133.2008年の問題
に最も近い整数をan で表す。を求めよ。
問題の出典(改題)
ジュニア数学オリンピック
数学オリンピック財団編
亀書房発行
答えと解説
解答・その1
(ペンネ−ム:オヤジ)
[ ]:Gauss記号とすると
an=[+1/2] となる
a1〜a2 =1 :2個
a3〜a6 =2 :4個
a7〜a12 =3 :6個
a13〜a20 =4 :8個
以下同様に
a1893〜a1980=44:88個
また
a1981〜a2008=45:28個
以上により
1/a1+ 〜 +1/a2008=2×44+28/45=3988/45
∴ 3988/45
解答・その2
(ペンネ−ム:巷の夢)
題意から以下の表の様にまとめることが出来る。 即ち、1が2個、2が4個、3が6個、4が8個と いう様に各々の整数の2倍個数となる。
n | 最も近い整数 | |
---|---|---|
1 | 1 | 1 |
2 | 1.41 | 1 |
3 | 1.73 | 2 |
4 | 2 | 2 |
5 | 2.23 | 2 |
6 | 2.44 | 2 |
7 | 2.64 | 3 |
8 | 2.82 | 3 |
9 | 3 | 3 |
10 | 3.16 | 3 |
11 | 3.31 | 3 |
12 | 3.46 | 3 |
13 | 3.60 | 4 |
14 | 3.74 | 4 |
15 | 3.87 | 4 |
16 | 4 | 4 |
17 | 4.12 | 4 |
18 | 4.24 | 4 |
19 | 4.35 | 4 |
20 | 4.47 | 4 |
21 | 4.58 | 5 |
・・・ | ・・・ | ・・・ |
これより、求めるものは、
となる。
解答・その3
(ペンネ−ム:のっこん)
0.52=0.25
1.52=2.25
2.52=6.25
3.52=12.25
・・・・・・・・なので
(1)0.25≦n<2.25の時、つまり1≦n≦2の時 an=1
(2)2.25≦n<6.25の時、つまり3≦n≦6の時 an=2
(3)6.25≦n<12.25の時、つまり7≦n≦12の時 an=3
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2m(m=1、2、3、・・・)個のnに対し、an=mとなる(証明が必要かなあ)
2+4+6+・・・+2m=2008 とおくと
1+2+3+・・・+m=(1/2)・m・(m+1)=1004
これを解いて m=44.31・・・
2+4+6+・・・・+88=(1/2)・90・44=1980
1981を1番とすると2008は28番目だから
S=(1/1)・2+(1/2)・4+(1/3)・6+・・・+(1/44)・88+(1/45)・28=2・44+(28/45)=3988/45
解答・その4
(ペンネ−ム:バルタン星人)
回答:88と28/45
解法
(A1,A2,・・・・・・・A2008)は
(1,1,2,2,2,2,3,3,3,3,3,3,4・・・45)
44の終わりは
2×(1+2+・・・44)=2×45×22=1980
45は、2008−1980=28個ある。
ゆえに逆数の和は
2×44+1/45×28=88と28/45
解答・その5
(ペンネ−ム:スモークマン)
(k+1/2)2=k2+k+1/4 つまり、
(k2)1/2≦k≦(k2+k)1/2=(k(k+1) )1/2 で、
(k2+k+1)1/2 は、k+1 に属す。
1〜2 までは、 | 1・・・1〜1*2 |
3〜6 | 2・・・3〜2*3 |
7〜12 | 3・・・7〜3*4 |
・ | |
・ | |
・ | |
1893〜1980 | 44・・・1893〜44*45=1980 |
1981〜2008 (〜45*46=2070) | 45 |
2008-1980=28、k(k+1)-(k-1)k=2k なので、、、
2/1+2*2/2+2*3/3+・・・+2*44/44+28/45=2*44+28/45=88+28/45
解答・その6
(ペンネ−ム:長崎島原 かがみ)
解答・その7
(ペンネ−ム:kiyo)
1,2,3,4,5,6,7,8,9,0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,0 A(n)は、1,1,2,2,2,2,3,3,3,3,3,3,4,4,4,4,4,4,4,4,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,・・・・・・,
n(n+1)<2008
n=44 44*45=1980
与式=2*44+(1/45)*(2008-1980)=88+28/45=3988/45
答え 3988/45。
解答・その8
(ペンネ−ム:庄司)
計算してみて分かった事ですが、anの値が等しくなるnの数はan*2個存在するようです。
つまりan=1はa1,a2の2つ、
an=2はa3,a4,a5,a6の4つ、
an=3はa7,a8,a9,a10,a11,
a12の6つ存在します。
したがって、
1/a1+1/a2+1/a3+1/a4
+1/a5+1/a6+1/a7+1/a8+1/a9
+1/a10……+1/a12+……
=(1/a1+1/a2)+(1/a3+1/a4+1/a5+1/a6)
+(1/a7+1/a8+1/a9+1/a10……+1/a12)+……
=(1/1+1/1)+(1/2+1/2+1/2+1/2)+(1/3+1/3+1/3+1/3+1/3+1/3)+……
=2+2+2+……
となります。
a2008=45ですので、an=44となる数までの1/anの総和は2*44=88。
an=45となるnは、n=1981からn=2008の28個。
よって解は88+28*1/45=88+28
解答・その9
(ペンネ−ム:teki)
<答え> 3988/45
ちょっとやってみればすぐに規則性がわかりますが、
与式は
1×2+1/2×4+1/3×6+1/4×8・・・・・1/44×88+1/45×28
となります。つまり、2×44+28/45 ですね。
なお、最後の28は、2008−狽S4×2 です。
解答・その10
(ペンネ−ム:転位反応)
整数nを1から順に平方数が左端に並ぶように整理すると、
題意anを満たす整数nは下表のように分類することができる。
例えば、整数n=7、8、9、10、11、12について、an=3なので
1/a7+1/a8+1/a9
+1/a10+1/a11+1/a12=1/3×6=2
an(n=1〜44)について、それぞれ逆数の和は2
a45については、1/45×28
従って求める和は、
=2×44+28/45
=88+28/45
解答・その11
(ペンネ−ム:杖のおじさん)
答え 88+28/45です。
上のように規則性を見てみました。その結果√を開き整数部分に0.5を加算して
端数を切り捨てます。各ブロックの合計は2です。
√2008の含まれるブロックの項の数は次の通りです。
√2008=44.814は44.814+0.5=45.314=45となります。
√2009=44.821で45となり√2008は45ブロックの中間と分かります。
ブロックの各項は1/45なので
√1981から√2008までの項数は28なのでその和は1/45×28=28/45
従って44×2+28/45=88+28/45です。
解答・その12
(ペンネ−ム:SOU)
まず、 (n+1)2 - n2 -1 = 2n より、 n2 と (n+1)2 との間には整数が 2n 個ある事になります。 つまり、an2 = √(n2) と a(n+1)2 = √{(n+1)2} の間に 2n個の数がありますが、 それらの数は題意より n か n+1 のどちらかになります。 どこを基準にその判断を行うのかというと、平方根の正の方をとった時に n+1/2 になるような数、即ち (n+1/2)2 です。 これを展開すると n2 + n + 1/4 となり、これは n2 + n と n2 + n + 1 の間に存在する整数でない数です。 要するに、an2 と a(n+1)2 の間の2n個の数のうち、 はじめのn個 an2+1 〜 an2+n の値は n となり、 その後のn個 an2+n+1 〜 an2+2n の値はは n+1 になります。 以上のことから、 an={1,1,2,2,2,2,3,3,3,3,3,3,4,4,4,4,4,4,4,4,5,5,5,5,5,5,5,5,5,5,・・・,45,45,45} のようになります。 法則として m は 2m個続きます。45 だけ 28個あまります。 よって 与式 = Σ(ak)-11≦k≦2008 = 2+2+2+・・・2+2+28/45 = 88+28/45 //
解答・その13
(ペンネ−ム:kohji)
m,nを自然数とする。
an=m
⇔ m-1/2< <m+1/2
⇔ m2-m+1/4<n<m2+m+1/4
⇔ m2-m+1≦n≦m2+m
∴an=m となるのは 第m2-m+1項から第m2+m項までの2m項。
また、anを以下のように分ける。
{an}={1,1|2,2,2,2|3,3,3,3,3,3|4,…} すると
452-45+1≦2008≦452+45
2008-(2*1+2*2+…+2*44)=2008-44*45=28
なので、a2008は第45群第28項。
よって求める和は、
2*1*1+2*2*(1/2)+2*3*(1/3)+…+2*44*(1/44)+28*(1/45)
=2*44+28/45
=3988/45
解答・その14
(ペンネ−ム:T_Tatekawa)
に最も近い整数を an で表すときは,
n に最も近い整数の2乗を an2 で表すと言い換える事が出来る.
an の値が変わる境界は,
= (2k+1)/2
なので,
n = (2k+1)2/4
である.(k は整数)
もし n < (2k+1)2/4 ならば,an = k であり,
n > (2k+1)2/4 ならば,an = k+1 である.
2k+1 は常に奇数なので,(2k+1)2/4 は整数にならない.
次に,an = k となる n が幾つあるかを数える.
(2k+1)2/4 - (2(k-1)+1)2/4 = 2k
なので,2k 個である.
最後に a2008 は
(89/2)2 = 7921/4 = 1980 + 1/4
なので,a2008=45 である.
つまり,1981 ≦ n ≦ 2008 では an=45.
an=k (k<45) については各々 2k 個ずつあるので,
1/a1 + 1/a2 + ... + 1/a2008
= 2 x 44 + (2008-1980)/45
= 88 + 28/45
解答・その15
(ペンネ−ム:三角定規)
解答・その16
(ペンネ−ム:夜ふかしのつらいおじさん)
n2から(n+1)2までは、自然数が2n+1個あります。
(n+1)2−n2=2n+1です。
これは平方根をとったとき、整数部分がnとなる自然数は、2n+1個あることを示します。
しかし、これは
にもっとも近い整数anの個数を与えません。
にもっとも近い
整数anの個数を数えるためにそれぞれの数の平方根を小数第1位まで求めてみます。
整数anの個数は次の計算で偶数個と分かります。
つまり、次のようになっています。
確認は、2+4+6+・・・+88+28=2×(1+2+3+・・・+44)+28=44×45+28=2008
よって、
約88.6222・・・となります。
正解者
teki | のっこん | スモークマン |
夜ふかしのつらいおじさん | バルタン星人 | 転位反応 |
kohji | 庄司 | kiyo |
巷の夢 | オヤジ | T_Tatekawa |
三角定規 | 杖のおじさん | 長崎島原 かがみ |
SOU |
まとめ
に最も近い整数をanとすると、an=kとなるnの個数は、
2k個になります。おもしろいですよね。
その様子がわかるようにと、のグラフ上に格子点を打ってみました。
ただし、この問題は、anの逆数を足していきますから、
先ほどのyの値の逆数の値を考え、のグラフ上に点を打ってみました。
この問題で求めている値は、anの逆数の和ですから、
下の図の塗りつぶした部分の面積になります。
階段状の1段ごとの面積が、ちょうと「2」になっています。
これは、関数の定積分の値にほぼ等しいのではないかと思いますよね?
試しに計算をしてみました。
x=2008を代入してみます。
因みに、解答である 3988/45=88.2・・・です。