Weekend Mathematics問題/114の問題



114.立体の切断

問題114の解説図

図のように、1辺の長さが2cmの立方体を4個はり合わせてできた立体を考えます。 この立体を3つの頂点A、B、Cを通る平面で切断します。
(1)三角形ABCの面積を求めなさい。
(2)切り口の図形の面積をもとめなさい。




問題の出典


大人に役立つ算数の時間
手島勝朗 監修
永岡書店




答えと解説





答えと解説

解答・その1

(ペンネ−ム:オヤジ)

(1)
△ABCは、三辺が、2√2、2√5、2√5の二等辺三角形、よって底辺2√2、高さ3√2の二等辺三角形
よって、△ABC=(1/2)×2√2×3√2=6p

(2)
平面ABCで切断した立方体の1つの平面の一つは、√2、√5、√5、2√2の等脚台形
よって等脚台形は、上底√2、下底2√2、高さ3√2/2の等脚台形
よって求める面積は

△ABC+2×(等脚台形の面積)=6+2×(1/2)×(√2+2√2)×(3√2/2)=6+9=15p




解答・その2

(ペンネ−ム:テレスとアリス)

(1)【解答】
辺ABを底辺と考える。
底辺は、(√8)cm = (2√2)cm
高さは、(√(((2√2)/2)2+42))cm = (√18)cm = (3√2)cm
三角形ABCの面積 = ((2√2)×(3√2)×1/2)cm2 = 6cm2
   答え 6cm2

(2)【解答】
求める面積は、2つの台形と三角形ABCの面積の和となる。
台形の面積は、
上辺は、((2√2)/2)cm
下辺は、(√8)cm = (2√2)cm
高さは、(√((((2√2)/2)/2)2+22))cm = (√(9/2))cm = (3/√2)cm
台形の面積 = ((((2√2)/2)+(2√2))×(3/√2))×1/2 = 4.5cm2
よって、切り口の図形の面積 = 6cm2+(4.5cm2×2) = 15cm2
   答え 15cm2




解答・その3

(ペンネ−ム:teki)

1 6cm
2 15cm

1. まともに計算すると結構大変ですが、下の図のとおり、1辺4cmの正方形から直角三角形 3つを切り取れば、算数で十分解けますね。

2. 切り口の面積は、三角形ABCを3つ並べたものから、三角形ABCの上半分(この表現は 非常に不正確ですが、要するに面積で言うと4分の1)を2個切り取ったものになります。 よって、

   6×(3−0.25×2)=6×2.5=15cm

ですね。

問題114の解説図



解答・その4

(ペンネ−ム:杖のおじさん)

答え
(1)三角形ABCの面積は  6cm2です
(2)切り口の図形の面積は 15cm2です

1.
立方体の頂点ABCを通る平面の切断面の面積は下の三角錐展開図を見て下さい。 三角錐展開図を展開すると4cm四方の正方形になる事が分ります。 切断面Sの面積を次の式で求めます。

   S=正方形の面積―(S1+S2+S3)
   S=4×4―(4×2/2)×2−2×2/2=6cm2

2.
AとBを結ぶ線からCに向かって切断すると下の線はDとCとEを結ぶ線になります。 そして、切断面はA,B,I,G,E,C,D,Fとなります。 この面積は1で求めた△ABCの面積の3倍から△AFHの面積の2倍分を引けば求められます。 △AFHは△ADCに内接する他の三角形とは合同です。 内接する三角形は△AFHと△FDLと△FHLと△HICの4つです。従って、△AFHの面積は

   6p2/4=1.5cm2

です。従って次の式で切断面を求めます。

   6×3−1.5×2=15cm2

です。

問題114の解説図

三角形が合同である事を証明するため各交点に記号を付番して錯角、同位角と説明しようと思いましたが、説明が長くなりますので省略いたします。



解答・その5

(ペンネ−ム:巷の夢)

(1)
△ABCはABを底辺とする二等辺三角形となり、 底辺及び斜辺の長さは各々2√2と2√5ですので、 求める面積Sは、

   S=2√2×3√2/2=6

となります。

問題114の解説図 (2)
ちょっとややこしいので図を描きます。
線分ABと平行でCを通る線分をDEとします。 すると求める切り口は赤せんで囲まれた図形 ABIGECDFHAとなります。三平方の定理 よりDEは4√2、ABは2√2、HIは√2 である。また各々の図形の高さは3√2で あるから台形2つnお面積を加え計算 すると15となる。




解答・その6

(ペンネ−ム:三角定規)

 断面は,右図の水色の部分である。
(1) △ABC は, の二等辺三角形だから,高さは で, 面積は 6 cm2

(2) 断面の面積=台形DEBA×3+△CDE=6×(3/4)×3+6/4=15 cm2

問題114の解説図



解答・その7

(ペンネ−ム:FausT)

まず最初に、ABCの他に、便宜上勝手に記号を付けさせて頂きます。 Cから鉛直方向4cm上にある点をD、AB、AC、BCの中点をそれぞれH、M、N、 とします。

(1)三角形ABCの面積

問題114の解説図

【 解 答 】
三角形ABCの面積を S1 とすると、

   S1=(1/2)・AB・CH

AB=2√2、CH=CD+DH CD=4、DH=√2 より、

   CH=4+(√2)=16+2=18

CH=√18=3√2(CH>0より)

   S1=(1/2)・2√2・3√2=6

よって、三角形ABCの面積は 6cm  【 終 】

(2)切り口の図形の面積

問題114の解説図

【 解 答 】
「切り口」は4つの立方体全てに達しており、そのうち、1つの立方体(積み重なっている2つの立方体(以下「上下2つの立方体」とする)のうち、下の立方体)の切り口が三角形で、その他の3つの立方体(上下2つの立方体のうち、上の立方体と、上下2つの立方体以外の2つの立方体)の切り口が3つとも合同な台形になっている。 このことが分かれば、あとは(1)の解を利用すれば(2)の解は簡単に導ける。

(1)による三角形ABCの切り口は、上下2つの立方体にわたるが、この上下2つの立方体のそれぞれの切り口について面積を考える。上の立方体の切り口は台形(台形AMNB)、下の立方体の切り口は三角形(△MCN)であり、それぞれの面積を S2、S3 とすれば、次の式が確認できる。

   台形AMNB : S2
   △MCN  : S3
   S2+S3=6 ((1)の【解】) ・・・@

さて、M、NはAC、BCそれぞれの中点であるから、三角形ABCを線分MNによって2分される台形と三角形の面積S2、S3の間には次の関係式が成り立つ。

   S2:S3=3:1 ・・・A

@、Aより、

   S2=6×3/4=9/2
   S3=6×1/4=3/2

求める切り口 S は、台形(S2)が3つと、三角形(S3)が1つの、4つの図形の合計であるから、

   S=S2×3+S3=9/2×3+3/2=15

よって、求める切り口の図形の面積は 15cm  【 終 】



解答・その8

(ペンネ−ム:夜ふかしのつらいおじさん)

(1)△ABCにおいて、AB=2√2、CA=CB=2√5です。

その1

すると、ヘロンの公式から、

△ABC=√{(AB+BC+CA)/2・(−AB+BC+CA)/2・(AB−BC+CA)/2・(AB+BC−CA/2)}
=1/4・√{(2√2+2√5+2√5)(−2√2+2√5+2√5)(2√2−2√5+2√5)(2√2+2√5−2√5)}
=1/4・√{(4√5+2√2)(4√5−2√2)・2√2・2√2}
=1/4・√{(80−8)・8}
=6


その2

余弦定理より、AB2=CB2+CA2−2CB・CA・cosC
8=20+20−2・2√5・2√5・cosC より

   cosC=4/5、sinC=3/5

 ∴△ABC=1/2・CA・CB・sinC=1/2・2√5・2√5・3/5=6

その3

問題114の解説図

ABの中点をFとします。
  △CFGにおいて、GからCFに垂線をおろし交点Hとします。
すると、GH=4/3です。
三角錐CABG=1/3・△ABC・GHなので、

1/3・2・4=1/3・△ABC・4/3

 ∴△ABC=6

(2)切り口の図形は、△ABCの1/4の大きさの三角形が10個分あります。
だから、10・1/4・6=15です。

問題114の解説図



解答・その9

(ペンネ−ム:Toru)

底面に投影して考えることにすると

   √(12+12)/√(12+12+42)=1/3

よりABと直角な方向について、1/3に縮めていることになる。

1) 三角形ABCの投影は一辺2cmの正方形の半分になって、この面積は2
よってもとの面積は2x3=6 (cm2)

2) 断面の投影は一辺2cmの正方形の半分と、 一辺2cmの正方形の半分からその1/4の帽子をとったものが二つになる。

   2+3/2+3/2=5

よってもとの面積は5x3=15 (cm2)



正解者

オヤジ teki Toru
巷の夢 FausT テレスとアリス
杖のおじさん 三角定規 夜ふかしのつらいおじさん





まとめ

(2)の問題では、切り口の図形をイメージできましたでしょうか。 面積を求めるには、いろいろな方法があると思いますが、 まずこの切り口の形状を正確に把握しないといけませんね。
また、面積を求める方法として、Toruさんの解答は、投影したものの図形の面積から、 元の面積を求めるというもので、大変ユニークで興味深いなと思いました。





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