Challenge!

問題1 電卓の問題
Weekend Mathematics問題/問題1 電卓の問題

1.電卓の問題

電卓に「0.999999999」を表示させるのにボタンを最低何回押せばよいでしょうか?


問題の出典

ピ−タ−・フランクルのパズルより面白い中学入試の算数
講談社

答えと解説

解答・その1

「1」「÷」「3」「×」「3」「=」の6回
まともに計算すれば1÷3は1/3すなわち0.33333・・・である。 しかし、電卓の場合1÷3を計算した結果が画面に表示された時点で、循環する無限小数0.33333・・・ではなく有限小数0.333333333(機種により3の個数は異なる)として、電卓内部の演算装置に認識される。 0.333333333×3は、言うまでもなく0.999999999である。


解答・その1・コメント

無限小数と有限小数の違いが認識できてるところがすごい!


解答・その2

電卓を押す回数を減らすために・・・
1)2ケタになると数字を2回押さなければならないため、
数字は1ケタにする。
2)小数のケタ数が多いため、割り切れないわり算を使う。
(割る数は偶数でない。)
上を考えて、
除法、1回では「0.999・・・」と表示されないため、除法後の計算を考える。「0.999・・・」を999・・・とならばないように分解する。(1回で999・・・と表示できないから。)

                      ・ 
0.999・・・=0.3×3
               ・   
                =0.249×4
             ・
                =0.16×6
           ・    ・
                =0.142857×7
               ・
                =0.1249×8
            ・
               =0.1×9
                ・       ・    
上から適当なものを選ぶ → 0.3×3 と 0.1×9
  ・       ・
0.3×3 と 0.1×9 において、
                   ・   ・
3と9は整数であるのでおいといて、0.3と0.1について考える。
  ・         ・ 
0.3=1÷3   0.1=1÷9
        ・   
よって上から0.3×3は、1÷3×3=
  ・
0.1×9は、1÷9×9=

だから、数字3、記号3で6回となる。



迷答

電卓と対決しましたが、ただ0.999999999とシンプルに行くのが 一番はやくでてくるのです。
でも1つ発見したので、一応いじで書きます。 20回もボタンをおさなきゃいけないのですよ。 まったく。 電卓のくせに迷惑な。
0.9と3回おして「√」←このボタンで4回、そして、連打・・・ ダダダダダダダダ・・・。 20回目で(0.9の3回も含めて)0.999999と出ます。 ただそれだけです。 つまらない。 しかも、なんだか9の数が少ない、ような、気が。
でも発見時は感動のあらし。りんごりら(ペンネ−ム)やりました。 ついに、ついに発見です。 と、まあうれしいことはうれしかったんです。 でも先生はどこのボタンを何回押せばいい、といことを 知っていらっしゃるんでしょう。 先生のいじわる。


迷答・コメント

「a1=0.9、an+1=√an、 lim(n→∞)an=?」を電卓で実験しちゃったわけね。

さて、logan=cnとすると、 an+1=√anだから、(常用)対数をとって
logan+1=1/2loganより、 cn+1=1/2cn、
c1=log0.9、
従って、cnは等比数列だから、 cn=log0.9(1/2)n-1
lim(n→∞)cn=lim(n→∞)log0.9(1/2)n-1=0
n=10cnより、
lim(n→∞)an=lim(n→∞)10cn=100=1というわけですね。

ところで、c1=log0.9<log1=0 なので、cn<0、
従って、an=10cn≦100=1、 つまり、上に有界。

そして、an+1/an=√an/an=1/√an≧1より、
(0<an≦1だから、)
an+1≧an、つまり、単調増加。

そういえば「上に有界な単調増加数列は必ず収束する(極限値を持つ)」という定理がありましたねえ。

というわけで、0.9を出発点にしてずんずんと1に向かって増加していく、 その途中に0.99999・・・があるわけね。
出発点は0より大きく1より小さいなら他の値でもいい。 1に近い値からスタ−トした方が早く1に近づく。 1より大きい値を出発点にすると1より大きい方から単調減少で1に近づく。 是非、最寄りの電卓でやってみて!

(感想:HTMLで数式を記述するのはむずかしい。 勉強不足ですいません。 読みにくいところがありますが、お許し下さい。 数式エディタ−がほしい!)



そんなのあり−っ? その1

3回

0で1回目、コンマで2回目、9を押し続ければいっぱい出る。


そんなのあり−っ? その2

1回
電源を入れて0.999999999を出し、M+を押す。そして電源をOFFにする。 そこからまた、ONにしてMRを押すと1回で0.999999999が出る。



質問

1÷3=1/3、これと3との積は1。しかし、1÷3=0.33333・・・。これと3との積は0.99999・・・?
では1=0.99999・・・なのでしょうか。どういうことなのでしょうか。(数学のナゾ?)


お答えします

0.99999・・・と無限に続く数は、1と等しいのでしょうか。それとも、微妙に違うのでしょうか。

こう考えられるかな。

x=0.99999・・・とする。

        x=0.99999・・・   これを10倍して、
−)10x=9.9999・・・・  そして、引き算すると、

−9x=−9
従って、x=1
すなわち0.99999・・・=1なのです。

ここでのポイントは9が無限に続くということです。たとえ、どんなに続いていてもそれが有限ではこうはいかないのです。 無限というのは実に不思議としかいいようがありません。

まとめ

電卓の性能に左右されますね。

答えは「1」「÷」「3」「×」「3」「=」の6回である。
「1÷9×9=」「3÷9×3=」でもよい。
ただし、性能の良い電卓(?関数電卓)で計算すると答えが1になってしまうこともある。 この場合は「1−1(exp)9(+/-)=」の7回。これは、1−1×10−9という式の入力の仕方です。 よく「数学では答えがただ1つ」なんて言葉を耳にしますが、そうでもないですね。


top