Weekend Mathematics問題/問題11

11.ボ−ルの問題

  1. ヨ−ケル氏は、友人から9個の新品ゴルフボ−ルをもらいました。 その後、友人は、9個のうち1個は欠陥ボ−ルだったといってきました。 彼は、見ただけではまったく区別のつかないが、 欠陥ボ−ルは他のボ−ルよりほんの少し軽いので、 計り比べてみればわかるといっています。
    そこでヨ−ケル氏は、さっそく天秤を引っぱり出して、 1個ずつ組にして計り始めました。
    それを見ていた奥さんがニヤニヤしながら 「あなた、そんなことしなくても、2回計るだけで見つけだすことが できるわよ。」と言いました。 さて、どのように計ればよいのでしょうか。

  2. 天秤を3回使っていいとしたら、 最大何個の中から1個の欠陥ボ−ル(他よりほんの少し軽い)を 識別できるでしょうか。


    欠陥ボ−ルが重いか軽いかわからないとすると、 少々ややこしくなります。


  3. 4個の中の欠陥ボ−ル1個(重いか軽いかわからない) を判定するのに天秤を2回使えば判定できます。 どうしたらよいのでしょうか。

  4. 9個の中の欠陥ボ−ル1個(重いか軽いかわからない) を判定するのには天秤を3回使う必要があります。 どうしたらよいのでしょうか。





問題の出典


別冊サイエンス

ひらめき思考 PartU

日本経済新聞社


答えと解説
















答えと解説

(1)回答

(ペンネ−ム:フォルサ ジャポン!!)

ボ−ルをそれぞれA、B、C、D、E、F、G、H、Iとする。
1回目、ABCとDEFを計る。



(2)回答・その1

(ペンネ−ム:コレクトコ−ルは106番!)

1回目が終わった時点で9個まで絞れていればよい。 (1)の考え方でいくと、天秤を1回使うごとに ボ−ルの数が1/3に絞られていく。 というわけで、1回余計に使えるのだから、 9×3=27で、最大27個から判定できる。

(2)回答・その2

(ペンネ−ム:Ah!My Goddess)

1回に天秤でわかる個数は3個。 3回使っていいので、3=27個

(3)回答

(ペンネ−ム:es)

4個のボ−ルをA、B、C、Dとする。
この中からAとBを取り出して天秤で計る。

こうすれば2回で計れる。

(4)回答

(ペンネ−ム:Hungry Bear )

ボールを3個ずつのグループに分け、 それぞれA,B,Cとする。
1回目 A−B 2回目 B−C を計ると、 下記の組み合わせになるが 、 題意(不良品は1個)より 7.8.9.はあり得ないので、 1〜6となる。
組み合わせ      結果(不良品グループ)

  1. A=B>C       C (軽い)
  2. A=B<C       C (重い)
  3. A<B=C       A (軽い)
  4. A>B=C       A (重い)
  5. A>B<C       B (軽い)
  6. A<B>C       B (重い)
  7. A=B=C       ×
  8. A<B<C       ×
  9. A>B>C       ×
( =:釣り合う <:右が重い(下) >:右が軽い(上) )

3回目の測定
不良品グループの中のボールを @AB とし @−A を計る                        結果(不良品)

PS.“欠陥ボール”を勝手に“不良品”に置き換えました。 特別な意味はありませんが。

(4)回答・コメント

(4)の正解者は1人だけでした。 やはり、欠陥ボ−ルが重いか軽いかわからないというところが むずかしかったようです。
Hungry Bear さんの回答では 「1回目 A−B 2回目 B−C を計る」というところが、 一見すると無駄のように思えますが、 これによって欠陥ボ−ルが重いか軽いかまで決定できるというところが すごい!!と思います。

正解者(ペンネ−ム)

板垣 央

Hungry Bear

日本 一狂(ヒノモト イッキ)

フォルサ ジャポン!!

狐の孔明有るは楢魚の水有るがごとし

コレクトコ−ルは106番!

es

Ah!My Goddess

久保 嘉晴


まとめ

(4)について私はこう考えました。

9個のボ−ルを A、B、C、D、E、F、G、H、Iとします。
天秤の両側にABCとDEFをのせます。

  1. もしつりあったならば、 欠陥ボ−ルはGHIのどれかということになります。
    ABC−DEF
    次にGとHを天秤の両側にのせます。
    1. もしつりあえば、欠陥ボ−ルはIです。
      G−H    I
    2. もしつりあわなければ、次に正しいボ−ルであることが わかっているAとGを天秤の両側にのせます。
      つりあえば欠陥ボ−ルはHであり、 つりあわなければ欠陥ボ−ルはGです。
      A−G    H
      A/or\G  G
  2. つりあわなかった場合、仮にDEFの方が重かったとします。
    ABC\DEF
    次にADとBEを天秤の両側にのせます。
    1. もしつりあえば、欠陥ボ−ルはCかFのどちらかです。
      AD−BE
      次に正しいことがわかっているAとCを天秤の両側にのせます。
      つりあえば、欠陥ボ−ルはFですし、 つりあわなければ欠陥ボ−ルはCということになります。
      A−C    F
      A/or\C  C
    2. もし、BEの方が重かったとすると、
      AD\BE
      Aが他より軽いか、Eが他より重いということになります。 そこで次に、正しいことがわかっているBとAを天秤の両側にのせます。
      つりあえば欠陥ボ−ルはEですし、Aの方が軽ければ欠陥ボ−ルはAです。
      A−B    E
      A\B    A
    3. もし、ADの方が重かったとすると、
      AD/BE
      Bが他より軽いか、Dが他より重いということになります。 そこで次に、正しいことがわかっているAとBを天秤の両側にのせます。
      つりあえば欠陥ボ−ルはDですし、Bの方が軽ければ欠陥ボ−ルはBです。
      A−B    D
      A/B    B

    起こりうる場合を過不足なく考えていくというのは 案外むずかしいものですね。

    戻る