+c=p2+q2+4p+4q+4=X2-2Y+4X+4
=(X+1)2-2Y-1+2X+4
=(X+2)2-2Y-4+4
-2Y+4X+4=0 とすると Y-2X=2 (p-2)(q-2)=6 より (p,q)=(3,8)、(4,5)がこれを満たす
p=3,q=8 の時、b=23,c=98 よってこの時、3数の和は123・・・・・※1
p=4,q=5 の時、b=34,c=47 〃 83・・・・・※2
-2Y-1+2X+4=0 とすると 2(Y-X)=3・・・不適
-2Y-4+4=0 とすると Y=0・・・不適
3) a=3の時の一般項はn2+4n+1 だからb=p2+4p+1,c=q2+4q+1 とおく
b+c=X2-2Y+4X+2
=(X+1)2-2Y-1+2X+2
=(X+2)2-2Y-4+2
-2Y+4X+2=0 とすると Y-2X=1 (p-2)(q-2)=5 より p=3,q=7 がこれを満たす
この時、b=22,c=78 となるから 3数の和は103・・・・・・※3
-2Y-1+2X+2=0 とすると 2(Y-X)=1・・・不適
-2Y-4+2=0 とすると Y=-1・・・・不適
4) a=4の時は同様にb+c=X2-2Y+4X
=(X+1)2-2Y-1+2X
=(X+2)2-2Y-4
-2Y+4X=0 とすると Y=2X (p-2)(q-2)=4 よりp=3,q=6 がこれを満たす
この時、b=21,c=60 となるから 3数の和は85・・・・・・※4
-2Y-1+2X=0 とすると 2(X-Y)=1・・・不適
-2Y-4=0 とすると Y=-2・・・不適
5) a=5の時は同様にb+c=X2-2Y+6X+8
=(X+1)2-2Y-1+4X+8
=(X+2)2-2Y-4+2X+8
=(X+3)2-2Y-9+8
-2Y+6X+8=0 とすると Y=3X+4 (p-3)(q-3)=13 よりp=4,q=16 がこれを満たす
この時、b=44,c=356 となるから 3数の和は405・・・・・・※5
-2Y-1+4X+8=0 とすると 2(Y-2X)=7・・・不適
-2Y-4+2X+8=0 とすると Y=X+2 (p-1)(q-1)=3 よりp=2,q=4 がこれを満たす
この時、b=20,c=44 となるから 3数の和は69・・・・・・※6
-2Y-9+8=0 とすると 2Y=-1・・・不適
6) a=6の時は同様にb+c=X2-2Y+6X+6
=(X+1)2-2Y-1+4X+6
=(X+2)2-2Y-4+2X+6
=(X+3)2-2Y-9+6
-2Y+6X+6=0 とすると Y=3X+3 (p-3)(q-3)=12 より
(p,q)=(4,15),(5,9),(6,7)がこれを満たす
p=4,q=15 の時、b=43,c=318 よってこの時、3数の和は367・・・・・・※7
p=5,q=9 の時、b=58,c=138 〃 202・・・・・・※8
p=6,q=7 の時、b=75,c=94 〃 175・・・・・・※9
-2Y-1+4X+6=0 とすると 2(Y-2X)=5・・・不適
-2Y-4+2X+6=0 とすると Y=X+1 (p-1)(q-1)=2 よりp=2,q=3 がこれを満たす
この時、b=19,c=30 となるから 3数の和は55・・・・・・※10
-2Y-9+6=0 とすると 2Y=-3・・・不適
※1〜※10により a=1〜6の時の和の最小値は55であることがわかった
以降は55以下の和があるかどうか調べる
7) a=7 の時
(a,b,c)=(7,9,18) は和は34であるが、bとcの和は平方数でない
=(7,9,29) は和は45であるが、 〃
=(7,18,29) は和は54であるが、 〃
これ以外に和が55以下となる組合せはない
8) a=8 の時
(a,b,c)=(8,17,28) は和は53であるが、bとcの和は平方数でない
これ以外に和が55以下となる組合せはない
9) a=9 の時
(a,b,c)=(9,16,27) は和は52であるが、bとcの和は平方数でない
これ以外に和が55以下となる組合せはない
10) a=10 の時
(a,b,c)=(10,15,26) は和は51であるが、bとcの和は平方数でない
これ以外に和が55以下となる組合せはない
11) a=11 の時
(a,b,c)=(11,14,25) は和は50であるが、bとcの和は平方数でない
これ以外に和が55以下となる組合せはない
12) a=12 の時
(a,b,c)=(12,13,24) は和は49であるが、bとcの和は平方数でない
これ以外に和が55以下となる組合せはない
13) a=13 の時
和が55以下となる組合せはない
・・・・・・・・・・(以下同じ)・・・・・・・・・・・
従って和が最小となる3数の組は (6,19,30)
解答・その7
(ペンネ−ム:ykak)
答え 6,19,30
答えの3つの数字をa,b,cとし、これらのうちの2つを加えて出来る平方数をx,y,zとすると次の関係が成り立つ。
なお、a,b,cが相異なるから、x,y,zもそれぞれ異なる。
a + b = x
b + c = y (1)
c + a = z
これらをa,b,cの連立方程式と考えて解くと
a = x - y + z / 2
b = x + y - z / 2 (2)
c = -x + y + z / 2
となる。
x,y,zは平方数だから、小さいほうから順に4,9,16,25,36,49,64となるが、
このうa,b,cの和が一番小さくなる物を見つければよい。
例えば、x = 4,y = 9,z = 16の組み合わせを考えると、bがマイナスになるので題意に合わない。
また(2)の各式の右辺は2で割って整数になるから分母は偶数でなければならない。
これらを使ってa,b,cの和が最小になる組を探すと、25,36,49が該当する。これ
からa,b,cを計算すると6,19,30となる。
解答・その8
(ペンネ−ム:スモークマン)
やっとわかりました ^^;v...楽しめました♪
a<b<c とする...
a+b=x2
a+c=y2
c-b=y2-x2
b+c=z2
b=(z2-y2+x2)/2
c=(z2+y2-x2)/2
a=(x2+y2-z2)/2
偶―偶―偶、偶―奇―奇の組み合わせ
x<y<z …なので…
偶―偶―偶のとき…
(2m)2+(2m+2)2-(2m+4)2>0 になるには…
(m+1)(m-3)>0…から…m≧4
つまり…8≦x
偶―奇―奇…
(2m)2+(2m+1)2-(2m+3)2>0
m2-2m-8>0…m≧4…8≦x
奇―偶―奇…
(2m-1)2+(2m)2-(2m+2)2>0…m≧4…7≦x
奇―奇―偶…
(2m-1)2+(2m+1)2-(2m+2)2>0…
2m2-4m-1>0…m≧3…5≦x
よって…x=5 の場合を考える…
5-6-7 であればそれが最小になる…
a=(52+62-72)/2=6
b=(72-62+52)/2=19
c=(72+62-52)/2=30
じっさいに…
6+19=522、6+30=62、19+30=72で成立している♪
解答・その9
(ペンネ−ム:MVH)
まず, 組(6,19,30)は, どのつの和も平方数になる.
以下では, この組の3数の和が最小であることを示し, 求める答えであることを示す.
求める組を(a,b,c)とおく. 但し,1≦a<b<c である, とする.
ここで, a+b=k2、a+c=l2、b+c=m2より,
a,b,cをk、l、mを用いて表すと,
を得る. これより, 組(k,l,m)が決まれば, 組(a,b,c)は決まるから,
組(k,l,m)を考えれば良く,
より, k2+l2+m2 が最小になる組(k,l,m)を求めれば良い.
組(6,19,30)において, k2+l2+m2=110 だから, これより, 小さい組(k,l,m)が存在すると仮定して, k2+l2+m2<110(・・・(1))としてよい.
これと(1)とより,
一方,
さて, 奇数を「き」, 偶数を「ぐ」と表すことにすると,
組(k,l,m)は, 「き, き, ぐ(の並べ替え)」または「ぐ, ぐ, ぐ」のいずれかであることが必要(それ以外の場合では, 自然数が存在しない).
以上により, 組(k,l,m)の候補は, 以下の9通りに絞られる.
(k,l,m)=(4,5,7)、(2,5,7)、(3,6,7)、(3,4,7)、(2,3,7)、(3,5,6)、(3,4,5)、(2,3,5)、(2,4,6).
しかし, いずれの場合も, となり, 不適.
よって, 求める組は, (6,19,30).
解答・その10
(ペンネ−ム:転位反応)
3つの正整数を A>B>C>0 とし、
それらの2数の和である平方数をL2、M2、N2とする。
A+B=L2
A+C=M2
B+C=N2
ここで、L2>M2>N2
A、B、Cについて解くと、
A=1/2(L2+M2−N2) ・・・(1)
B=1/2(L2−M2+N2) ・・・(2)
C=1/2(−L2+M2+N2) ・・・(3)
ここで、A、B、Cは正整数であるから、右辺の括弧内は偶数である。
よって、L2、M2、N2は全て偶数、又は、2つが奇数で1つは偶数である。
(1)L2、M2、N2 が全て偶数のケース
偶数の平方数を列挙し、小さい方から順に上記(1)(2)(3)を満たす平方数の組合せを検証すると、64、100、144 となる。
4、16、36、64、100、144、196、・・・・・
よって、A=90、B=54、C=10
(2)L2、M2、N2の2つが偶数で、1つは奇数のケース
平方数を列挙し、小さい方から順に上記(1)(2)(3)を満たす満たす平方数の組合せを検証すると、25、36、49 となる。
1、4、9、16、25、36、49、64、81、100、121、・・・・・
よって、A=30、B=19、C=6
以上より、題意を満たす正整数は、6、19、30 である。
解答・その11
(ペンネ−ム:バルタン星人)
答え:6,19,30
考え方:3数をa,b,c(a<b<c)とする。
a+b=x a+c=y b+c=zとする。
a,b,cが奇数0−3個の何れの場合でも、x、y、zの何れかは必ず偶数になる。
偶数の平方数は、4,16,36、64・・・・・。
1)4の場合
a=1 b=3となるが題意を満たすcはない。
2)16の場合
x=16なら y=25、z=49(z−y=b−aは偶数でなければならない)となり解はない。
y=16の場合(0,9,16)が解となるが正の整数の条件に反する。
Z=16も解なし。
3)36の場合
x=36なら y=49 z=81となり(2,34,47)が解
y=36なら x=25 z=49となり(6,19,30)が解
z=36 解なし
(6,19,30)の和は55なので64は検討の必要なし。
解答・その12
(ペンネ−ム:巷の夢)
相異なる3個の正整数をA,B,C(A<B<C)とすると、題意より
A+B =x2 ・・・・・(1)
A+ C=y2 ・・・・・(2)
B+C=z2 ・・・・・(3)
が成立する。
ところで、A<B<C ・・・・・(4) より x<y<z ・・・・(5)である。
また、(1)〜(3)より 2(A+B+C)=x2 +y2 +z2 であり、
x2 +y2 +z2は偶数でなければならない。
3数の合計が偶数になるのは偶 +偶 +偶 ないし奇 +奇 +偶の場合のみである。
1)3数が全て偶数の場合
平方数が偶数であるのは、4,16,36,64,100,144・・・・・・・であり、
(1)〜(3)より z2 <x2 +y2 である。
これに合う相異なる3個の正整数の和が最小になる組み合わせは64,100,144となる。
因って、これよりA,B,Cの値を求めると、
各々A=10 B=54 C=90となる。
2)2数が奇数で1数が偶数の場合
一番大きな数が奇数の場合の最小組み合わせは25,36,49となる。
因って、これよりA,B,Cの値を求めると、
各々A=6 B=19 C=30となる。
尚、一番大きな数が偶数の場合の最小組み合わせは25,49,64となる。
因って、これよりA,B,Cの値を求めると、各々A=5 B=20 C=44となる。
以上の3つの組み合わせを比較し、求める数は6,19,30となる。
解答・その13
(ペンネ−ム:杖のおじさん)
答え
(A,B,C)→ (6、19,30)です。
A+B=X2⇒A=X2―B・・・(1)
A+C=Y2⇒A=Y2―C・・・(2)
B+C=Z2・・・・・・・・(3)
(3)を(4)に代入する
2A=X2+Y2―(B+C)→
A=(X2+Y2―Z2)/2・・・(5)
A,B,Cは整数なのでX2、Y2、Z2は全部偶数か奇数が2個ある事になります。
この条件が満すことの出来る数字を次の数列(X2)から調べます。
1、4.9.16 25,36,49、64
(5)の式を使って順番にAを求めます。
1.4.9 の場合 A= −2.5 整数でないのでだめです。
4,9,16の場合 A= −1.5 整数でないのでだめです。
9、16、25の場合 A= 0 整数なのでBを調べる
B=9+25−34=0でありA<Bの条件に合わないのでだめです。
16、25,36、の場合 A=2.5 整数でないのでだめです。
25、36、49の場合
A=(25+36−49)/2=6なので(整数です。)
B=X2−A・・・(6) B=Z2―C・・・(7) A+C=Y2・・・(8)
(7)+(8)=2B=X2+Z2−(A+C)→ B= (X2+Z2−(A+C))/2
B=(25+49−36)/2=19なので(整数です)
C=Z2−B・・・(9) C=Y2−A・・・(10) A+B=X2・・・(11)
(9)+(10) = 2C=Z22+Y2−(A+B)→
C= (Z2+Y2−(A+B))/2=30なので整数です。
従って A=6 B=19 C=30 になります。
解答・その14
(ペンネ−ム:T_Tatekawa)
3つの正整数を a, b, c と置きます.
次に整数 p, q, r を
a + b = p2
b + c = q2
c + a = r2
となるようにします.これらを a, b, c について解くと,
a = (r2 + p2 - q2)/2
b = (p2 + q2 - r2)/2
c = (q2 + r2 - p2)/2
となります.ここから,a, b, c が正であるためには,
p2 + q22>r2, q2 + r2>p2,
r2 + p2>q2
という条件がつきます.
一辺の長さが p, q, r の三角形を考えると,この三角形は
鋭角三角形になります.以下,「鋭角三角形の条件」と呼ぶ事に
します.
また,a, b, c が正整数なので,
i) p, q, r のうち2つが奇数で1つが偶数
ii) p, q, r の全てが偶数
のいずれかでなければなりません.
i) の場合,なるべく数字を小さくするため p, q, r を 1 刻みでずらします.
(1, 2, 3) では鋭角三角形の条件を満たしません.
(3, 4, 5) では直角三角形になります.
(5, 6, 7) の場合は
a+b=25, b+c=36, c+a=49
なので
a=19, b=6, c =30
となります.このとき a+b+c=55 です.
ii) の場合,今度は p, q, r を2刻みでずらします.
(2, 4, 6) では三角形が線分に潰れます.
(4, 6, 8) では鋭角三角形の条件を満たしません.
(6, 8, 10) では直角三角形になります.((3, 4, 5) の2倍の長さ)
(8, 10, 12) の場合は鋭角三角形の条件を満たします.この時は
a+b=64, b+c=100, c+a=144
なので,
a=54, b=10, c=90
となり,a+b+c=154 です.
i) の方が a+b+c が小さいです.
答えは 55 です.
解答・その15
(ペンネ−ム:RYU1128)
仮定
1 a,b,cは正の整数でa≠b≠c
2 P,Q,Rは平方数
3 a+b=P
b+c=Q
c+a=R ・・・(1)
a+b+c=(P+Q+R)/2 ・・・(2)
a=( P-Q+R)/2 P+R>Q
b=( P+Q-R)/2 P+Q>R
c=(-P+Q+R)/2 ・・・(3)
Q+R>P ・・・(4)
(5) (2)よりP,Q,Rは全数偶数か2数が奇数
(6) (4)よりP,Q,Rは何れも他の2数の和より小さい
(7) (3)よりP=Qとするとa=cとなり仮定1に反するからP≠Q≠R
(8) 今P<Q<R ,p=√P, q=√Q, r=√R 仮定1,3よりP>3
p=2 P=4の場合 r=q+1とすると R=(q+1)2=q2+2q+1=Q+2q+1
q>2よりR-Q>4 (6)より成立しない
p=3 P=9の場合 r=q+1とすると R=(q+1)2=q2+2q+1=Q+2q+1
q>3よりR-Q≧9 (6)より成立しない
p=4 P=16の場合 r=q+1とすると R=(q+1)2=q2+2q+1=Q+2q+1
q>4よりR-Q>11
そこでQ=25とすると(5)よりR≧49なる奇平方数で無ければ成立しない
またQ=36とすると(5)よりR≧64なる遇平方数で無ければ成立しない
よって成立しない
p=5 P=25の場合 r=q+1とすると R=(q+1)2=q2+2q+1=Q+2q+1
q>5よりR-Q>13
そこでQ=36とすると(5)よりR≧49なる奇平方数R=49はR-Q<Pとなり(6)を満たす
仮定をすべて満たすことから
(3)よりa=19,b=6,c=30・・・・・・・・(9)
また(2)より平方数の和(P+Q+R)が最小であれば求める数の和a+b+cは最小
(8)よりPが成立する最小数でありP,Q,Rは連続した平方数であること
以上より(9)の組み合わせが最小であると結論できる。
解答・その16
(ペンネ−ム:teki)
<答え> 6、19、30 (合計 55)
3数をa,b,cとすると、
2×(a+b+c)=p2+q2+r2
が成立します。(p,q,rは異なる自然数)
あとは、p,q,rに小さい順に数値を当てはめました。
(ただし、p,q,rは3つとも偶数、または2つが奇数で1つが偶数)
小さい順に当てはめると、p=5,q=6,r=7 のとき、上記の解が見つかります。
蛇足ですが、これ以外にも解は多数あります。
一例を挙げると、p=5,q=7,r=8 のとき、a=5,b=20,c=44 といった解もあります。
この問題、a,b,cを当てはめるアプローチだと、これが最小解のように思われますが、違いますね。
あまりスマートな解法ではないですが、他にうまい方法が見つかりませんでした。
解答・その17
(ペンネ−ム:迷子の雄猫)
相異なる3つの正整数を小さい順にa,b,c、
a+bをX、a+cをY、b+cをZとおく。
YとZの差はaとbの差であるので、bよりも小さい。(条件1)
XとZの差はaとcの差であるので、cよりも小さい。(条件2)
また、X+Y+Z=a+b+a+c+b+c=2a+2b+2c=2(a+b+c)となるので、
X,Y,Zは全て偶数であるか、奇数2個と偶数1個である。(条件3)
平方数を小さいほうからあげると、1,4,9である。
X,Y,Zを順に1,4,9と仮定すると、(条件1)よりbは5よりも大きい。
よってXは9以上。
X,Y,Zを順に9,16,25と仮定すると、(条件1)よりbは9よりも大きい。
よってXは16以上。
X,Y,Zを順に16,25,36と仮定すると、(条件3)を満たさないが、
(条件1)よりbは11よりも大きい。
(条件2)よりcは20よりも大きい。
X,Y,Zを順に25,36,49と仮定すると、(条件1)よりbは13よりも大きい。
(条件2)よりcは24よりも大きい。
a,b,cを6,19,30とすると、a+b=25、a+c=36、b+c=49となるので題意を満たす。
このときの3数の和は55。
X,Y,Zを順に16,36,64と仮定すると、(条件3)を満たすが、
3数の和が58となるので、3数の和が最小になる組合せではない。
よって、求める相異なる3つの正整数の組は、6,19,30
解答・その18
(ペンネ−ム:夜ふかしのつらいおじさん)
求める数を、a,b,c とします。
平方数をskとすると、
∴ 3個の平方数の和は偶数なので、平方数のうち奇数であるものは、偶数個です。
a+b+c=1/2×(s1+s2+s3)=Sとおきます。
a=S−(b+c)=1/2×(s1+s2+s3)−s3=1/2×( s1+s2−s3)>0
b=S−(a+c)=1/2×(s1+s2+s3)−s2=1/2×( s1−s2+s3)>0
c=S−(a+b)=1/2×(s1+s2+s3)−s1=1/2×(−s1+s2+s3)>0
まとめると si+sj>sk ( または、si>sk−sj )
つまり、2つの和は残りの1つより大きい。 ( または、2つの差は残りの1つより小さい)
∴ 3個の平方数で三角形を作ることができます。
以上から平方数について、小さい方から2数の和が他の数より大きい組みを探していくと、
(1)3個とも偶数のとき、
偶数の平方数は、{4, 16, 36, 64, 100, 144, 196, 256, 324, 400, ・・・} などです。
(2)2個が奇数、1個が偶数のとき
奇数の平方数は、{1, 9 , 25, 49, 81, 121, 169, 225, 289, 361, ・・・} などです。
偶数の平方数は、{4, 16, 36, 64, 100, 144, 196, 256, 324, 400, ・・・} などです。
以上から、最小の組合せは、{6, 19, 30} です。
解答・その19
(ペンネ−ム:遊名人)
求める3つの整数をa,b,cとする。
0<a<b<c としても一般性を失わない。ここでp,q,rを自然数として
a + b = p2 (1)
b + c = q2 (2)
c + a = r2 (3)
と書ける。このとき大小関係よりp<r<q, また明らかにp≧2である。
(1)+(2)+(3)より
a + b + c = (p2 + q2 +r2)/2 だから
a = (p2 - q22 + r2)/2 (4)
b = (p2 + q2 - r2)/2 (5)
c = (-p2 + q2 + r2)/2 (6)
と求まる。
p=2のとき
条件をみたすq,rは存在しない。
なぜならa≧1かつq≠rとなるためには(4)よりq2-r2=2でないといけないが、
q2-r2=(q+r)(q-r)=2とするとq+r=2, q-r=1で不適だからである。
p=3のとき
(4)から q2-r2=(q+r)(q-r) = 7,5,3,1のいずれかである。
q2-r2=1とすると q+r=1, q-r=1・・・不適
q2-r2=3とすると q+r=3, q-r=1・・・q=2,r=1でpが最小に反する。
q2-r2=5とすると q+r=5, q-r=1 ・・・q=3,r=2 不適
q2-r2=7とすると q+r=7, q-r=1 ・・・q=4,r=3 これも不適
p=4のとき
q+rとq-rは偶奇が一致するので、q2-r2を4で割った余りが2になることはない
ことに着目すると、(4)よりq^2-r^2=12,8,4のいずれか。
q2-r2=4 →q+r=2, q-r=2 不適
q2-r2=8 →q+r=4, q-r=2 →q=3,r=1 不適
q2-r2=12 →q+r=6, q-r=2 →q=4, r=2 不適
p=5のとき
(4)からq2-r2=23,21,19,17,15,13,11,9,7,5,3,1の可能性がある。
q2-r2=7,5,3,1は不適であることは先にp=3の場合で示した。
q2-r2=9 →q+r=9, q-r=1 →q=5, r=4 不適
q2-r2=11 →q+r=11, q-r=1 →q=6, r=5 不適
q2-r2=13 →q+r=13, q-r=1 →q=7, r=6 OK
q2-r2=15, 17, 19, 21, 23は条件をみたす最小解とならない。
よって、p=5,q=7, r=6すなわち a=6, b=19, c=30が最小解である。
答え:3数は(6,19,30)、和は55
解答・その20
(ペンネ−ム:三角定規)
【解答】
3つの正整数を a,b,c とすると,題意より l,m,n (l<m<n) を整数として
a+b=l2 ……(1)
b+c=m2 ……(2)
c+a=n2 ……(3)
a+b+c=(l2+m2+n2)/2 ……(4)
(4)−(2): a=(l2−m2+n2)/2 ……(5)
(4)−(3): b=(l2+m2−n2)/2 ……(6)
(4)−(1): c=(−l2+m2+n2)/2 …(7)
(5)(6)(7)より,a,b,c が整数になるためには,l,m,n はすべて偶数,または 1つが偶数2つが奇数でなければならず,a+b+c を最小にするには(4)よ り,l,m,n は連続した3整数であることが必要である。
以上より,a+b+c を最小にするのは,(l,m,n)=(5,6,7) のときの (a,b,c)=(19,6,30)
正解者
浜田 明巳 | 迷子の雄猫 | スモークマン |
teki | RYU1128 | 夜ふかしのつらいおじさん |
巷の夢 | 転位反応 | のっこん |
遊名人 | エルドス | オヤジ |
杖のおじさん | T_Tatekawa | falcon@中学教師 |
haya | ykak | 三角定規 |
MVH | バルタン星人 |
コメント
求める3つの正整数をa,b,cとすると、整数l,m,nを用いて、
a+b=l2
b+c=m2
c+a=n2
と書くことができます。辺々を足すと、
2(a+b+c)=l2+m2+n2
より、右辺は偶数ですから、l,m,n の偶数・奇数の絞りこみができます。
さらに、三角定規さんの解答にあるように、
a+b+cを最小にするためには、l,m,n は連続した3整数であるということが、
ポイントですね。