第7回研修会
日時 | 平成13年3月24日(土)1時30分から |
場所 | 県立神奈川工業高校 6階コンピュータ室 |
内容 |
「はじめてのXML」
XMLを実際につかえるようにします
- 基本 ExcelシートからXMLへのデータ変換(川井作成ツール使用)
XSLでXMLからデータを抽出する
- 応用 校内イントラネット上で各クラスの生徒顔写真一覧を閲覧できるようにする
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講師 |
川井正司(向工定)
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感想:
SGML XML HTML 等と、変な言葉を
聞くようになってきました。すかさず、研修会が
開かれました。
幹事さん、いつもありがとうございます。
エクセルのシートより簡単に、XMLを作成する
方法を、教えていただきました。多分、かなりの
時間をかけて、ソフトを作成されたのだと思いま
す。
残念ながら、私は理解不足のようです。プリント
の勉強を始めました。(M.T.)
XMLかじってみました。
- 「自分が使ってナンボのXML」
「XML」気になる言葉ですネー。
特にWebなんぞで日々タグを駆使している人にとってはサゾ気が気ではないことで
しょう。
XMLの専門月刊誌もいくつか出ていますし。私、本屋でのぞいて見ました。何が書
いてあるのかサッパリわかりませんでした。私には関係のない世界に思えました。こ
れはプロの領域ですかね。
「サルでも分かるXML」をさがして、それラシキ本を2,3買ってきました。これ
でもサルのつもりだった私、理解できませんでした。(オレはサル以下か!?)
- 私には「Webページを作るのにワザワザ、データ部と表示部を2つにしてコムヅ
カしくメンドくしているようにしか見えません」でした。「同じことを実現するに
は、ヤサシク、簡単なほうがいいに決まっています。」
私の購入した本にはXMLのHTMLライクな使い方ばっかり書いてあって「ホラ、
XMLをつかうとHTMLではできなかったこんなことが簡単にできますよ。」とか
「同じ事をするならXMLのほうがHTMLよりずっと簡単ですよ。」の例が1つも
載っていませんでした。私の見た本の例題を実現するならHTMLのほうがずっと簡
単です。
- 私はあきらめて丸投げすることにしました。
コリャだめだ。専門家に頼むしかない。ということで我校にきている専門家に「研究
会のレクチャー」を依頼したのですが、モロモロの事情でNG。安直なモクロミはも
ろくも崩れ去りました。世の中そう甘くない。シャーナイ、自分でヤルッキャない。
- 「自分にとってXMLのメリット」はあるのか。
新しいツールの意義は「今までできなかったことができる。」、「今までよりズット
楽にできる。」につきます。それも自分の目線(スキル)で実行できなければ意味が
ありません。プロの世界ではドーノコーノでは自分には関係がありません。「自分に
とってのXML」を探すしかありません。
- 「ヤッパXMLはスゴイ」かも
XMLの守備範囲は広範すぎてかえって捕らえどころがないみたいです。要は自分に
とってメリットのある部分を見つけ出すことです。「自分が使えてナンボ、自分が楽
してナンボ」です。
なんとなく解かってきたことは「データベースエンジンがなくてもWebデータベー
スらしきことがでそうだ。」ということです。
Webデータベースをやったことのある人ならお分かりだと思いますが、Webデー
タベースをやるにはかなりの資本を必要とします。広範な知識も求められます。II
S、ASP,SQL、ADO等々、当然スクリプト、HTMLも必要です。決してお
手軽ではありません。
- いろいろ本をめくって思い至った先が「Excelの表をそのままWebページに
変換できないか。」です。
ExcelのシートをHTMLでテーブルに変換するのはカナリメンドイ作業だと思
います。
各セルの内容を<TR>や<TD>でくるんでやらなければなりません。考えただけ
でゾットします。
もっとも画面をそのままの絵柄でHTMLに変換するなら、ファイルの種類でWeb
ページを指定すれば一発でできますが。
- XMLなら簡単か?
決してそんなことはありません。<TR>,<TD>の代わりに自分で決めたタグで
包んでやらなければなりません。何のことはない、HTMLと同じです。いやそれだ
けでは表示されません。表示するためのプログラムXSLを書かなくてはなりませ
ん。「HTMLよりメンドイじゃん。」その通りです。HTMLならそのままでテー
ブルを表示してくれます。単にシートをWeb上に表示するだけならHTMLのほう
がラクチンです。
- ではナゼXMLなのでしょう。
「表示内容をデータとして扱える。」これがHTMLとの決定的な違いです。
HTMLで表示される内容は見た目だけの文字の形をした単なる絵柄に他なりませ
ん。人が見て初めてデータとなりえますが、PC内部でデータとして扱うことはでき
ません。
- XMLの中身はデータそのものです。
ですからそのデータを表示するためには、表示するためのプログラムを書いてあげな
ければなりません。それがXSLです。XMLの中身はデータですから、XSLで何
をどう表示するか、しないかを決めることができます。XMLのデータは同じでもX
SLで表示内容を変えることができます。
HTMLでは一度決めた表示はそのままです。変えることはできません。表示内容を
変えるには新たに組み直さなければなりません。
- どうやってExcelのシートのデータをXMLに落とすの?
XMLのサンプルを見ればお分かりの通り、とうてい手作業なんかではやってられま
せん。やる気にすらなりません。「ExcelのデータがXMLに落ちてしまえさえ
すれば後は簡単!」ということが解かってきました。話は簡単「変換ツール」を買え
ばよいのです。
- Excel変換は外道か
何か今ひとつシックリこないんです。
どの本にもXMLをはじめるにあたってExcelのシートをXMLにデータ変換し
て始めるなどとは書いてありません。始めにXMLありきなのです。素朴な疑問が湧
いてきます。元ネタのXMLデータはいったいどうやって作るのだろう。そのための
ツールはあることはあるようですが、一つづつチマチマ入力したり、Excelから
の変換ツールも超マイナーレーベル発で、いわゆる「本物」ではないのです。
何かXMLの本筋からズレているような気がしてなりません。このままやっていけば
OKという感じがどうにももてません。何か変だ。Excel変換は外道に思えてな
りません。超マイナーレーベル発の外道のツールを金を出して買う気にはどうしても
なりません。
- 外道も一つの道か
我々の手持ちの環境で、XMLをやるのに他に良い方法が思いつきません。手作業は
カンベンだし。
ウーンXMLをほっぽりだそうか。そうもいかないしなー。3月の研究会あるし
なー。仕方ない「変換ツール」を自分で作ろうということにしました。
- サル「変換ツール」に挑戦
今までに別の目的で作ったツールがありましたが、少し変更すればできそうだという
ことはなんとなく感じていました。
イザ改築。思ったより簡単にできてしまいました。「サルの歌」の気分です。「あん
まり上手にできたので逆立ち1回やりました。」(逆立ちできませんが)
- コレ使えます。「Excelの表を簡単にWebページに変換できる」
ExcelのシートのデータをXMLに変換できてしまえばそれをWeb上に表示す
るのは簡単です。自分で言うの何ですが「コレ使えます」。自分の目線でのXMLの
利用にピッタリです。「ExcelのシートをWebページに変換する。」実際に
使ってナンボですから、とりあえずはこれでも十分だと思います。
こういう使い方(静的使い方)は本来XMLのめざすところではないと思われます。
しかしどんな使い方をしようがそんなことはかってです。要は自分にとってゴリヤク
があればそれでいいのです。
「変換ツール」で静的に出力したXMLデータとRDBから動的に引き出したXML
のデータ形式には何の違いも有りません。XSLによるデータ処理の方法は全く同じ
です。
- コレ使えますその2「データベースツールがなくてもデータベースの授業ができ
る」
現在、県立校でデータベースの授業を行っているところは商業、情報以外ではたぶん
ないのではないでしょうか。SQLServer,oRacle等が授業用のPCに
接続されている、あるいはAccessが入っている学校はほとんどないと思われま
す。データベースはコンピュータの利用形態のもっとも重要な基本の一つです。デー
タベースぬきの情報の授業など考えられません。XMLならこれから主流になる最新
のデータベースの授業がデータベースツールがなくてもできます。ただ手作業で元ネ
タのデータベースとなるXMLを仕込むのはかなり無理があります。「変換ツール」
を使えば元ネタの仕込みは一発でOKです。XSLで必要なデータをピックアップす
るだけです。最新かつ世間に通用するデータベースの授業をおこなうことができま
す。
- テナわけで
3月24日(予定)の研究会に参加されるかたには私メが作った「Excelシート
をXMLに変換」ツールをもれなく差し上げます。どうぞご期待ください。
- 追記:どうしてXMLなのか
私が言うまでもなく、PCの世界は広範でありそれぞれの分野の奥も大変深いわけで
す。
我々素人がどんな切り口で関わろうとも、食べてみようかなと思っていくそばから変
化してしまい特定の一分野に関しても到底消化しきれるものではありません。
当然です。専門の職業ではないのです。日々特定の分野にたずさわっているプロでさ
えその変化について行くのは容易な事ではないそうです。
巷で騒がれる情報は気になります。しかし我々は気楽でいられます。巷で騒がれてい
る情報を検証しなければならない立場にはないからです。その必要もありません。
なぜなら検証しようにも自分の手中に検証することができる環境がないからです。手
が出せるわけがありません。
巷で騒がれるコトガラはそれなりに理由があると思います。しかしそれが自分とどう
いう位置関係にあるかは考える必要があると思います。
なぜ本屋にはあんなにたくさんのWord,Excel、AccessのVBAの本
があるのでしょう。それは我々一般ユーザーの手中に検証することができる環境があ
るからです。
ではトレンドのXMLはどうなんでしょうか。あるといえばある、とでもいいましょ
うか。IE5とメモ帳があれば特別なツールを購入することなくプログラムも実行も
できてしまいます。
でもそれは水を飲むための蛇口があるようなもので、まさかメモ帳1本でXMLはO
Kということではありません。(我々にとってのXMLはIE5とメモ帳だけでOK
ですが)
現在売られているXMLの入門書の多くはこの環境で検証できる内容を扱っているた
め別バージョンのHTMLの解説書のようになってしまっています。たしかにXML
を扱うには必要な知識ですが、なぜXMLかが見えにくくなっています。「めんどく
さいHTML」のような誤解を与えかねません。
「どうしてXMLなのか」はXMLを扱った多くの雑誌、書籍の導入部にかかれてい
ます。「インターネットの中をXMLが走るようになる」そんなようなことが書かれ
ていると思います。間違いなくそうなるでしょう。本当にIT革命です。インター
ネットの利用形態が確実に変わるでしょう。
でもその変化を我々は多分気づくことはないと思います。その必要もないでしょう。
Webページの結果としての絵柄に接したり、インターネットが便利になったなーと
思う程度で、その水面下のテクの変化(HTMLからXML)に接することはないと
思います。我々が置かれている立場からは直接関係がないからです。
- Webデータベースをやるひとは避けて通れない。
XMLはWebデータベースのためのテクといっても過言ではないでしょう。現在W
ebなしのデータベースなど考えられませんから、すでにデータベースサーバーを
やっている人、やったことのある人、これからやる人にとっては必須項目です。この
世界がまさにXMLになるからです。これからやる人にとっては好都合です。なにを
やっても初めてすることは本人にとっては新しいことですから。
SQL2000はIEのURLからクエリーの発行ができます。結果がXMLで返ってき
ます。ぜひ1度試してみてください。新しい時代を感じることができるとおもいま
す。
- SQL2000Serverが¥50で手に入る
切手代だけで120日間期間限定版ですが、VisualStudio.Netベー
タ1日本語版のなかに含まれるかたちで入手できます。手に入れておいても損はない
のでは。(雑誌の折込ハガキ使用、4月30日まで)
もっとも.Netのほうを主に試すとは思いますが。
- 追記その2:Excel変換は外道ではないらしい
XML開発ツールの超メジャー会社、インフォテリアからなんとExcel変換ツー
ルでていました。それもこの会社の製品としては超破格値の¥8万弱。同様に超メ
ジャー会社のウェブメソッド社(日本代理店:東芝アドバンストシステム)のweb
Methods B2BのDeveloperというツールのなかにやはりExce
l変換ツールがあります。こちらは値段は問い合わせです。たぶんメンタマ飛び出る
ほど高いだろうな。どちらの製品も単純な変換機能だけではありませんが、いずれに
せよ高すぎて買えません。誰か買って使ってみてください。
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