Weekend Mathematics/問題/時計の問題105
105.時計の問題
午前0時から正午までの間に、時計の長針と短針は何回重なりますか。ただし、午前0時と正午は含めないものとします。また、時間を足すのと同じ方法で、これらの重なった時刻をすべて足すと、合計ではいくらになりますか。
算数100の難問・奇問
中村義作
奈良学園中
講談社ブルーバックス
解答・その1
(ペンネ−ム:足立of joy toy)
(-_-)たぶん一時間に短針と長針の開始位置が5分ほどずれる んで、そやから 0時はぴったりあってて そこから12時間なので 1時間ずれる なので10回重なるわけ うん!
解答・その2
(ペンネ−ム:ありひとフォ〜〜〜!!)
午前0時から正午まで、43200秒あります。 時計の長針と短針の1秒毎の角度をそれぞれ 表計算ソフトを用いて計算しました。
時間 通算秒数 角度 時 分 秒 短針 長針 1 5 27 3927 32.7250 32.7000 2 10 54 7854 65.4500 65.40003
16 21 11781 98.1750 98.1000 4 21 49 15709 130.9083 130.9000 5 27 16 19636 163.6333 163.6000 6 32 43 23563 196.3583 196.3000 7 38 10 27490 229.0833 229.0000 8 43 38 31418 261.8167 261.8000 9 49 5 35345 294.5417 294.5000 10 54 32 39272 327.2667 327.2000この計算をもとに、長針と短針が重なりあう時間を求めました。 上に示した結果より、 時計の長針と短針が重なりあうのは10回。 重なった時刻をすべて足すと 215,995秒です。 時間に直すと、59時間59分55秒です。(Excelで計算していますので、誤差がでます。)
解答・その3
(ペンネ−ム:やなせ)
問題1の答えは10回
問題2の答えは60時間でした。Excelを使って、短針と長針の動きを見ました。
短針が1分間に進む角度 30÷60=0.5
短針が1秒間に進む角度 0.5÷60=0.008333333
長針が1分間に進む角度 360÷60=6
長針が1秒間に進む角度 6÷60=0.1
1回目の重なる時刻 1:05:27 2回目の重なる時刻 2:10:55 3回目の重なる時刻 3:16:22 4回目の重なる時刻 4:21:49 5回目の重なる時刻 5:27:16 6回目の重なる時刻 6:32:44 7回目の重なる時刻 7:38:11 8回目の重なる時刻 8:43:38 9回目の重なる時刻 9:49:05 10回目の重なる時刻 0:54:33 時刻の合計 60:00:00
解答・その4
(ペンネ−ム:杖のおじさん)
答え 重なる回数 10回 、 時間の合計 60時間です
時計の針が重なる時間は次の通りです
1回 1時5分+5/11分
2回 2時10分+10/11分
3回 3時15分+15/11分
4回 4時20分+20/11分
5回 5時25分+25/11分
6回 6時30分+30/11分
7回 7時35分+35/11分
8回 8時40分+40/11分
9回 9時45分+45/11分
10回 10時50分+50/11分
時間の合計は (10×(1+10))÷2=55時間
分の合計は ((10×(5+50))÷2=275÷60=4時間余り35分
端数の分の合計は ((10×(5+50))÷2=275÷11=25分
上の時間を合計すると
(55+4)時間+(35+25)分=60時間です
解答・その5
(ペンネ−ム:三角定規)
時計の針は1分間に長針が6°,短針が30/60 °回り,短針は1時間に30°回るから h時m分に長針・短針が重なるとすると,
30(h+m/60)=6 m ∴ m=(60/11)h
これが0時から12時までの時刻となるのは,h=1,2,…,10 の10回 …[答]
1時60/11分+2時120/11分+…+10時600/11分=55時300分=60時間 …[答]
解答・その6
(ペンネ−ム:ニトロ)
ます短針と長針が重なる回数は
1.1時台・2時台・・・9時台・10時台 合計10回
2.x時y分の時の短針・長針の位置を以下の様に表す。
長針=y/60 ・・@式 時計一周を60分割している。
短針=(60x+y)/(60×12) ・・A式 時計一周を60×12分割している。
短針・長針が重なる時は @式=A式より
y/60=(60x+y)/(60×12)
y=60x/11
∴短針・長針が重なっている時間を算出します。
1時台 x=1 y=60×1/11= 60/11
2時台 x=2 y=60×2/11= 120/11
3時台 x=3 y=60×3/11= 180/11
4時台 x=4 y=60×4/11= 240/11
5時台 x=5 y=60×5/11= 300/11
6時台 x=6 y=60×6/11= 360/11
7時台 x=7 y=60×7/11= 420/11
8時台 x=8 y=60×8/11= 480/11
9時台 x=9 y=60×9/11= 540/11
10時台 x=10 y=60×10/11=600/11
Σx=55時間
Σy=3300/11分=300分=5時間
解答 60時間
解答・その7
(ペンネ−ム:寺脇犬)
午前0時00分には長短の針は 重なっている。 これから12時間で 長針は12周、短針は1周するから 長針は短針と 11回重なり追い越す、つまり12時間に11回だから 12/11 時間ごとに重なり追い越すが、長短の針は 各々一定速で 移動しているから それは 等間隔で起る。 そこで1回目の追い越しは午前0時00分から 12/11時間後だから
1時 60/11分におこる。
ここで ちょっと疑問、追い越すとき イコール 重なるとき でいいのかな? そこで 1時00分から 2時00分の間で 長短の針が重なるときを 求めると
6x =0.5x +30 より x = 60/11
だから 1時00分から 60/11分後で 重なるのは 1時 60/11分 となって 追い越すとされるときと同じになるから 追い越すとき イコール 重なるとき でいいらしい。 因みに 11回目の重なり追い越しは、
12/11 時間 × 11 = 12
より午前0時00分から12時間後の正午だからはぶかれる。 従って10回重なるが答えです。 次に 重なる時刻を全部足すと、
(12/11)+2 (12/11)+3(12/11)+4(12/11)+5(12/11)+6(12/11)+7(11/12)+8(12/11)+9(12/11)+10(12/11) = 60
答え 60時間
解答・その8
(ペンネ−ム:ちかひで)
時針と分針の0時からの回転角度をθとします。
時刻tと時針の角度θとの関係を時間単位で表すと,
t1=(12/360)×θ
分針の場合は時間(回転数)をTで表して
t2=(1/360)×θ+I ・・・・・・・・@
但し、I=1,2,・・,11 I=0と12は所与条件により除く。
t1=t2だから
θ=(360/11)×I ・・・・・・・・・・A
を得る。A式を@式に代入
t1=(12/360)×(360/11)×I=(12/11)×I(hr)
I=1,2,・・・,11について計算すると下表のようになります。
I 分時刻 分時刻合計 時間時刻合計 1 5.455 65.455 1.091 2 10.909 196.364 3.273 3 16.364 392.727 6.545 4 21.818 654.545 10.909 5 27.273 981.818 16.364 6 32.727 1374.546 22.909 7 38.182 1832.727 30.545 8 43.636 2356.364 39.273 9 49.091 2945.455 49.091 10 54.545 3600.000 60.000 11 60.000 4320.000 72.000 ANS.1.10回重なる。(I=11は正午になる)
2.60時間
〔註〕θとtの直交座標上で時針と分針の動きを表す2直線の 交点の座標を求める方法が、視覚的でわかり易い。
解答・その9
(ペンネ−ム:mhayashi)
11時台は長針と短針が重なることはなく,午前0時ちょうども省くので 長針と短針が重なるのは1〜10時の10回.
a 時 b 分に長針と短針が重なるとすると 長針は 60 分間で 360 度進むので,b 分間で 6b 度進む.
短針は 12 時間で 360 度進むので(60 分間で 30 度進むので),
a 時間 b 分で 30a+b/2 度進む.
よって長針と短針が重なるのは 6b=30a+b/2 とときである.
すなわち b=60a/11
a は 1 から 10 の整数値をとるので代入すると
以上よりそれらの時間の合計は 60(1+2+3+4+5+6+7+8+9+10)/11=300
よって 55 時間 300 分,すなわち 60 時間となる.
解答・その10
(ペンネ−ム:teki)
1 10回
2 60時間(時間と分を別に書けば、55時間300分)
時計の長針は1時間に360度、短針は1時間に30度進みます。 ですから、重なるのは12/11時間に1回ということになります。 1時台から10時台にそれぞれ1回ずつ重なるので、合計時間は
解答・その11
(ペンネ−ム:nao)
時計の長針は、5分で30度、ですから1分で6度進みます。 短針は、1時間で30度、ですから、1分で、30÷60=1/2度すすみます。
最初、重なった状態から、次にまた重なるということは、長針が短針に追いつくとい うことです。つまり、360度先にいる短針を追いかけることと考えます。 1分で6度ー1/2度=11/2度 差が縮まります。 360度の差が縮まるには、360÷(11/2)=360×(2/11)=720 /11分かかります。720/11分たつと、長針が短針に追いつく、つまり重なり ます。 その次に重なるのは、また、360度の差を追いかけることになるので、同じ計算で、 720/11分後ということになります。つまり、720/11分に一度づつ重なり ます。 0時から正午までに何回重なるかということは、0時から正午までの12時間の間に、 720/11分が何回あるかということです。
12×60=720分
720÷(720/11)=720×(11/720)=11回
最後の正午の重なりは入れないので、11ー1=10回 が最初の答えです。
つぎに、重なった時刻を時間と考えてすべての和を出す問題です。 一回目に重なるまでの時間は720/11分。二回目に重なるまでの時間は(720 /11)×2、三回目に重なるまでの時間は(720/11)×3。・・・ そこで、10回までの和は、
(720/11)×(1+2+3+4+5+6+7+8+9+10)=(720/11)×(11×10/2) =3600分
3600÷60=60時間
解答・その12
(ペンネ−ム:浜田 明巳)
長針は1時間に360°/12=30°回転するので,1分間に30°/60=(1/2)°回転する.
短針は1時間に360°回転するので,1分間に360°/60=6°回転する.
長針と短針が重なる時刻をx時y分とすると,
(60x+y)×(1/2)=y×6
∴60x+y=12y
∴60x=11y
∴y=60x/11
故に重なる時刻はx時(60x/11)分となる.つまり1回重なってから次に重なるまで1時間(60/11)分かかる.
つまり正午の直前に重なるのは,10時台である.
故にx時(60x/11)分で,x=1,2,3,・・・,10を代入し,その総和を求めればよい.
故に求める答は,
1時(60/11)分×(1+2+3+・・・+10)
=1時(60/11)分×(10・11/2)
=1時(60/11)分×55
=55時(60・5)分
=60時
=2日12時・・・(答)
解答・その13
(ペンネ−ム:JSミル)
さて,問題105の答えですが,午前0時から正午までに長針と短針の重なる回数は10回です.
短針はその12時間=720分の間に360度回りますので,1分間に1/2度動きます.
長針は60分間の間に360度回りますので,1分間に6度動きます.
したがって,短針,長針が重なり合うまでの時間をXn(X>60,n=N)分とすると, 後には短針がXn/2度,長針が6Xn−360N(1≦N≦10,Nは整数)度動きます. よって,Xn/2=6X−360Nとなり,Xn=720N/11(1≦N≦10,Nは整数)となります.したがって,
合計時間=X1+X2+・・・・+X10=720×(1+2+・・・・+10)/11=3600分 =60時間
解答・その14
(ペンネ−ム:巷の夢)
長針の一分間の進み角度は6°、短針は1/2°である。また題意より0時から1時までの間には重ならないことは明らかである。更に11時と正午の間でも重ならない。因って、1時以降の重なる分をtとすると、
30°+t/2=6t
が成立する。これを解いてt=60/11となる。後は同様な考察から、同様な式が9個立てられるので、長針と短針の重なる回数は10回である。
先程の計算を繰り返すとtとして60/11、120/11、・・・・600/11となる。因ってこれらを加え、
(60/11)(1+2+・・・・+10)=(60/11)(11×10/2)=300分=5時間
となる。これに1時から10時の和である55時間を加え、求めるものは60時間となる。
解答・その15
(ペンネ−ム:Toru)
長針は短針を、1時から2時で一回、2時から3時で一回、3時から4時で一回、 4時から5時で一回、5時から6時で一回、6時から7時で一回、7時から8時で一 回、8時から9時で一回、9時から10時で一回、10時から11時で一回、追いこ すから、計10回重なる。
これらのうち、1時から2時で重なる時と10時から11時で重なる時は左右対称 で、この和は12時間になる。同様に2時から3時と9時から10時、3時から4時 と8時から9時、4時から5時と7時から8時、5時から6時と6時から7時を、組 で考えれば合計は12x5=60時間
<別解>
k時から(k+1)時の間(k=1,2,----,10)で、長針と短針が重なる時間をk時x分と すると 5k+x/12=x からx=60k/11 よって針の重なる時間はk時60k/11分(割り切れな いのでちょっとすっきりしませんが)これをk=1〜10まで足しあわせて、
から55時間300分=60時間
解答・その16
(ペンネ−ム:ドンキー)
まず、午前0時台と11時台は長針と短針は重ならないので、重なるのは1時台から10時台までのそれぞれ1回ずつだから10回 ・・・(答)
次に、k時台で重なるときの時刻を考える。
k時になると長針は12、短針はkの目盛を指す。
そこからm分経つと、長針はm分、短針は(m/12)分の目盛だけ進むので、 長針と短針が重なるときには、
m=5k+(m/12)
∴ m=60k/11
すなわちk時台で長針と短針が重なる時刻はk時(60k/11)分である。
したがってその時刻を合計すると、上の時刻でkを1〜10として加えればよいので
1+2+3+4+5+6+7+8+9+10(時間) 60(1+2+3+4+5+6+7+8+9+10)/11(分)
よって 55時間300分
すなわち 60時間 ・・・(答)
<別解>
(10回を導くのは同じ)
ここで、1時と11時の状態の時計を用意します。
この2つの時計の針の位置は、12と6の目盛を結ぶ線分(Lとします)に関して線対称です。
ここから、1時の時計のほうは時計回りに、11時の時計のほうは反時計回りにそれぞれ同じ速度で針を動かすと、 これもまたLに関して線対称にふるまいます。
したがって始めに1時だった時計が1時k分を指していれば、 始めに11時だった時計は11時(-k)分、つまり10時(60-k)分を指していることになります。
このことはもちろん、それぞれの時計の短針と長針が重なったときに関しても言えますから、 重なった瞬間のこの2つの時計の時刻を足すと、kと-kが打ち消しあって、結局12時間になります。
上では1時と11時に関して考えましたが、2時と10時、3時と9時、4時と8時、5時と7時についても同じです。
6時は線対称の軸Lそのものなので、考えなくてもいいですから、答えは
12×5=60(時間)
となります。
解答・その17
(ペンネ−ム:夜ふかしのつらいおじさん)
この時計は5分ごとに太線があるタイプのものとします。
(1、2などの文字は書いてない)
午前0時から時計の様子をビデオに撮影していたとしましょう。
(このビデオは逆回転可能な機能を持っているとします)
午前0時の次に時計の長針と短針が重なったとき(n=1)からビデオを逆回転をさせます。
その様子を鏡に映して見てみましょう。
すると不思議なことに、正午の前に時計の長針と短針が重なったとき(n=10)から正午にかけての様子と全く同じです。
これは、n=1のときの時間とn=10のときの時間を足すと12時間になることを意味します。
同様にn=2のときの時間とn=9のときの時間を足すと12時間になります。
n=3のときとn=8のときの時間、n=4のときとn=7のときの時間、n=5のときとn=6のときの時間をそれぞれ足せばそれぞれ12時間になります。
だから、12×5=60時間です。
こう考えれば長針と短針が重なったときの正確な時間を知らなくても合計の時間は計算できます。
<別解>
時計の長針は60分で360度回るので、360/60=6[度/分]の速さです。
短針は60分で30度回るので、30/60=1/2[度/分]の速さです。
午前0時からの時間をt分とし、長針と短針が重なった回数をnとすると、
6t−360n=1/2・t ・・・ @
0<t<12・60=720 ・・・ A
@よりt=2/11・360n=720/11・nなので、
0<720/11・n<720
0<1/11・n<1
となり、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9、10つまり10回です。
また、時間の合計は、
720/11・(1+2+3+4+5+6+7+8+9+10)
=3600[分]
=60[時間]
となります。
解答・その18
(ペンネ−ム:蜘蛛の巣城)
一般論から述べると、任意の位置から短針が1回転する間、長針は12回転します。従って長短針の重なる機会は11回です。この場合の1回転というのは、最初の位置をあらわす一般角 について
区間[θ−2π,θ) または (θ−2π,θ]
を意味します。 すなわち、端点の一方を閉じ他方を開いた1回転ですね。 0時から12時の1回転で、0時と12時の長短針の重なりを除くのが問題の条件ですが、もともと一方は除かれていて新たに他方を除くことになりますから、長短針の重なる機会は10回です。
透明な文字盤があって、表の世界で時は0時から12時に進行し、裏では12時から0時へ逆行するものとします。一般に、任意の時刻において(時間を加えるようにして)表裏の時刻を足せば12時間になるのは明らかです。
10回の重なる機会が何時何分であろうと、表裏の時刻の和はそれぞれ12時間。合計120時間。10回の機会は文字盤の左右に5回ずつ対称にあらわれますから、表の合計と裏のそれとは等しく、従って表裏の世界を分けてそれぞれ60時間です。 これを要するに、等差数列の和を求めたのでした。
正解者
杖のおじさん 浜田 明巳 teki JSミル 巷の夢 Toru nao 足立of joy toy 夜ふかしのつらいおじさん ドンキー ちかひで ニトロ やなせ ありひとフォ〜〜〜!! 蜘蛛の巣城 mhayashi 寺脇犬 三角定規
この問題のおもしろいところは、長針と短針が重なる時刻を正確に求めることなく、 解答にたどりつけるということでしょうか。 12時間の間に、短針と長針が何回転するかを考えれば、1番の答えを出すことができます。 2番については、長針と短針が重なる時刻から再び重なる時刻までの間隔が常に一定であるということに気づけば、等差数列の和を求めればいいということになります(この場合は重なる時刻を求める必要があります)。 また、何人かの方からご指摘のあるように、対称性をうまく使うと、 足して12時間、それを5セットと考えるとあっという間に答えにたどりつけますね。