Weekend Mathematics/問題/109の問題
109.2006年の問題
1辺が10cmの正三角形の形をしたタイルが2006枚あります。 このうちの何枚かをすき間なく並べて正六角形を作ります。 例えば6枚では、右の図のような1辺が10cmの正六角形ができます。 できるだけ多くのタイルを使うと、1辺が何cmの正六角形を作ることができますか。
大人に役立つ算数の時間
手島勝朗 監修
永岡書店
解答・その1
(ペンネ−ム:やなせ)
いきなり六角形ではちと我が輩の頭ではムズイので 2006枚の1/6を使って出来るだけ大きな 正三角形を作って見たらどうかと思い考えました 2006÷6=334枚になります でかい正三角形を構成する基本の正三角形の使用枚数は 段々大きくなるに従って
1.4.9.・・・・・・・・・324枚
此処が限界かとこれで18段になります。
これで六角形を構成するとしたら 合計使用枚数は
324×6=1944枚
辺の長さは18段なので
10×18=180cm
解答・その2
(ペンネ−ム:のっこん)
図の正六角形は6つの正三角形からできている
そのうちの1つの正三角形に注目する
2006÷6=334.3・・・だから
その正三角形はより小さな正三角形に分割したとして
その個数は334個が限度である
一方、1つの正三角形は1個の正三角形に分割できる
〃 1+3=4個の正三角形に分割できる
〃 1+3+5=9個の正三角形に分割できる
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
〃 1+3+5+・・・+(2n−1)=n×n個の正三角形に分割できる
n×n≦334 を解いて n=18
この時、小さな正三角形の一辺の長さは10/18(cm)となる
10/18:10=10:x を解いて x=180(cm)
解答・その3
(ペンネ−ム:T_Tatekawa)
まず,正六角形は正三角形6つから成り立つ事に着目します.
2006 / 6 = 334 あまり 2
よって,一つの正三角形を作るのに使えるタイルの枚数は334 枚までです.
次に一辺10cmの正三角形を組み合わせて大きな正三角形を 作る時に,必要なタイルの枚数を考えます.
10cm:1枚
20cm:1+3 = 4 枚
30cm:1+3+5 = 9 枚
という具合です. ところでこの正三角形の大きさとタイルの枚数の関係ですが, もとの大きさの正三角形の n 倍の辺の長さの正三角形を作るには, n2 枚のタイルが必要だという事が分かります.なぜなら,
1 + 3 + 5 + ... + (2n-1) = (2-1) + (4-1) + (6-1) + ... + (2n-1) = 2* n(n-1)/2 -n = n2
だからです.つまり,
n2 < 334
を超えない最大の n が,この問題で作る事の出来る最大の 正三角形の大きさを決めます.
182 = 324, 192 = 361
なので,最大の n は 18 です. この時の正三角形の一辺の長さは 180cm.つまり正六角形の 一辺の長さは最大で 180cm です.
解答・その4
(ペンネ−ム:ドンキー)
<解答>
正六角形は、6つの正三角形から出来ています。
問題文では一辺が10(cm)のものの図が与えられていますが、 一辺の長さが10n(cm)のものについても、大きくみれば6つの正三角形から出来ています。
図:一辺の長さが10n(cm)の正六角形
上の図で、赤線で描かれた部分が大きく見れば1つの正三角形なわけです。 この正三角形に使われるタイルの数を研究すれば、あとはそれを6倍すればいいわけですね。
分かりやすくするため、少し大きめの図で考えましょう。 上の図は一辺の長さが60cmの正三角形です。 よく見てみると、一番上の段には1枚、2段目には3枚、3段目には5枚、4段目には7枚、5段目は9枚、6段目は11枚のタイルが使われています。 規則的ですね。つまり、n段目は2n-1枚(奇数)なんです。 この下に何段積み重ねても同じなのは、少し実験してみると分かると思います。 よって、一辺の長さが10n(cm)の正三角形を作るには、n段のタイルが必要なので
1+3+5+・・・+(2n-1)=n2(枚)
のタイルが必要になります。 (上の足し算は、初項1,末項2n-1,項数nの等差数列の和ですから、簡単に計算できます。) ということで、一辺の長さが10n(cm)の正六角形を作るには、 この正三角形が6個あればよいので、6×n2(枚)のタイルが必要になります。 これで準備は終わりました。 2006枚のタイルがありますから、それ以下の枚数で6×n2の形に表せる最大の整数を見つければいいわけです。結果だけいうのもあれですから、ちゃんとそのようなnを見つけてみましょう。
2006=6×n2
とおくと、
n2=2006/6=334.333・・・
∴ n≒18.28
よって、2006以下で6×n2の形に表せる最大の整数は、n=18のときで
6×182=1944
となります。つまり、2006枚のタイルを使って作れる最大の正六角形は一辺180cm ・・・(答)
ちなみに、6×192=2166なので、2165年まではこの問題の答は同じです(笑)
解答・その5
(ペンネ−ム:teki)
答え 180cm
作られる正六角形の1辺の長さは、どう考えても元の正三角形の1辺の長さ の倍数になります。 これと、最小の正六角形の面積が正三角形の面積の6倍であることから、
2006÷6=334.33・・・
で最小の正六角形の面積の334倍の面積を 持つ正六角形まで作れる可能性があります。 正三角形でも正六角形でも、その面積は1辺の長さの2乗に比例するの で、作れる正六角形の1辺の長さは、
√334.33・・×10=182.87・・・
以下となります。 これが10の倍数となる最大は180cmですね。 でも、実際作れるかどうか検証していません。(でも、最小の正六角形の周り に正三角形を敷き詰めればできそうです。) このとき使用するタイルの枚数は18×18×6=1944枚で、62枚余ります。
<問題>
ワイヤーロープが2006本あります。 これを六角形の形に束ねて太いロープを作りたいのですが、最大で 何本のロープを使ったものができるでしょうか? この問題は、一般に「有芯六角数」と呼ばれる数を考えるわけですが この一般形は、
1+狽氏≠P+n・(n+1)/2 となります。
2006本のロープでは、n=62が最大で、1954本のロープを使って 六角形のロープを作れます。
今月の問題の場合は、これと混同しがちですが、私の解答にあるよう に面積で考えないと間違えますね。
解答・その6
(ペンネ−ム:オヤジ)
一辺 10n(cm)の正三角形の個数は、 n2個
したがって正6角形の個数は 6*n2個
題意より 6*n2<=2006 をnを自然数の条件で解くと
n=18 したがって一辺 10n=180 (cm)
解答・その7
(ペンネ−ム:kiyo)
6*n2≦2006 nは自然数。
上式を満たす最大のnは18。
したがって、最大の1辺は180cmです。
このとき使うタイルの数は、1944個。
解答・その8
(ペンネ−ム:杖のおじさん)
答え 正六角形の一辺の長さは180cmです
アイコンが1辺10cmの正三角形2枚を並べて正三角形を作るには何枚使うか、 1辺10cmの正三角形3枚を並べて正三角形を作るには何枚使うか色々考えています。 そして下の式にを使い計算しました。
1辺が1枚の6角形の使用タイル枚数は6枚、2枚の時は24枚、3枚は54枚、 4枚は96枚使用します。
使用枚数は2006枚以下なので次の数列による計算式で求めます。
N2×6≦2006
N≦√2006/6
N≦18.2847…
Nは整数なので1辺は18枚となります。従って18×10=180cm
使用タイル数は182×6=1994枚です。
解答・その9
(ペンネ−ム:解答ルパン)
正六角形は6つの三角形からなるので、
一辺が 10cmの正六角形で使われる正三角形の枚数は 1×6枚 20cm 4×6=24枚 30cm 9×6=54枚 40cm 16×6=96枚 : : n cm n2×6=6・n2枚
6・n2≦2006=334・6+2 となる。
nは自然数なので、n2≦ 334 となるnの最大値を求めればよい。
182=324
192=361 より
182<334<192 であるからn=18 が最大値となる。
よって、6・182=6・324=1944枚
1944枚となりました。
解答・その10
(ペンネ−ム:JSミル)
実際図にしてみますと,タイルの1辺が10cmなので, 1辺が10cmの正六角形にはタイル3×2=6個,20cmの正六角形にはタイル12×2 =24個,30cmの正六角形には27×2=54個のタイルが必要です.これらを,タイル 一つ一つでみると
10cmの時 (1+2)×2 =6 20cmの時 (2+3+3+4)×2 =24 30cmの時 (3+4+4+5+5+6)×2 =54
となっており,一般化すると、10kcmの時
{(k+k+1)+(k+1+k+2)+(k+2+・・・・+(k+k-1+k+k)}×2・・?となる.
?は
{k+2(k+1+k+2+・・・+k+k-1)+k+k}×2 = {3k+2k(k-1)+k(k-1)}×2 = 6k2
従って,2006≧6k2となるkの最大値は18
答え:1辺が180cmの正六角形で,使用するタイルの数は1944枚
解答・その11
(ペンネ−ム:蜘蛛の巣城)
6個の正三角形で1個の正六角形を構成するとき、この正三角形を構成ピースと言い表す事にし、1辺が10p の正三角形を基本ピースとします。2006個以内の基本ピースで、最大の構成ピースを6個作ればよいわけです。
1つの構成ピースが、n 段の基本ピースの重なりで出来ているとき、下の不等式を満たす最大のnを見つける事にしましょう。
最大のn=18
従って、1辺180p の最大の正六角形を作ることが出来ます。 算数の問題だと言っているのに、違反ですね。
解答・その12
(ペンネ−ム:巷の夢)
10pの正三角形を基本とすると、一辺の長さの二乗倍で面積は増加する。 そこで10pのN倍を考えると面積はN2倍となる。 正六角形はこの正三角形6個からなるので、総面積は6N2となる。 又、この面積は一辺10pの正三角形の枚数も表しているので、2006より小さな最大のNを求めれば良い。
6N2≦2006
を解くとN=18となる。即ち求めるものは一辺180pの正六角形である。
解答・その13
(ペンネ−ム:夜ふかしのつらいおじさん)
できあがった正6角形の1辺の長さは、10cmの整数倍になります。
その1辺と中心とで決まる正3角形を考えます。(左の図)
その正3角形のタイルの個数を横に数えてみると右の図のようになっています。
タイルがn段積み重なっているとすると、その個数は、
1+3+5+・・・・・・+(2n−1)=n2
です。 相似の関係にある図形の面積は対応長さの平方に比例するのですぐにn2個とも考えられます。
だから1辺が10ncmの正6角形では、6n^2個のタイルが必要です。
6n2 ≦ 2006
を解くと、最大の整数は、n=18です。
だから、1辺の長さは、180cmとなります。
(余りは62個です)
解答・その14
(ペンネ−ム:Toru)
1辺10cmのタイルを使うから、正六角形の1辺は10 cmの自然数倍となり この場合、1辺10cmのタイルですき間なくうめることができる。 1辺10N cmの正六角形の面積は1辺10cmのもののN2倍 よって6xN2個のタイルが必要
6x182=1944
6x192=2166
より 1辺 180cm の正六角形が可能
解答・その15
(ペンネ−ム:三角定規)
図のように,正六角形は等辺の正三角形6枚から作られる。1辺が nの正三角形は,1辺1の正三角形(=単位正三角形)n2 枚から作られから,1辺nの正六角形は6n2枚の単位正三角形から成る。2006 以下の6 n2 の最大値は,n=18 のときの 1944。
よって,1辺10cmの正三角形2006枚から作ることができる正六角形の1辺は180cm。
正解者
teki 杖のおじさん のっこん ドンキー やなせ 巷の夢 三角定規 Toru T_Tatekawa オヤジ JSミル 夜ふかしのつらいおじさん 解答ルパン kiyo 蜘蛛の巣城
6方向に対象性を持っている図形なので、その1/6を考えていけばいいことになります。 そうやって行き着いた式「6n2≦2006」を眺めると、 2次元に広がる図形だから、そりゃそうだよねと妙に納得します。
この式を満たす最大の整数はn=18で、このとき使用するタイルの数は1944枚、62枚余ることになります。 つまり、2006という数の必然性はないということです、ごめんなさい。