Weekend Mathematicsコロキウム室/NO.110

コロキウム室



NO.933 2001.2.4.水の流れ3の倍数(1)

第68回数学的な応募問題

太郎さんは、先日1年生対象に実力テスト問題を作りました。 そこで、同じような問題を作りました。

数字1,2,3,4,5,6,7,8,9の9個から異なるk個の整数を選んで並べた k桁の整数を作ったとき、 次のように桁数に応じて、3の倍数ができる確率を求めよ。

問題1:k=1、2、3のとき、

問題2:k=4,5,6のとき、

問題3:k=7,8,9のとき

問題4:何か発見できたことを教えてください。

問題5:トランプのダイヤのカード13枚 (ただし、J、Q、Kは11,12,13と考える)から、同時に3枚を取り出すとき、 その3枚のカードの和が13の倍数になる確率を求めよ。
(ヒント:問題4で発見したことを利用すると鮮やかに解けます。 勿論、場合分けしても良いです。)





NO.934 2001.2.15.かつ箱の問題・その後(7)

5つのコンパスのみによる作図ですが、 一応こうやるとコンパスのみで作図することができます。 それでは順にやっていきましょう。

1.直線上の任意の点が取れることと言い換えました。


これは比較的簡単にできると思います。
AB上に無い点Cを任意に取り、ABに関して対称な点Dをとります。 これはできるでしょう。後は、点C、Dから同じ長さの半径で書けばAB上の点となります。 この半径の長さを換えることによって、AB上の任意の点をとることができます。

2.3.は省略します。

4.与えられた円と与えられた2点で定まる直線との交点を求める。
これは2点が円上に無いこととします。




5.それぞれ与えられた2点で定まる2つの直線の交点を求める。
2つの直線をAB、CDとします。ちなみに平行ではない。
C、DのABに関して対称な点をC1、D1とします。D1中心、 半径CC1の円とD中心CD半径の円の交点をEとします。
最後にDE:DD1=CD:DXとなるようにXをとるとXが求める点。
ここに書いた書き方ではまだ2か所ほど求められないと思います。
とても書きにくいので後に回したいと思います。
4.5はそのときに改めて載せた方が良いと思われます。

最後にある本にこんなことが載っていました。
「コンパスと定木によってできるすべての作図問題は、 その図の平面内に1つの定円とその中心が与えられれば、定木だけで解くことができる。」 ということです。
世の中にはできないと思うようなことでも、不思議とできてしまうことがあるのですね。 常識が覆された感じがします。




NO.935 2001.2.18.水の流れインフィールド・ライン(1)

第69回数学的な応募問題

先日、太郎さんは、勤務している硬式野球の監督から、 「野球競技場の内野に書いてあるインフィールドライン(扇形の円弧)の長さを知りたいので、 求めていただけませんか」を課題をもらいました。誰か教えてください。図の青の円弧の長さです。








NO.936 2001.2.19.Junko3の倍数(2)

数字1,2,3,4,5,6,7,8,9の9個から異なるk個の整数を選んで並べた k桁の整数を作ったとき、3の倍数ができる確率をP(k)とします。

問題1〜4:


ある自然数が3の倍数かどうかということは、 各桁の数字をたして3の倍数になるかどうかということと同値です。 従ってこの問題は、1〜9までの9個の数字の中から同時 にk個の数を取り出し、その和が3の倍数となっている確率を出せということになります。


対称性から、この確率はすべて1/3なのでしょうか?
でも少なくとも、P(9)=1ですよね・・・。
これは1〜9までのすべての数を選ぶ以外にないわけですから、確実に3の倍数です。
もう少し調べてみましょう。

ここで、1〜9までの数を3による剰余類に分類しましょう。
0={3,6,9}
+={1,4,7}
−={2,5,8}とします。


やはりすべて1/3なんて、単純ではありませんでした。 以下同様に調べてみます。


問題5:
対称性を考慮すると、確率はP=1/13のようにも思います。
13の倍数として考えられるのは、13と26です。
すべて数え上げてみました。

和が13和が26
{1,2,10}{1,3,9}{1,4,8}{1,5,7}{1,12,13}
{2,3,8}{2,4,7}{2,5,6}{2,11,13}
{3,4,6}{3,10,13}{3,11,12}
{4,9,13}{4,10,12}
{5,8,13}{5,9,12}{5,10,11}
{6,7,13}{6,8,12}{6,9,11}
{7,8,11}{7,9,10}

以上、22通りとなります。
従って、確率P=22/133=22/(13・11・2)=1/13



NO.937 2001.2.21.Junkoインフィールド・ライン(2)


インフィールドラインは、投手板を中心とした扇形の円弧ととらえます。
∠APO=θとし、△AOP(or△AOQ)において余弦定理を使うと、



これより、θ≒27゚
従って、∠POQ≒(45゚+27゚)×2=144゚

弧PQ=2πr×(144/360)≒72.74・・・(m)










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