NO.1863 包絡線 2010.6.22. 水の流れ
大学入試問題を見ていると、次のような問題が出ていることがあります。紹介します。
注:この記事に関する投稿の掲載は、2010年7月12日以降とします。
ColloquiumNO.257
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大学入試問題を見ていると、次のような問題が出ていることがあります。紹介します。
注:この記事に関する投稿の掲載は、2010年7月12日以降とします。
問題1
2n−1の約数は2i(i=0〜n-1)・・・(1)
これは等比数列なのでその和は2n−1・・・(2)
(2n−1)は素数で2n−1<2n−1なので
(1)に各々かけたものも異なる約数となりその和は
(2n−1)(2n−1)・・・(3)
(3) はもとの数も含んでいるので
2n−1(2n−1)の約数の総和は
(2)+(3)-2n−1(2n−1)=2n−1(2n−1)
よって完全数である。
問題2
分らなかったのでオイラーさんに聞いたら教えてくれました。自力ではないので降参です。
問題3
完全数6の約数1、2、3の約数の逆数を取り合計すると11/6となりますが?
題意がどうも分りません。自身も含むのでしょうか?それなら12/6=2となり分るの
ですが・・・
とりあえず自身も含むとしてやってみます。
完全数Nの約数を全て並べると
a0, a1, a2, a3・・・・an-1
a0,=1 an-1=N ・・・(1)
また
a0×an-1 =a1×an-2
=a2×an-3 =a3×an-4 =・・・・=ai ×ai+1=N (i=n/2-1)・・・(2)
a0×an-1 =a1×an-2
=a2×an-3 =a3×an-4 =・・・・=ai2=N (i=(n-1)/2)・・・(2)'
なので約数の逆数の総和は
(a0+an-1)/N+(a1+an-2 )/N・・・・+(ai+ai+1)/N・・・(3)
(a0+an-1)/N+(a1+an-2 )/N・・・・+(2ai)/N・・・(3)'
ここでNは完全数なので
(a0+a1+a2+a3・・・・+an-2)=N
結局(3)は
(N+N)/N=2
となります。
問題4
p、qが奇素数でpqが完全数ならば
1+p+q=pq・・・(1)
が成り立つ。変形すると
(p-1)(q-1)=2・・・(2)
1を除く最小の奇素数は3で2番目に小さい奇素数は5
よって(2)の左辺は常に8より大きくなり(2)は成立しない
したがってpqは完全数とはならない。
あまりに安易な証明に不安を覚えます・・・
0 準備
・ N=pm×qn の約数の個数は、(m+1)×(n+1)個 (p、qは素数)
・ N=pm×qn の約数は、次の展開の各項
(1+p+p2+p3+・・・+pm)
×(1+q+q2+q3+・・・+qn)
・ N=pm×qn の約数すべての和は、
(1+p+p2+p3+・・・+pm)
×(1+q+q2+q3+・・・+qn)
・ N=pm×qn が完全数かの判断は、
(1+p+p2+p3+・・・+pm)
×(1+q+q2+q3+・・・+qn)=2×N が成立するかどうか
1 2n-1×(2n−1)の約数の和は、
よって、2n-1×(2n−1)は完全数となります。
2 偶数の完全数は、因数分解すると、2n-1×(2K−1)の形になります。
・ 2K−1が素数のとき
完全数なのでこの値が2×2n-1×(2K−1)と等しいとして、
よって、2n-1×(2n−1)の形になります。
・ 2K−1=(2p−1)(2q−1)のとき、(2p−1と2q−1は素数とします)
となり、完全数にはなりえません。
※ 奇数部分2K−1が3個以上の奇素数の積の場合も同様に考えることができます。
3 Nを偶数の完全数とします。
4 積pqが完全数とすると、次の関係が成り立ちます。
このグラフをかくと、次のようになります。
(p,q)の組合せは、(2,3)と(3,2)だけですが奇素数のペアではありません。
複素関数論を勉強していたときに知った問題を提示します。
問1 ei(iは虚数単位)は複素数です。
複素数として具体的に式で表してください。
問2 2iも複素数です。
複素数として具体的に式で表してください。
問3 iiは実数になります。
実数として具体的に式で表してください。
問4 ご迷惑をおかけします。問題を訂正します。(2010.6.26.)
も実数になります。
実数として具体的に式で表してください。
皆さん、6,28,496,8128,次が 33550336 である数字が完全数である
とはご存知でしょう。完全数とは自分自身を除いた他のすべての正の約数の和がその数に一致している自然数をいいます。ここで、問題です。
問題1:2n−1が素数ならば、2n−1(2n−1)は完全数であることを証明せよ。
問題2:偶数の完全数はすべて、2n−1(2n−1)の形にかけることを証明せよ。
このとき、nおよび2n−1は素数である。
問題3:完全数Nのすべての正の約数について、その逆数をとり合計すると和が2になることを証明せよ。
問題4:pとqが、異なる奇素数であるとき、積pqは完全数でないことを証明せよ。
注:この記事に関する投稿の掲載は、2010年6月21日以降とします。
□ABCDの面積は、△ABCと△CDAの和なので、
余弦定理から△ABCと△CDAとでACの2乗を求めると、
この2式の差をとると、
(あ)と(い)を2乗して加えると、
∠B+D=180°のとき、cos(B+D)=−1となり四角形の面積が最大になります。
なお、この式で、d=0とすると三角形のヘロンの公式が導けます。
□ABCDの対角線ACの長さをxとおきます。
xはいろいろな値をとります。
この図の場合は、最大でA'Cの値、最小でA''Cの値になります。
a,b,c,d,xを用い、
ヘロンの公式で△ABCと△CDAの面積を求めます。
同様に
□ABCDの面積をyとおくとyは、xの関数になります。
xの定義域は、図1の場合、A''C<x<A'Cです。
※ yをx2の関数とみるとよいと思います。
図1から想像できるように、定義域の両端でyは小さな値をとります。
およそ、図2のような上に凸の曲線になります。
なお、この面積の式★の前半の値をyとおくと、x2とyとには楕円の関係があります。
この面積の式★の最大値を求めます。
t=x2とおきます。
面積の式をtで微分して最大値を考えます。
ここで、[ ]の中が0として次のように変形します。
両辺を2乗して、
ここで、tについて解きます。
後ろの[ ]が0とすると、a,b,c,dの値によってはtが負の値になります。
よって、前の[ ]が0として解くと、
このtを面積の式に代入して最大値を求めます。
まず、前半の根号の中を計算します。
次に、後半の根号の中を計算します。
(式の性質を考えて、a,bはc,dに、c,dはa,bに置き換えます)
以上からyの最大値は、
となります。
題意を、辺長a,b,c,dを変えないで面積を最大にせよ、という意味にとりました。
最初に本当にそんな事が出来るのか気になったので、問題の自由度を勘定します(例えば三角形だったら、不可能)。
四角形の頂点を2次元座標で表せば、2個の実数の組になるので、4頂点で8自由度。しかし四角形の形しか問題にならないので、1頂点の位置と、1辺の方向は固定できる。これらの自由度は3なので、8−3=5自由度。
さらに辺長a,b,c,dが決まっているから、さらに4自由度減って、1自由度。つまり1個の自由度の範囲で四角形を変えられる。従って、面積最大には意味がある。しかし、その1自由度を何にするかで、解法の難易にかなり差が出そう・・・。
図を見ていたら、三角測量網の閉合計算を思い出しました。そこで三角網に分割し、角度θ1とθ2をトランシットで測ると仮定。基線eには、基線測量(長さを測る)を行う。余談ですが、基線測量は今では光波測距儀(レーダー)で行われますが、名人がJIS規格の鋼製巻尺を使うと、機械も裸足で逃げ出すくらいの精度が出ます。
・・・それはさておき。三角網を基線eで閉合します。余弦定理より、
不要な仮定eを消すために、(1)と(2)の辺々引けば、
さらに四角形の面積は、
で、拘束条件(3)のもとでのAの最大化が目的。((3)より、やっぱり自由度は1だ^^)
このあと測量計算の流れで、ラグランジュの未定定数法を使おうかと思ったのですが、(3)と(4)を見ていたら、2乗して足したくなりました。
結果は、
です。Aの最大化を行うかわりに、(5)右辺の最大化を行っても同じです。凸四角形なので明らかに、
のとき、(5)の右辺は最大です。(6)を拘束条件(3)に代入すれば、
が得られます。
(7)の右辺は、−1〜1の範囲にある必要がありますが、これが四角形の閉合条件になるはずです。凸四角形なのでそのまま、
が閉合条件。(7)より、
閉合条件(8)より、中辺のルート内は正で、凸四角形なのでルートの符号は+のみ。
(9)と(4)より、Aの最大値は、
す。ただし閉合条件(8)を守るとします。